HOME Ken & Mary's Second Life

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Ken&Maryの日曜名画座
K&Mセカンドライフ名画鑑賞録
毎日が日曜日SecondLife
『一日一膳』 『一日一名画』 日曜名画座
≪資料:
goo映画から≫
山猫  1963年(アメリカ) ★★★
屋根の上のバイオリン弾き 1971年(アメリカ)  ★★★★
監督ルキーノ・ヴィスコンティ 主演:バート・ランカスター, アラン・ドロン 主演:トポル ノーマ・クレイン アカデミー賞 撮影賞 音楽賞 音響賞 受賞
あらすじ あらすじ

1860年春。イタリア全土はブルボン王朝から、国王ビクトル・エマニュエルの統治下に入った。シシリー島の名門を誇っていたサリナ公爵(バート・ランカスター)にとって、政治的変動は大きなショックだった。そんなある日、サリナ家は田舎の別荘に出掛けた。一行の中、公爵の甥タンクレディ(アラン・ドロン)はブルボン王朝側と戦った革命派で早くも公爵の娘コンセッタの心をとらえていた。一家が田舎に着くと村長のドン・カロゲロ(パオロ・ストッパ)が歓迎会を開いた。彼は新興ブルジョアの一人だ。コンセッタはタンクレディと結婚したいとまで考えていたが、村長の娘アンジェリカ(クラウディア・カルディナーレ)の出現が、タンクレディをひきつけ、彼が求婚までしたと聞いて絶望した。タンクレディが所属連隊に復帰すると間もなく公爵に手紙を送り、アンジェリカとの挙式の手配をしてくれと頼んだ。公爵夫人(リナ・モレリ)は彼を貴族を裏切るものだとののしった。公爵にとっては、娘の心の痛手もつらいがその縁組が、彼の貴族としてのプライドの故に嫌悪とバツの悪さを意識した。タンクレディとアンジェリカは毎日のように会い、愛情は燃え上った。アンジェリカも平民の娘と思えぬ程の気品を初めての舞踏会で漂わせた。その席で公爵は急に自分の老いと孤独を感じた。アンジェリカの求めに応じて踊ったものの、何となくその場にそぐわない気さえする。時代は代ったのだ。歴史の大きな歯車は少数の人間の意思とは全く無関係に回転していくものなのかもしれない。公爵はやがてくる自分の死を考えていた。





出典:goo映画
goo 映画

アナテフカの牛乳屋テビエ(トポル)は貧しくも信仰深く、少々口やかましい妻ゴールデ(ノーマ・クレイン)、愛らしい5人の娘、ツァイテル(ロザリンド・ハリス)、ホーデル(ミシェル・マーシュ)、ハーバ(ニーバ・スモール)、シュプリンシェ(エレイン・エドワーズ)、ビルケ(キャンディス・ボンスタイン)の家族と暖かい家庭を築いていた。アナテフカはウクライナ地方の貧しい小村で、市場、肉屋、かじ屋、仕立屋、宿屋などが雑然と立ち並び、屋根の上にはバイオリ弾きが、危なげなバランスを保って楽しい曲を弾いている。このバイオリン弾きが象徴するように、村もテビエも激しい現実から伝統を守って必死に生きているのだ(Tradition=伝統の歌)。村じゅうが安息日の準備に忙しいある日、イェンテ婆さん(モリー・ピコン)が肉屋のラザール(ポール・マン)と長女ツァイテルの結婚話をもってきた。ゴールデは喜んだが、ツァイテルには仕立屋のモーテル(レナード・フレイ)という恋人がいた。ツァイテルはイェンテ婆さんの話をたくみにそらした(Matchmaker Matchmaker=仲人の歌)。テビエは仕事の帰り道、ふと金持だったらとも思った(If I Were a Rich Man= もし金持なら)。途中、キエフから来た貧しい、革命を夢見る学生パーチック(マイケル・グレイザー)と意気投合し、テビエはパーチックを招いて、家族に紹介し、安息日の祈りを捧げた(Sabbath Prayer= 安息日の祈り)。次の日、テビエは仕方なく、肉屋のラザールとツァイテルとの結婚を許すのだった。村の人たちは祝福し、ユダヤ人もロシア人も一緒になって乾杯した(To Life=人生に乾杯)。しかし翌日、思いあまったツァイテルは、テビエにモーテルとの恋を打ち明け、結局テビエはモーテルとの結婚を許してやるのだった(Miracle of Miracle= 奇蹟の中の奇蹟)。反対していたゴールデも、ようやくモーテルとの結婚を認めた(The Tailor Motel Kamzoik= 仕立て屋モーテル・カムゾイル)。やがて厳粛な結婚式がとり行われ、出席者は明日に希望を託す歌を合唱するのだった(Sunries Sunset=陽は昇り、陽は沈む)。しかしその楽しい結婚式も、突然入り込んできた警官隊にメチャメチャにされてしまった。三女のハーバはロシアの若者フヨードカ(レイモンド・ラヴロック)と恋に落ち、パーチックはホーデルに結婚を申し込んだ。怒るゴールデにテビエはホールデの気持を説明し、たしなめるのだった(Do You Love Me= 愛しているかい)。間もなく学生闘士パーチックは逮捕され、ホールデはパーチックを追ってシベリアに旅発った(Far From the Home I Love= 愛するわが家を離れて)。三女のハーバもフヨードカのもとへ走った。政情は悪化する一方で、ついにユダヤ人の強制退去命令が下った。村人たちは次々と村を離れていった(Anatevka= アナテフカ)。家財道具を積み込み、静かに村を離れていこうとするテビエに、バイオリン弾きがもの悲しい曲を奏でて後にしたがうのだった。




野生のエルザ  1966年(イギリス)★★★★ やさしく愛して  1956年(アメリカ) ★★★
主演:ヴァージニア・マッケナ 主演:エルヴィス・プレスリー リチャード・イーガン  デブラ・パジェット
あらすじ あらすじ

ジョーイ(ヴァージニア・マッケナ)はケニヤの北高原の監視官ジョージの妻で、ある日三匹の牝ライオンの子を拾い、育てることにした。その中でいちばん小さいエルザをとくに可愛がった。地方行政官の忠告のように、大きくなったときの野生の恐ろしさを思わないでもなかったが、ジョージが病気のときは枕元で一晩中見張りをすることもあった。ある夜、象の大群が集まったとき、エルザは一目散に逃げ出し、作物をひどく荒らした。行政官もこれが最後だといった。大きくなりすぎ、野生もあらわれてきた。ジョーイは考えた末、エルザを自由にしてやることに決めた。だが雄ライオンの傍に置いてみると、慌てて車の方に飛んで帰って来た。他の動物を殺すことを教えようとすると、カモシカと遊ぶような始末。一週間野に放してみたが、結局餓死寸前のところを発見された。こうなると、動物園に送らざるを得ない。だが……繁殖期に入ったある日、エルザを遠くへ運んだ。雄を争い牝ライオンと激しい取っ組み合いをやりエルザが勝った。本当の野生にかえったのだ。ジョーイは嬉しいと同時に、もうエルザには会えないのでは、と淋しかった。一年間が経って、二人はエルザを残したところへ来てみたが、一週間過ぎてもエルザは現れなかった。帰ろうとしたとき、遥か彼方からエルザがやってきた。三匹の子孫を従えて。子供まで連れてくるとは。エルザはジョーイの側に人間が抱擁するような形で足を置くと、懐しそうに体をこすりつけたり、手をなめたりしていた。エルザの子供たちもまわりに集まった。近くでライオンの吼える声が聞えた。エルザの旦那だろう。短いめぐり合いだが、エルザもこれからは本来の野生に戻るだろう。

南北戦争も終わりの1865年、ヴァンス(リチャード・イーガン)の指揮する南軍騎兵隊は、北軍の列車を襲い兵士の給料12000ドルを奪って帰隊した。が折しも終戦で、ヴァンスは金を部下と山分け、2人の兄弟ブレットとレイを連れ故郷に帰った。ヴァンスを見た故郷の人々は驚いた。2年前、彼は戦死したと伝えられていたからだ。ヴァンスの恋人キャシイ(デブラ・パジェット)もこれを信じ既にヴァンスの弟クリント(エルヴィス・プレスリー)と結婚していた。ヴァンスはすべてを諦め西部へ行こうとした。だが探偵シリンゴを従えたキンケイド連邦陸軍少佐が、ヴァンス兄弟を、公金着服の料で逮捕に来た。裁判所に行く途中、探偵は、金を返せば許すと説き、ヴァンスもこれを承知した。しかし突如そこへ昔の部下を連れたクリントが現れ兄弟を救い出す。ヴァンスは、昔の部下たちを説き伏せ金を取戻し、自分も家へ金をとりに帰った。家が警備隊に囲まれていたため、キャシイの助けで金を取り戻すが、警備兵に追われ山へ逃げる。一方ヴァンスの帰りを待つ兄弟や戦友は彼が遅いので騒ぎ出す。クリントは戦友の1人マイクに、ヴァンスは金を持ってキャシイと駈落ちしたのだと言われカッとなる。間もなく彼は山の中でキャシイを発見するが彼女の弁解も聞こうとしない。その間にヴァンスはレイと連絡をつけ、金を渡して探偵のいる町に向かわせたが、間もなくクリントとマイクにであった。逆上したクリントは兄を撃つ。しかし彼は我に返って兄を助けようとするが、それを今度はマイクが他の仲間と撃ち始める。キンケイド少佐が運よく現れ射ち合いは終わるが、クリントは重傷を負う。しかし町に飛んだレイは、探偵に連絡をつけ総ては穏便に解決。クリントも命を取り止め、ヴァンスは新天地を求め西部へ向かう。



八つ墓村  1977年(昭和52年)  ★★  やじきた道中てれすこ  2007年(平成18年) ★★
主演:萩原健一, 小川真由美, 山崎努 主演:中村勘三郎 柄本明
あらすじ あらすじ

羽田空港、国際線発着誘導員の寺田辰弥は、奇妙な新聞尋ね人欄の呼びかけに誘い込まれるように大阪北浜の諏訪法律事務所を訪ねた。そこで辰弥は母方の祖父井上丑松に初めて会うが、丑松はその場で誰かに毒殺される。辰弥は見えない血縁の糸にたぐり寄せられるように未亡人森美也子の案内で、備中神代駅から車で辰弥の生れ故郷八つ墓村に向かった。途次、長峰峠から連なる山々は、多治見家の所有であり、辰弥はその豪家の後継者であると聞かされる。辰弥はまだ乳呑児の頃、母の鶴子に抱かれて八つ墓村を去った。鶴子は神戸で再婚したが、辰弥が小学生の時、辰弥の生地と実父の名を明かさず、病死した。義父が新しい妻を迎え、次々に弟妹が生れると、辰弥は家を出た。美也子は多治見の分家にあたる森家に嫁したが、夫に死別、いまは関西で手広く事業を経営していた。その美也子が八つ墓村の由来を語る。--永禄九年(一五六六年)毛利に敗れた尼子義孝は、山峡の谷間をはい上がり、この村にたどりついた。義孝ら生残った八名は村外れの荒地を拓いて住みついたが、村祭の夜、村民に欺し討ちにあい全滅した。その時義孝は、この恨みは末代まで崇ると、呪いの言葉を吐きながら死んだ。落武者謀殺の中心人物であった村総代の庄左衛門は毛利家から莫大な山林の権利を与えられ、一躍近郷きっての財産を得て現在の多治見家の基礎を築いた。だが、ある夏の日、庄左衛門は突如発狂し村民七人を斬殺、自ら自分の首を斬り飛ばした。村人は落武者の崇を恐れ、義孝ら八人の屍骸を改めて丁重に葬り祠をたてたことから、村は八つ墓村と呼ばれるようになった--井川丑松の野辺の送りが済んだ翌日、辰弥は多治見家の城郭のような屋敷で、病弱な兄の久弥、姉の春代、この家の実権を握る双生児の伯母小竹、小梅らに引き合わされた。久弥は辰弥と面談中、突然吐血して死んだ。屋敷の離れに起居している辰弥は夜中に小竹と小梅が鍾乳洞を訪れるのを知った。そしてその洞窟の中で辰弥は異母姉の春代と共に鎧武者姿の多治見要蔵を見た。要蔵は春代と辰弥の父であり、その姿は死蝋化していた。春代から二十八年前の戦慄すべき事件が語られる。--要蔵は多治見家の当主であり、妻もありながら、当時二十一才の鶴子を強奪して犯した。多治見家の離れに軟禁された鶴子が一年後に辰弥を連れて逃げたのが原因で要蔵はある夜発狂し、妻を斬殺、村民三十二人を日本刀と猟銃で虐殺した。夜明けとともに要蔵は失踪し、今日まで発見されなかった。しかし小竹と小梅は毎晩洞窟で要蔵と対面を続けていた--私立探偵、金田一耕助は数日前から、この村に瓢々たる姿を現わしていた。金田一は辰弥に、多治見要蔵の子ではないと言う。辰弥はこの村を早く去りたかったが、本当の父親だけは知っておきたかった。辰弥の出生の秘密を知っている小学校の工藤校長が、毒殺された。村民は工藤の死で激昂し、多治見家に押し寄せた。その騒ぎの中で四人目の犠牲者が出る。祈祷師の濃茶の尼が自宅の祭壇の前で死んでいた。毒物はすべて硝酸ストリキニーネである。その夜、小梅が洞窟内で絞殺された。しかも連続殺人の四人までが毒殺ということで最も嫌疑をかけられていた久野医師も洞窟内で小海と相前後して毒殺される。警察と金田一は犯人の目星を失い、辰弥は犯人を求めて洞窟内をさ迷う。村民は一切の災厄は辰弥が持込んだものときめつけている。金田一は辰弥が洞窟から出ることを禁じた。辰弥が本当の弟でないことを知っていた春代は、辰弥を秘かに愛していた。辰弥の身を案じて洞窟に入った春代は、真犯人に襲われ瀕死の重傷を負い、犯人の指に噛みつき、指を怪我させたと言い残すと、辰弥の腕の中で息絶える。地上では金田一が遂に犯人をつきとめていた。洞窟内では辰弥が自分の誕生の場所である竜のアギトを発見し、その荘麗な造化の妙に心うたれた。食物と水を運んできた美也子と感動のあまり抱擁するが、美也子の右手の薬指の包帯を見て、彼女が真犯人であることを知る。美也子は恐ろしい形相に変り、一切を知った辰弥を殺そうとつかみかかる。その時、洞窟に落盤が起こった。落盤で空いた穴から、黒い蝶のようなコウモリの群れが地上に飛び立っていく。呪われた最後の一人、小竹の残る多治見家を目指して、まっしぐらに襲いかかる。美也子は岩石の下敷になって静かに横たわっていた。地上に出た辰弥は、炎上する多治見家から遠く長峰峠を眺めた。そこでは、八人の落武者が燃え盛る多治見家を見下している。それは、四百年にわたる“八つ墓村"の怨念が崩れ去るかのようであった。

時は太平。大阪で「てれすこ」という怪魚の噂が飛び交っている頃、江戸のとある遊郭では、花魁・お喜乃(小泉今日子)が、新粉細工職人の弥次郎兵衛(中村勘三郎)に、郷里の父親が病気だと嘘をつき、遊郭から連れ出してくれるよう頼んでいた。お喜乃に惚れている弥次郎兵衛は、これを快諾する。一方、舞台役者の喜多八(柄本明)は、舞台での大失敗を苦に自殺を企てるも、結局死にきれずにいた。その場を弥次郎兵衛とお喜乃に目撃された喜多八は、旅への同行を申し出る。機転をきかせて、お喜乃を遊郭から連れ出し、江戸を後にした三人。途中、喜多八の酒癖の悪さから宿を壊し弁償することになったり、狸を助けて恩返しをされたりと、珍道中は続く。三人は、ようやく山中の温泉で一息つく。弥次郎兵衛への想いを募らせていたお喜乃は、弥次郎兵衛に全て嘘であったことを打ち明ける。そしてまた、喜多八から、弥次郎兵衛の亡き妻と自分がうり二つであることを聞かされるのだった。翌朝、お喜乃は、置き手紙を残し、二人の元を去っていった。お喜乃を追う弥次郎兵衛と喜多八。その頃、お喜乃は、遊郭からの追っ手をかわして、生まれ育った村へと戻っていた。遅れて村へ到着した弥次郎兵衛と喜多八は、村人達に遊郭からの追っ手と間違われ、お喜乃は死んだと告げられる。弥次郎兵衛は、悲しみにくれ、村でお喜乃の葬式をあげる。お喜乃は二人の前に姿を現すが、結局、亡き妻の代わりにはなれないと身を引き、村に留まる決意をする。村を出た弥次郎兵衛と喜多八は、立ち寄った店でてれすこを見つけ、早速口にする。だが、弥次郎兵衛は、てれすこの毒にあたって、生死の境をさまよう羽目に。朦朧とする意識の中で、亡き妻と再会した弥次郎兵衛は、亡き妻にお喜乃への想いを打ち明ける。無事に息を吹き返し、喜多八と共に旅を続ける弥次郎兵衛。そんな二人の前に、再びお喜乃が現れ、三人の旅は続いていくのだった。









出典:goo映画
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 山の音   1954年(昭和29年) ★★★   山桜 2008年(平成20年) ★★★
監督 成瀬巳喜男 主演:山村総 原節子 主演:田中麗奈 檀ふみ 東山紀之
あらすじ あらすじ

六十二という齢のせいか、尾形信吾は夜半、よく目がさめる。鎌倉の谷の奥−−満月のしずかな夜など、海の音にも似た深い山の音を聴いて、彼はじぶんの死期を告げられたような寂しさをかんじた。信吾は少年のころ、妻保子のわかく死んだ姉にあこがれて、成らなかった。息子修一にむかえた嫁菊子に、かつての人の面影を見いだした彼が、やさしい舅だったのは当然である。修一は信吾が専務をつとめる会社の社員、結婚生活わずか数年というのに、もう他に女をつくり、家をたびたび開けた。社の女事務員谷崎からそれと聴いて、信吾はいっそう菊子への不憫さを加える。ある日、修一の妹房子が夫といさかって二人の子供ともども家出してきた。信吾はむかし修一を可愛がるように房子を可愛がらなかった。それが今、菊子へのなにくれとない心遣いを見て、房子はいよいよひがむ。子供たちまで暗くいじけていた。ひがみが増して房子は、またとびだし、信州の実家に帰ってしまった。修一をその迎えにやった留守に、信吾は谷崎に案内させ、修一の女絹子の家を訪ねる。谷崎の口から絹子が戦争未亡人で、同じ境遇の池田という三十女と一緒に自活していること、修一は酔うと「おれの女房は子供だ、だから親爺の気に入ってるんだ」などと放言し、女たちに狼籍をはたらくこと、などをきき、激しい憤りをおぼえるが、それもやがて寂しさみたいなものに変っていった。女の家は見ただけで素通りした。帰ってきた房子の愚痴、修一の焦燥、家事に追われながらも夫の行跡をうすうすは感づいているらしい菊子の苦しみ−−尾形家には鬱陶しい、気まずい空気が充ちる。菊子は修一の子を身ごもったが、夫に女のあるかぎり生みたくない気持のままに、ひそかに医師を訪ねて流産した。大人しい彼女の必死の抗議なのである。と知った信吾は、今は思いきって絹子の家をたずねるが、絹子はすでに修一と訣れたあとだった。しかも彼女は修一の子を宿していた。めずらしく相当に酔って帰った信吾は、菊子が実家にかえったことをきく。菊子のいない尾形家は、信吾には廃虚のように感じられた。二、三日あと、会社への電話で新宿御苑に呼びだされた信吾は、修一と別れるという彼女の決心をきいた。菊子はむろんのこと信吾も涙をかんじた。房子は婚家にもどるらしい。信吾も老妻とともに信州に帰る決心をした。

江戸後期。北の小国、海坂の地。野江(田中麗奈)は若くして最初の夫に病で先立たれ、その後磯村家に嫁いだものの、夫(千葉哲也)と舅(高橋長英)は武士でありながら蓄財に執着し、姑(長島暎子)からは出戻りの嫁と蔑まれる日々を過ごしていた。二度の失敗は許されないと心に言い聞かせ、野江は嫁として懸命に耐え続けていた。叔母の墓参りの帰り、山道で薄紅色の花をつけた一本の山桜に出会う野江。その美しさに思わず手を伸ばすがなかなか花に届かない野江に、一人の武士が声をかける。男は、野江が磯村に嫁ぐ前、縁談を申し込んできた手塚弥一郎(東山紀之)だった。密かに見初めてくれていたとの話だったが、野江は母一人子一人の家と聞き、会うこともなく断ってしまっていた。今は幸せか、案じていたと告げ、弥一郎はその場を去る。それは、山桜に引き寄せられたかのような、ただ一度きりの偶然の出会いだった。どこかで自分のことをずっと気遣ってくれている人がいると思えるだけで胸の中にぬくもりが広がり、野江は励まされた。それから半年後、弥一郎は城中で藩の重臣である諏訪平右衛門(村井国夫)を斬った。飢饉が続き困窮する農民を虐げ私服を肥やす諏訪に対し、これまで藩内に声を上げる者はなかった。そんな中、弥一郎は我が身を犠牲にして刃を振るったのだった。弥一郎を侮蔑し嘲弄する夫に逆上した野江は、思わず手にした夫の羽織を打ち捨てたことで、離縁を言い渡される。弥一郎には即刻切腹の沙汰が下ると思われたが、擁護する声も強く、藩主が江戸から帰国する春まで裁断を待つこととなった。野江は獄中の弥一郎の身を案ずる。再び春になり、野江は山桜の枝を手に手塚の家を訪れる。息子を待ち続ける弥一郎の母(富司純子)に迎えられた野江は、彼女から予想もしなかった言葉をかけられる。それは、野江の心を溶かすものだった……。



 野生の証明 1978年(昭和53年) ★★★   夜叉 1985年(昭和60年)★★★
 主演: 高倉健 中野良子 薬師丸ひろ子   主演:高倉健   いしだあゆみ    田中裕子   
あらすじ あらすじ
一九八〇年。過激派の人質となった米国大使を自衛隊特殊工作隊が救った。味沢岳史はその中でも抜きん出た優秀な隊員だった。味沢が東北山中の単独踏破訓練中、飢えと疲労の極限で、越智美佐子に出会った。彼女は獣のような味沢の惨状を見て、救助を求めて集落へおりて行った。その時、大量虐殺事件が発生した。五戸十二名が惨殺され、その中には彼女の死体もあった。駈けつけた北野刑事は、ハイキング中に凶行の巻添えにあったと断定した。集落唯一の生存者は、十三歳になる長井頼子という少女だけだったが、彼女は恐怖のあまり記憶喪失になっており、「青い服を着た男の人……」と呟くだけだった。月日が流れた。味沢は、事件後、除隊して羽代市で保険外交員をしていた。そして、記憶を失った少女、長井頼子を養女にして暮らしていた。羽代新報の記者、越智朋子は交通事故の現場にいた。沼底から引き上げた車の中に同僚の立山の死体があった。警察はホステスの明美と同乗していた立川の酒酔運転による事故として処理した。明美の死体は見つからなかった。朋子は事故とは思わなかった。この羽代市は大場総業会長大場一成に支配されており、立川はその不正を暴露するメモを持っていたからである。明美には六千万円の保険がかけられており、味沢はその夫、井崎と一週間前に保険の契約を済したばかりだった。井崎は大場の忠臣と言われる中戸組の幹部であった。事故現場で越智朋子を見た味沢はショックを受けた。彼女は美佐子に瓜二つの妹だった。保険金の支払いの責任を負わされた味沢は事件の調査を始めた。数日後、味沢は暴走族に襲われていた朋子を救い、二人の仲は接近する。暴走族のボスは大場の長男、成明である。警察に保存されていた事故車から提防のコンクリート片を見つけた味沢は、中戸組の提防工事現場で明美の死体を見つける。しかし明美の死体発見も、大場の圧力で井崎の単独犯行となった。一方、北野刑事は、大量殺人の犯人は軟腐病に犯され狂った頼子の父の犯行との結論に納得せず、必要に味沢を追った。その頃、不思議な予知能力を発揮し始めた頼子を専門医に診せたところ、その底に潜むものが、自分への憎しみであることを知らされた味沢は、来るべき時が来たのを感じ、頼子を事件のあった村に連れて行った。頼子は少しずつ記憶を取り戻したが、自分の家の前に来ると激しく拒絶反応を示した。その夜、味沢は朋子にすべてを語った。都落にたどりついた時、美佐子の死体を見て逆上した味沢は、自分の娘を殺そうとしている長井孫市を反射的に殺してしまったのだ。ある晩、「姉ちゃんが殺される」と頼子が予知して叫んだ。そして朋子の部屋に駈けつけると、そこには彼女の暴行された末に殺された無惨な姿があった。そして町を出ようとした味沢と頼子に大場の部下が襲いかかった。超人的な力で相手を倒す味沢を見て頼子は「お父さんを殺したのはこの人!」と叫んだ。その時、味沢の手首に手錠が食い込んだ。北野刑事だ。北野は二人を護送すべく、車で出発すると、味沢を監視していた特殊自衛隊員・渡会が立ちはだかった。三人を自衛隊の演習にまぎれて消そうとする計画だった。凄絶な死闘が繰り返され、頼子は味沢の胸の中で「……お父さん」といって息たえた。北野刑事は狂ったようにトラックを戦車に走らせ、自爆した。味沢は頼子を背負って、戦車の群に向かって進むのだった……。 日本海に面した小さな漁港。漁師として働く修治は十五年前に大阪ミナミでのヤクザ暮らしから足を洗い、妻の冬子、三人の子供、そして冬子の母うめと一緒に静かな生活を送っていた。修治の過去の名残りは背中一面の夜叉の刺青で、冬子とうめ以外は誰も知らない。冬、ミナミから螢子という子連れの女が流れてきて螢という呑み屋を開いた。螢子の妖しい美しさに惹かれて漁師たちが集まってきた。数カ月後、螢子のもとに矢島という男がやってきた。ヤクザで螢子のヒモだ。矢島は漁師たちを賭け麻雀で誘い込み、覚醒剤を売りつけた。修治と仲のよい啓太もこれに引っかかった。修治の脳裡には覚醒剤がもとで死んだ妹、夏子の辛い思い出がよぎった。それは、シャブの運び屋がかつて修治の弟分だったトシオだったことと無関係ではない。修治は螢子にシャブを隠した方がいいと忠告、いわれた通りにした螢子を、矢島は包丁を持って追いかけた。止めに入った修治のシャツを矢島の包丁が斬り裂いた。隠し続けた背中一面の刺青がむき出しにされ、修治の過去はたちまち街中に知れ渡った。一方、螢子は矢島の子を流産してしまう。ミナミに帰りたい、そんな螢子の気持は修治に通じるものでもあった。二人はミナミという共通の過去に想いをよせて、抱き合った。その頃、矢島がシャブの代金を払えなくなりミナミに連れ去られた。螢子は、矢島を助けてほしいと修治に頼んだ。修治は若かりし頃のミナミでの修羅の数々を思い出し、うちから燃えあがるものを押さえることができなかった。ミナミにのり込んだ修治は組織から矢島を取り戻したものの、矢島はトシオに殺されてしまう。ひっそりと漁村に帰ってくる修治、そしてミナミに帰っていく螢子。列車の中で、螢子は夜叉・修治の子を身篭もっていることに気がついた。



許されざる者   1960年(アメリカ)  ★★★★  許されざる者 1992年(アメリカ) ★★★  
  
主演:バート・ランカスター, オードリー・ヘップバーン 主演:クリント・イーストウッド
あらすじ あらすじ

テキサスの平原に牧場を営むザカリー一家は思慮深い長男のベン(バート・ランカスター)、次男のキャッシュ、3男のアンディ、母親(リリアン・ギッシュ)、養女レイチェル(オードリー・ヘップバーン)の5人暮らしだ。父親のウィルは死に、悪い噂も消え平和な生活が始まった。近隣の牧場主ゼブ・ローリンズはベンを信頼し、ザカリー一家を厚遇した。レイチェルを長男チャーリーの嫁に、長女をキャッシュの嫁にと、思った。レイチェルは秘かにベンを愛していた。エイブ・ケルシーという狂人が近辺をうろつき、一家の悪い噂をまいた。一家は人々の疑惑の中でひっそりと暮らした。ある朝、カイオワ族インディアンの首領ロスト・バードがザカリー家を訪ね、幼い時別れた妹を返せといった。妹は白人だとベンは拒絶した。ある夜、レイチェルとの婚約を固めに一家を訪ねたチャーリーは、帰途待伏せたカイオワ族に惨殺された。ゼフの妻は、レイチェルに汚れたインディアンの血が流れていると罵った。ベンは災厄の源であるケルシーを捕らえた。ケルシーはカイオワ族と通じていた。ケルシーは恐ろしい過去をゼブに打ち明けた。10数年前ウィル・ザカリーはカイオワ族の赤ん坊を盗んだ。後にカイオワ族がケルシーの息子を捕らえた時、ケルシーはレイチェルを返して息子をとり戻すようウィルに頼んだ。ウィルは拒み、息子は殺された。ケルシーはザカリー家を呪い、一家を追って復讐し続けて来たのだ。ケルシーは絞首刑になった。ゼブは一家と絶縁し、一家は孤立無援で引き揚げた。母にことの真偽を確かめたキャッシュは家を出た。その夜、カイオワ族は攻めてきた。一家のために身を投じようとするレイチェルを、ベンの手が温くとめた。ベンの愛の深さを知ったレイチェルは一家と共に戦う決意をした。カイオワ族は撃退された。しかし母は死んだ。ロスト・バードが迫った時、レイチェルは夢中で銃を引いた。妹、と叫んで彼は死んだ。厭まわしい過去と縁を切ったザカリー一家は再び団結を得た。キャッシュも帰って来た。

1880年、ワイオミング。列車強盗や殺人で悪名を轟かせていたウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)は、今では銃を捨て2人の子供と農場を営みながら密かに暮らしていた。しかし家畜や作物は順調に育たす、3年前に妻にも先立たれ苦しい生活だった。そんなマニーのもとにスコフィールド・キッド(ジェームス・ウールヴェット)という若いガンマンが訪ねてくる。彼は娼婦フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)に重傷を負わせた2人のカウボーイを倒して、一千ドルの賞金を得ようとして考えていた。一緒に組もうと誘われたマニーは11年ぶりに銃を手にする。マニーのかつての相棒ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)が同行することになり、3人は町へ向かった。その頃、保安官のリトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)は強引なやり方で町を牛耳っていた。伝説的殺し屋のイングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)と同行していた小説家ボーチャンプ(サウル・ルビネック)を暴力的に町から追放するダゲッド。マニーら一行が町に到着すると、ひとり酒場にいたマニーをダゲットは激しく殴りつけ、重症を負わせる。そんなマニーを献身的に看護したのは傷つけられた娼婦のフィッツジェラルドだった。立ち直ったマニーはローガンとキッドに追いつき、追っていたカウボーイを発見して1人を射殺するが、ローガンはもう人をてないと悟り、マニーらに別れを告げた。カウボーイたちの家を見つけ、残るひとりを仕留めたキッドは、マニーに初めて人を撃ったと告白する。その頃、町では殺人罪で捕まったローガンがダゲットの激しい拷問にあい、命を落としていた。賞金を受け取る際にその話を聞いたマニーは、キッドから拳銃を受け取り、子どもたちとローガンの妻とキッドの4人で賞金を分けるように言うと町へと向かった。酒場の前にローガンの死体が放置されているのを見たマニーは店主を射殺して銃撃戦になり、遂にダゲットと対決して彼を倒した。そして子どもたちの待つ家へマニーは帰っていくのだった。




ユー・ガット・メール  1998年(アメリカ)  ★★★  夢ひかる刻 2008年(平成20年)★★★
  
主演:トム・ハンクス メグ・ライアン ブルーノ・タウトBrunoTaut (1880‐1938)
あらすじ あらすじ

ニューヨーク。亡き母から受け継いだ小さな絵本の店を経営するキャスリーン(メグ・ライアン)には同棲中の恋人フランク(グレッグ・キニア)がいるが、インターネットで知り合った見ず知らずの相手と交信していると心ときめく。二人は互いに相手のスクリーンネームしか知らない。ある日、すぐ近くに大手書店チェーンが進出することになり、彼女はそこの御曹司ジョー(トム・ハンクス)と反目し合うが、彼こそ例の交信相手だった。彼もまた編集者の恋人パトリシア(パーカー・ポージー)よりも、未知の相手との交信に安らぎを覚えていた。そうとも知らず、彼らはEメールで現実の恋人以上に心を通わせる。やがてキャスリーンの店は倒産するが、ジョーは偶然から彼女が「Shoppgirl」であることを知る。やがて、自分が本当に求めている相手が誰かを知った二人は、互いに結ばれるのだった。



◇20世紀を代表するドイツの建築家◇
ドイツ近代を代表する偉大なる建築家。ベルリンを中心に、新しい素材を駆使した前衛的な作品を数多く発表。その先駆的な発想の高い芸術性により20世紀の最も興味深い先覚者の一人である。
まさに建築界における"知の巨人"ともいえるタウトは、建築の完全なる美を追い求め、ナチス政権から亡命し、日本文化に巡り会うこととなる。
◇「われ日本文化を愛す」◇
「それは実に涙ぐましいまで美しい」20世紀初頭の日本の建築界のトップが集まる「日本インターナショナル建築会」の招待により、タウトが桂離宮を訪れた時の言葉である。賓客として桂離宮を始め伊勢神宮、飛騨白川など、日本建築の美に触れる機会を得たタウト。建築物だけでなく、広く日本の伝統芸術や当代一流の文化人達を歴訪し、独創的な著述、講演などを通してその評価、紹介につとめた。約3年半の日本滞在の後、タウトは更にトルコに旅立つ。この“美の航海者''タウトは「われ日本文化愛す。」という言葉を群馬県高崎市少林山の石碑に残した。
◇高崎とタウト ◇
"知の巨人" "美の航海者" ブルーノ・タウトが日本で最も長く滞在した場所が群馬県高崎市の少林山達磨寺境内の「洗心亭」である。彼が青春時代を過ごしたベルリン郊外のコリーンに似た高崎の田園風景を眺めながら、およそ2年間、この地を拠点として、建築物に限らず、様々な芸術的工芸作品を数多く制作していった。日本文化を愛し、日本で独自の芸術活動を展開していったタウト、高崎市、群馬県が次世代へと語り継ぐべき時代を超えた文化人なのである。



ゆりかごを揺らす手 1992年(アメリカ) ★★★   勇気ある追跡  1969年(アメリカ)★★★
  
主演:アナベラ・シオラ レベッカ・デモーネイ マット・マッコイ 出演:ジョン・ウェイン グレン・キャンベル キム・ダービー
あらすじ あらすじ
優しい夫マイケル・バーテル(マット・マッコイ)と幼い娘エマ(マデリン・ジーマ)に囲まれ幸せな日々を過ごすクレア(アナベラ・シオラ)は2人目の子供を身ごもり、産婦人科へ診療に訪れたが、医師のモットは診察するふりをして猥雑な行為に及んだ。事情を知ったマイケルの助言により、彼女は警察に訴えるが、これがマスコミに大きく取り上げられ、他に数人の女性が被害に遭ったことが判明。次々と真相が明らかになるなか、モットはピストル自殺し、各種の保険は州に没収された。残された彼の妻ペートン(レベッカ・デモーネイ)は衝撃を受け昏倒、妊娠中の彼女は流産し、生命の危機から子宮を除去摘出されてしまった。一方クレアは無事に男児を出産、ジョーイと名付けられた。6カ月後クレアのもとへやって来たペートンは、過去を隠しベビー・シッターとして雇われることに成功、引っ越して来た夜から彼女は自分の乳房をジョーイに含ませるなど自らの子供のように扱い始めた。さらにエマにも好かれるように振舞い、マイケルの論文をこっそり破り捨てクレアの持病である喘息を促進させ、自分を訝しげに見る精神障害を持つ使用人ソロモン(アーニー・ハドソン)を罠にはめ追い出し、マイケルとクレアの仲を裂くため、マイケルが初恋の相手であり現在は友人の妻であるマリーン(ジュリアン・ムーア)と浮気しているように画策し、バーテル家を崩壊へと追い込んでいった。そんなある日、マリーンはペートンがモットの妻であることを偶然知りバーテル家へ駆けつけるが、ペートンの罠にはまり絶命、それを発見したクレアも発作により病院へと運び込まれた。退院したクレアはマリーンの足跡を追い、遂にペートンの正体を突き止める。追い出されたペートンだが再び家の中に侵入、マイケルやクレアを倒し、エマとジョイを奪いにかかるが、間一髪でソロモンが救出。立ち直ったクレアによりペートンは庭の柵に叩きつけられ息絶えるのだった。 1880年代のアーカンソン州。マティ(キム・ダービー)は両家の子女にも似ず、気の強い、だが、かわいい少女だった。そんな彼女の父親が、雇人のトムに殺された。マティはためらわず復讐を決意。といっても、1人では、とても無理。そこで雇ったのが大酒飲みで片目のコグバーン(ジョン・ウェイン)と、若くてハンサムなテキサス・レンジャーのラ・ボーフ(グレン・キャンベル)だ。3人は出発した。だが、個性の強い3人ゆえ、平和な道中ではない。特に男2人は反揆し合い、ののしり合う。だが、互いに相手が気骨ある男だということは、分かった。インディアン地区で、マティがトムに捕まえられた。助け出したのはラ・ボーフ。そこへ現れたコグバーン。馬に乗り、手綱をくわえ、拳銃を乱射しながら一味の中へ。だがラ・ボーフがトムに撃たれ、瀕死の重傷。その情景を見たマティが、トムに1発、2発と狙う。しかしながら慣れない銃の扱い。反動で、ガラガラ蛇のいる穴に落ちてしまった。コグバーンはトムを殺し、マティを助け出す。瀕死のラ・ボーフの手を借りて。だが、その直後、ラ・ボーフは息絶えた。コグバーンは、毒蛇にかまれたマティをかつぎ、医師のもとへ大疾走。何頭もの馬を乗りつぶし荒野をひた走る。やがてマティは回復し、命の恩人のコグバーンをみる。だが彼は相変わらずの大酒飲みでヤクザな男だ。それでもいいではないか。だって彼は、死んでしまったラ・ボーフとともに、マティのために、真実の勇気をみせてくれたのだから。




ユナイテッド93 2006年(アメリカ) ★★★  郵便配達は2度ベルを鳴らす 1981年(アメリカ) ★★★
  
主演:ハリド・アブダラ ポリー・アダムス オパル・アラディン   出演:ジャック・ニコルソン ジェシカ・ラング ジョン・コリコス
あらすじ あらすじ
2001年9月11日。ニューアーク空港発サンフランシスコ行き「ユナイテッド93便」は朝の離陸ラッシュに巻き込まれ、予定時刻を30分ほど遅れて出発しようとしていた。機内には40名の乗客乗員が同乗した。最初に異常に気がついたのはボストン管制センターだった。通信が途絶えていたアメリカン11便から、「操縦室を制圧した。静かにしろ。空港に戻る」という声が聞こえてきた。ボストン発ロス行きで乗客は92名。その情報はニューヨーク州ローム北東地域防空指令センターにも伝えられ、臨戦体制がとられた。11便から傍受した通信を分析した結果、その声はハイジャックした機のことを「プレーンズ」と複数で呼んでいる。その時、ワールド・トレード・センター北棟に、アメリカン11便が激突する。続いてユナイテッド175便が通信不能となり、ワールド・トレード・センター南棟に激突。ユナイテッド93便は穏やかなフライトを続けていた。その時、突然テロリストたちが動き始め、爆弾を持って操縦室を占拠した。機内は混乱状態となり、地上からワールド・トレード・センターの悲劇を聞いた彼らは、これは自爆テロであり自分たちの機もどこかのターゲットに向かっていることを確信する。丁度その頃、ハイジャックされた3機目のアメリカン77便が国防総省に墜落したという情報が各所に入る。絶望の中で乗客乗員たちは、被害を最小限に食い止めようとわずかな武器でテロリストに立ち向かうことを決意する。そして93便はターゲットに到達することなく、ペンシルヴェニア州に墜落した。
カリフォルニアの深夜の路上を1人の男が歩いている。名をフランク・チェンバース(ジャック・ニコルソン)。30年代、不況時代をそのまま背負ったような浮浪者だ。道路ぞいの辺鄙なカフェ兼ガンリン・スタンドツイン・オークスに足を踏み入れた。ギリシャ人の中年男ニック・パパダキス(ジョン・コリコス)が店主のその店に彼はちょっとだけ立ち寄るつもりだったが、結局長居することになった。それは調理場で働くコーラ(ジェシカ・ラング)が原因だった。彼女の官能的な肢体は、明らかに彼女の今の生活とは不つりあいに見えた。結局、フランクは、このツイン・オークスでの下働きを引き受けることになった。数日後、パパダキスが出かけた隙に調理場にいたコーラを襲うフランク。初めは抵抗していたコーラも、フランクの強引さに抑えられていた欲情が爆発し、自らキッチン・テーブルの上にあお向けになりフランクに身をまかせた。その後も何くわぬ顔でパパダキスの目を盗んで情事を続ける2人。夫にイヤ気がさしていたコーラは、いい機会とばかりフランクと駆け落ちした。しかし、そんな生活は長く続くはずがなく、再びツイン・オークスに舞い戻るコーラ。彼女を追うフランク。何事もなかったように以前の生活を続ける2人に、今度は恐しい考えが浮かぶ。邪魔者であるパパダキス殺害である。浴槽での殺人計画に失敗した後、第2の計画をたてた2人は、パパダキスを車で誘い出し、酔っ払い運転のための事故死を装った。まんまと成功させ、現場で激しく求め合う2人。だが、地方検事のサケット(ウィリアム・トレイラー)がこの事故に不審を持った。フランクが前科者であるということを知っていたのだ。しかし、弁護士カッツ(マイケル・ラーナー)がある手だてを考えた。パパダキスは個人生涯保険と車による他人への傷害保険の2つに入っており、カッツは、2人の保険会社員を呼んで取り引きした。コーラが殺人者なら、泥酔した主人が運転していた車に乗っていたフランクは2万ドルを手に入れることができる。コーラが無罪なら、彼女は生命保険一万ドルを受け取ることになる。そこで、過失致死という扱いをするなら、自動車保険会社は生命保険会社に一万ドル払うことで済む。そして、コーラに払われた一万ドルは、弁護料としてカッツが受け取るという算段だ。この裏工作でパパダキスは事故死ということになり、やっと2人はツイン・オークスに戻れることになる。この事件が店を有名にし、コーラは大繁盛の店のきりもりに夢中になった。2人の間にすき間風がふきフランクは旅に出てしまう。しかしコーラを忘れられないフランクはやはツイン・オークスに戻り、そこで、昔のやさしさを取り戻した彼女の姿を見る。やっと平和が戻ったころ、カッツにクビにされた助手のケネディ(ジョン・P・ライアン)が2人を脅迫するという出来事など生じるが、なんとかその問題も未然に防ぎ、フランクはコーラにプロポーズする。2人は再出発を祝うつもりでピクニックに出るが、フランクの子を宿していたコーラが突然腹痛を訴え、急いで車をはしらせフランクがトラックをよけそこね、その衝動で彼女はあっけなく死んでしまった。再び1人残されるフランク…。



夢千代日記(HNKドラマ) 1981年(昭和56年) ★★★★★  
続・夢千代日記(HNKドラマ) 1982年(昭和57年) ★★★★★ 
主演:吉永小百合 :樹木希林 秋吉久美子 林 隆三  主演:吉永小百合 :樹木希林 秋吉久美子 大熊なぎさ
あらすじ あらすじ

湯里の置屋「はる屋」の女将・夢千代は神戸の病院からの帰りに山陰線急行列車の中で川崎からやってきた山根刑事と知り合う。山根は殺人容疑で「はる屋」の元芸者・市駒を追っていると告げ、「はる屋」で張り込みを続ける。そんなとき、湯里警察署・藤森刑事の許に、6年前に湯里の海岸で金魚と心中した橋爪信之の母と妻が訪ねてくる。ふとしたことから生き残った金魚に女の子(アコちゃん)がいると知り、亡き息子の子供だから引き取りたいと金魚に談判する。しかし、おスミさんの話から女の子は金魚の実子ではなく、木原医師のところからもらわれてきた赤ちゃんだったと判ってしまう。そこに木原医師が父を亡くし身寄り頼りがなくなった足の不自由な少女・時子を伴って、芸者にしてほしいと「はる屋」を訪ねてくる。また、山倉の縄張りだった湯里に広島の暴力団・サン商会の沼田が勢力拡大のため子分を引き連れ乗り込んできて、夢千代に「はる屋」の面倒を見たいと申し出るが拒絶されてしまう。沼田は広島で被爆した際、夢千代の母に助けてもらったと言って、仏壇に線香をあげて去っていく。一方「はる屋」で張り込みを続けていた山根が胃潰瘍で吐血し、木原診療所に担ぎ込まれる。その晩「はる屋」に市駒から電話がかかってくるが、夢千代は山根が湯里に来ていることを知らせ、いま「はる屋」に来てはいけないと告げる。千代春は子宮癌の末期症状で寝込んでしまい、木原医師に睡眠薬をねだる。翌日、菊奴からの情報で浜坂のスナックに訪れた夢千代は市駒と再会し、市駒は藤森に自首する。木原診療所で療養していた山根は親切で評判のいい木原医師が事情のある赤ちゃんを斡旋していることを知り、藤森に調査を勧める。藤森は医師免状の提出を求めるが、木原は明日にしてくれと言う。翌早朝に木原は千代春に睡眠薬を届け、自分がニセ医者であることを告白し、町から出て行くと言うと、千代春は一緒に連れて行ってくれと懇願し、二人は湯里を後にする。一連の出来事を見ていた山根は人間の弱さや優しさに打たれ刑事を辞めてしまう。数日後、湯里で時子の芸者・小夢としてのお披露目がささやかに行われた。長く厳しい山陰の冬ももうすぐ終わりを告げる。



夢千代は神戸の病院からの帰りに山陰線の列車の中で家出少女・俊子と出会う。夢千代は俊子に「はる屋」に来ないかと誘う。すると「はる屋」ではアコちゃんが誘拐されたと大騒ぎ。湯里にオープンする葵ホテルの従業員としてやってきた曽根佐和子が誘拐犯と間違われ湯里警察署に連行されるが、人違いとわかり釈放される。金魚は若い女とアコちゃんが白兎に立ち寄った話を聞き、女がアコちゃんの実母だと確信する。夜になってアコちゃんは湯里ヌード劇場に隠れているところをアサ子に発見される。葵ホテルのオープンで大量の客を皮算用している山倉は新人の踊り子ミッチー・ギャルソンを雇い、ヌード劇場に裸の背景画を描かせるため鳥取から商業画家を招く。芸者姿の夢千代を見た画家はこの人を描きたいと申し出るが山倉に却下されてしまう。

家出してきた少女は夢千代に好きな人を探しにきたと語り、夢千代は協力すると約束する。そこに藤森刑事がやってきて夢千代たちに少女の過去を暴露する。一方、ヌード劇場で背景画を描いている画家は何度描き直しても夢千代になってしまい、挙句の果てに山倉に塗りつぶされるのは見るに忍びないと逃げ出して「はる屋」に夢千代を訪ねてくる。画家が貴方を描かせてくれと懇願しているとき、俊子が帰ってくる。この画家こそが俊子が探していた上村洋一という先生だったのだが…その夜、突然佐和子がコンパニオン姿のままで「はる屋」に駆け込んでくる。佐和子は閨の世話までしなければならないコンパニオンがイヤになって逃げ出してきたという。佐和子と奈美絵は一先ず煙草屋旅館に落ち着いた。上村は俊子に帰るように説得するが、なかなか承知しないので夢千代が好きだと言ってしまう。夢千代は俊子に「優しそうな人が一番酷いことをする」と言われショックを受ける。翌朝、俊子は母親に引き取られ帰っていく。同じ頃クビになったミッチーとアンちゃんが駆け落ち同然に逃げていった。一方、小学校に奈美絵を取り返しに父親の矢口がやってきた。アコちゃんから知らされた佐和子は追いかけることを断念する。夢千代は原爆症の病状が重くなり寝込むが上村に会いたいと言って呼び出す。しかし、上村が「はる屋」を訪ねると会えないと言い出す。上村は障子越しに春まで待つと告げ鳥取に帰る。その後、上村から毎日のように手紙が来るが、夢千代は返事を書かなかった。おスミさんに勧められようやく上村に手紙を書くが、翌日藤森がイカ釣り船で遭難した上村洋一の悲報を知らせに来る。夢千代が上村の居室を訪れると一日違いで届いていた自分の手紙があった。夢千代は上村に描いてもらおうと思っていた芸者姿で鳥取砂丘に一人佇み、自分の書いた手紙を波に向かって読み聞かせる。春になれば、春になれば…。




新・夢千代日記(HNKドラマ) 1984年(昭和59年) ★★★★★ 
夢千代日記(映画) 1985年(昭和60年) ★★★ 
主演:吉永小百合 :樹木希林 秋吉久美子 松田優作 主演: 吉永小百合, 名取裕子, 田中好子 樹木希林
あらすじ あらすじ

余命2年だったはずの夢千代だが、病気と闘いながら懸命に生きていた。そんな夢千代は、とある事情で記憶喪失症である元ボクサー・タカオに出会う。少しずつ記憶を取り戻しながら、夢千代の優しさに惹かれ、そしてその生き方に打たれたタカオは再びリングに立つ。松田優作が明治の歌人・前田純孝を二役で演じ、劇中でタカオの生き様とオーバーラップさせている。一方、夢千代の周囲の人々にも次々に転機が訪れる。



山陰の雪深い温泉町、湯村。“はる家"の夢千代こと永井左千子は広島で被爆していた。“はる家"は夢千代が母から受け継いだ芸者の置家で、夢千代の面倒を子供の頃から見てくれている渡辺タマエ、気のいい菊奴、スキー指導員・名村に恋し自殺未遂を起こす紅、好きな木浦のため、彼の妻の替わりに子を宿す兎、癌で三ヵ月の命だという老画伯・東窓に、束の間の命の灯をともす小夢たちがいる。神戸の大学病院で「あと半年の命」と知らされた夢千代は、帰りの汽車の窓から祈るように両手を合わせて谷底へ落ちて行く女性を見た。同乗していた女剣劇の旅役者の一人、宗方勝もそれを見ていたが、彼の姿は消えてしまう。捜査の結果、その女性の駆け落ちの相手、石田が逮捕された。彼の子を身篭った女が邪魔になったのだろうという事だったが、夢千代には自殺としか思えなかった。翌日、旅芝居好きの菊奴の案内で春川一座を尋ねた夢千代は、宗方に本当のことを教えてほしいと嘆願するが、宗方は「見ていません」と冷く答えるのだった。夢千代はタマエから、死んで行くしかない特攻隊員との愛のかたみに母が女手一つで自分を産み落としたことを聞かされ、一度だけ出来た子供を堕したことを悔いた。ある夜、夢千代は春川一座へ出かけ、熱を出して倒れてしまう。そして、宗方に背おわれて“はる家"に戻ってきた。春川一座のチビ玉三郎は、母である座長や菊奴の前で宗方の夢千代に対する気持を言いあてる。その時、宗方は菊奴から夢千代の命が長くないことを知らされた。証人として宗方の身元を調べていた藤森刑事は、彼の名がでたらめであることを知る。さらに、十五年前、父親を殺して指名手配中であることをつきとめ、夢千代に警告するのだった。宗方は一座から姿を消した。彼を隠岐行のフェリーで見かけたという紅の言葉を頼りに、夢千代は隠岐島へ向った。そして、宗方に愛を告白し、二人は結ばれた。宗方は衰弱した夢千代を“はる家"へ連れ帰る。皆の見守るなか、夢千代は息を引きとり、宗方は藤森によって逮捕されたのだった。




雪乃丞変化 1963年(昭和38年)  ★★★
湯島の白梅 1955年(昭和30年) ★★★★ 
主演:長谷川一夫, 山本富士子 主演:山本富士子 鶴田浩二
あらすじ あらすじ

ここは市村座の舞台に舞う上方歌舞伎の花形女形、中村雪之丞は、思いがけなくも冤罪で父を陥れた、もと長崎奉行、土部三斎一味の姿をみた。江戸下りの初舞台に早くも怨み重る仇に巡り会おうとは……。師の菊之丞は、逸る雪之丞を抑え訓すのだった。その夜の帰途、雪之丞は一人の刺客に襲われた。かつての剣のライバル門倉平馬だった。その場は忽然と現われた侠盗闇太郎に救われた。さて、三斎の娘浪路は、先日の観劇以来、雪之丞のあで姿に側室の身を忘れ恋患の床についた。これを知った川口屋は、大奥を動かすには浪路の機嫌をと、一計を案じた。それを聞いた雪之丞は好機とばかり浪路に近づくが、地位も名誉も捨ててひたすら己にすがる浪路をみて胸を痛めるのだった。そこへ相棒のムク犬を見張りに、女賊のお初が三斎の屋敷に忍びこんできた。だが、雪之丞に発見され追い返されてしまった。胸のおさまらぬお初は、雪之丞の部屋に忍びこみ、そこで雪之丞の秘密を知ってしまった。一方、川口屋は江戸の飢饉に乗じて、江戸中の米を買いしめていた。雪之丞は川口屋の相棒広海屋をそそのかし、広海屋の米を投売に江戸に出させた。ために川口屋は破産し、広海屋に火をつけた。慌てた広海屋は川口屋を絞め殺し、三斎の力をかりるため、浪路を誘拐した。だが広海屋は浪路に刺され、浪路は島抜け法師によって闇太郎の隠家に連れこまれた。闇太郎の知せで雪之丞が駆けつけた時はおそく、浪路は死んでいた。雪之丞は、三斎との対決に彼の屋敷へ乗り込んだが、三斎はもはやこれまでと自から毒を呷った−−。長崎一の海産商、松浦屋清左衛門に無実の罪を押しつけて、謀殺した時の長崎奉行土部三斎と広海屋、それに松浦屋の番頭であった川口屋は、松浦清左衛門の遺児雪之丞によってことごとく裁かれた。江戸最後の舞台をつとめる雪之丞の美しい顔には、一抹の淋しい表情が現われていた。

早瀬主税は独和辞典の編纂にあたっている酒井俊蔵の愛弟子としてそれを手伝うかたわら教師として学問にいそしんでいた。彼には芸者上りの愛人お蔦があり湯島妻恋坂に世をしのぶ世帯を持っていたが酒井は十三年前静岡の焼跡から連れて来て育て上げた主税と兄妹同様の一人娘妙子を行く末は添わせたいと考えていた。或日酒井に呼ばれた主税はお蔦の事が知れたものとおそるおそる訪ねてみると、それは酒井の情けで辞典の原稿料が手渡され、彼は感激するのだった。或る夜、夜店ですりが捕まり、お蔦の帯の間にその紙入れがはさまれていたことから彼女も仲間として大きく新聞に書かれ酒井の耳にも入るところとなった。それと知らない主税はお蔦との結婚の許しを得ようと酒井に会ったが反って女と別れるように言渡され、義理と愛情の間に立った主税はお蔦を湯島の境内に連れ出し別れて呉れと頼むのだった。その言葉に驚ろいたお蔦もそれが酒井の厳命とあっては返す言葉もなかった。主税は仕事の為静岡へ行き一人残されたお蔦も日夜主税を想うあまり病の床に伏す様になった。二人の仲を裂いた酒井はかつて芸者との間に子までなしながら学問のため女を捨てた身でありお蔦の心情を察し断腸の思いだった。重態になったお蔦の病床を見舞った酒井は“お蔦、早瀬が来た。ここにいる"とはげまし微笑しながら息を引きとって行く彼女を見守るのだった。主税がかけつけたときはすでにおそくお蔦はこの世の人ではなかった。




 夢二  1991年(平成3年)  ★★ ゆれる   2006年(平成18年) ★★★★ 
監督: 鈴木清順. 出演: 沢田研二, 原田芳雄, 毬谷友子 監督: 西川美和. 出演: オダギリジョー, 香川照之    第30回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞:(オダギリジョー) 優秀助演男優賞:(香川照之).
あらすじ あらすじ

埋め立て地を思わせる野原。フロックコートの男と向かい合う夢二は、西洋式の銃による決闘をしようとしている。ふざけ半分で引き金を引く夢二。もとより当てるつもりはない。しかし、フロックコートの男は夢二目がけて銃口を発射した。蒲団に跳ね起きる夢二。それは夢だった。そんな悪夢にうなされながらも、恋人の彦乃と駆け落ちするため、金沢近郊の湖畔へと向かう夢二だったが彦乃は現れず、そこの小さな村では、不似合いな銃声が鳴り響いていた。稀代の殺人鬼・鬼松が妻と妻を寝取った男・脇屋を殺して山に逃げ込んだのだった。一方、湖上に漂うボートには白い日傘をさした美しい女が乗っていた。脇屋の妻・巴代と名乗るその女は、浮かび上がってくるはずの夫の死体を待っているのだ。そんな巴代の美しさに引かれていく夢二。そんなある日、東京からお葉が彦乃の手紙を携えて金沢へやって来る。だが、夢二と巴代はもはや抜き差しならない仲になっていた。そんな二人に忍び寄る脇屋の影とそれを追う大鎌を振りかざした鬼松。そして、ついに夢二の前に脇屋が現れ、それを見て驚く夢二。夢に見たフロックコートの男、彼こそ脇屋だったのだ。悪夢が現実となって夢二に迫り、さらに夢二と脇屋の前に、天才画家・稲村御舟が現れる。その時突然、鬼松の大鎌が脇屋を襲う。負傷した脇屋を巴代のもとへ連れていく夢二と御舟だったが、脇屋の死を信じる巴代は、彼の存在を認めなかった。失意に陥り去っていく脇屋は、金沢駅で病に苦しむ彦乃を助け、彼女と一時を過ごす。一方、夢二は巴代の美しき裸体を描いていた。そんな二人の前に再び現れる鬼松。殺気立った彼を前に、命がけで脇屋を守ろうとする巴代。逃亡に疲れ、巴代の姿に圧倒された鬼松は、脇屋殺しをあきらめ死を決意。夢二と巴代はそんな鬼松の死を見届ける。そして、巴代と共に逃避行を決意する夢二。しかし巴代は「着替えしてきます」と言ったきり、戻ってこなかった。それでも白々明けの湖畔で巴代を待ち続ける夢二の前にひとりの女が近づいてくる。そこに現れたのは彦乃だった。「あの人はもう来ませんよ」と夢二に告げる彦乃。夢二は、ようやく夢から覚めたかのように彦乃と共にその場を去っていくのだった。

東京で写真家として成功した早川猛(オダギリ ジョー)は、母の一周忌で久しぶりに帰郷する。母の葬儀にも立ち会わず、父・勇(伊武雅刀)とも折り合いの悪い猛だが、温厚な兄の稔(香川照之)はそんな弟を気遣う。稔は父とガソリンスタンドを経営しており、兄弟の幼なじみの智恵子(真木よう子)もそこで働いていた。智恵子と再会した猛は、その晩、彼女と関係を持つ。翌日、兄弟と智恵子は近くにある渓谷へ向かい、稔のいないところで智恵子は、猛と一緒に東京へ行くと言い出す。智恵子の思いを受け止めかね、はぐらかそうとする猛だが、猛を追いかけて智恵子は吊り橋を渡る。河原の草花にカメラを向けていた猛が顔を上げると、吊り橋の上で稔と智恵子が揉み合っていた。そして智恵子は渓流へ落下する。捜査の末に事故死と決着がついたが、ある日、理不尽な客に逆上した稔は暴力をはたらき、連行された警察署で自分が智恵子を突き落としたと告白する。猛は東京で弁護士をしている伯父・修に弁護を依頼するが、公判を重ねるにつれ、稔はこれまでとは違う一面を見せていく。稔は、智恵子の死に罪悪感を抱いていたために「自分が殺した」と口走ってしまったと主張。その態度は裁判官の心証をよくし、公判は稔にとって有利に進む。しかし、稔が朴訥に語る事件のあらましは猛の記憶とは微妙に違っていた。猛は面会室で稔に、高所恐怖症にもかかわらず、どうして吊り橋を渡ったのかと兄に問う。稔は「お前は自分が人殺しの弟になるのが嫌なだけだよ」と答える。後日、証人として証言台に立った猛は、稔が智恵子を突き落としたと証言する。7年後、スタンドの従業員・洋平が猛の元を訪れ、明日、稔が出所することを伝える。その晩、昔、父が撮影した8ミリ映写機とテープを見つけた稔は、テープに残された幼い頃の兄と自分を観る。猛の目に涙があふれる。明け方、猛は車を走らせ兄を迎えに行き、歩道を歩く稔の姿を見つけ「家に帰ろう」と叫ぶ。稔は猛の姿を認め、微笑む。



 優駿 1988年(昭和63年) ★★★ 夕陽に赤い俺の顔 1961年(昭和36年)★★ 
監督:杉田成道 出演:斉藤由貴 緒形直人 吉岡秀隆 監督: 篠田正浩. 出演: 川津祐介, 岩下志麻, 炎加世子
あらすじ あらすじ

北海道・静内の牧場主・渡海千造と息子・博正の夢は、名馬をつくりダービーを制覇することだった。そして伝説の名馬ゴドルフィンの血をひく仔馬オラシオンが無事産まれた。和具工業社長の平八郎は二つの悩みを抱えていた。一つは会社の危機で、もう一つは娘の久美子も知らない腹違いの弟・誠の存在だった。しかも腎不全で、父親の腎臓移植が必要なほど重病だった。和具はオラシオンを3千万円で買い、夢を託すことにした。一方、久美子はオラシオンの馬主となり、弟と知らされた誠の見舞いに通った。やがてオラシオンは博正の手を離れ、大牧場へと移された。本格的な調教を受けるためだ。一時は脚のケガで競争馬生命を危ぶまれたが、奇跡的に回復していった。和具平八郎、久美子、誠、渡海父子、それぞれの夢がオラシオンに託されていた。そしてオラシオンは見事デビュー戦で優勝。誠はこの晴れ姿を見れずに死に和具は会社を買収され、渡海も胃ガンでダービー直前に息を引きとった。ケガの後遺症が心配だったオラシオンだが、ダービーで優勝、和具は久美子、博正と共に、牧場を始めることにした。



詐欺と不正を働く××建設の水田専務は殺人業マネージャー大上良太の紹介で殺し屋を雇うことになった。下町殺し屋のメンバーは、猟師の娘でいつも山羊を連れ人を殺すが獣を殺すのはいやというナギサ。ガダルカナル戦当時より小銃を使い実戦で鍛えた腕を誇る伍長。殺し屋という仕事を合理化して株式組織にしようとしている大学生のビッコの殺し屋フットボール。殺し屋と医者を使いわけるドクター。香港帰りのレディ・キラー香港。ドスに腹巻きスタイルでナイフを使う戦前派、越後一家。今まで殺した九十九人の写真をアルバムに貼り眺めて泣いているセンチ。文学青年で詩を愛している殺し屋詩人、の七人。腕の優劣を決めるためとった方法が、競馬場で一着に入ってくる馬の騎手の帽子を射ち落すといった方法がとられた。殺し屋が手を出せないでいるうちに、ガンマニアである石田春彦がいたずらに射ち落してしまった。大上は早速、春彦を水田のところに連れていった。水田の頼みは建築業界誌の記者有坂茉那を殺すことであった。茉那は水田の悪質な手口にかかって潰され一家心中した〇〇不動産の遺児で、復讐のため××建設及び水田の不正を裏づける資料を集めていた。それを横取りして水田に売りつけようとする左井は情婦でストリッパーしかも殺し屋を兼ねているユミに茉那を狙わせていた。プロの面目にかけても素人の春彦に仕事は任せられないと殺し屋は春彦殺害を企むが、ナギサが春彦に惚れ、春彦が茉那に恋したことから事件はもつれはじめた。殺し屋達は大上を春彦と誤って殺し、春彦は茉那を助けて水田を敵に廻すことになった。その頃、左井は茉那の資料を盗み水田の還暦祝いのパーティの席上で取引きした。左井は金を受け取っての帰途香港に襲われ、情婦のユミもナギサと春彦を争って殺されてしまった。そのドサクサに春彦は水田の書斎から資料を盗み出し、茉那の許に逃げ出した。水田は春彦の裏切りに気がつき、七人の殺し屋に二人の殺害を命じた。二人の命はまさに風前の灯であった−−。




 ゆりちかへ ママからの伝言 2013年(平成25年) 日テレ:ドラマ ★★★ ★★ 
出演:常盤貴子 田辺誠一 片平なぎさ 出演: 
あらすじ あらすじ
「私、お母さんになりたいの」。
そんな思いを抱いていた主人公の晃子だったが、残酷にも妊娠と同時にガンが発覚…。我が子を産むか、母体を優先するか、無常すぎるほどの究極の選択──。晃子のことを想うが故に母・美津子は出産に反対し、激しい母娘喧嘩をしますが、晃子が選んだのは「お母さんになる」ということでした。それは反発し、喧嘩をしつつも、そんな母が大好きで、自分もそうなりたいと晃子が強く願ったからでした。美津子は娘のそんな思いを知り、「バカな娘だと」文句をいいつつ、娘を支えていきます。
その一方で、妻の出産を止めなかった夫・亮太を許せず、姑と婿の仲はさらに険悪になり、晃子は二人の間を取り持とうと四苦八苦……。そして、無事女の子「ゆりあ」を出産した晃子を待ち受けていたのは余命宣告でした。そこで晃子は、残された時間で「娘への伝言」を残すことに…。それは少しも説教臭くない、母として、女性の先輩として、これから生きていく娘の背中をそっと押すようなメッセージ。「大人だって間違える」「おしゃれは大事よ」──等々、 気づけばそこにはかつて娘だった自分が母・美津子に言われた言葉がチラホラと並んでいて、あの頃の母の気持ちに思いを馳せ…娘への手紙は、知らぬ間に結ばれた美津子との絆を晃子に思い起こさせるのです。このノートを晃子は本として出版しようと、周囲の反対をきかず病をおして書き続けます。 手が動かないときにはテープに声を吹き込んでまで…。そうまでして、なぜ出版するのか。そこには自分が残していかなければならない娘・ゆりあへの、母親の切なく、深い愛情が──。



欲望という名の電車  1951年(アメリカ) ★★★★★  夜になる前に  2000年(アメリカ) ★★★ 
主演:ヴィヴィアン・リー  マーロン・ブランド
アカデミー賞主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・美術賞
主演:ハヴィエル・バルデム
あらすじ あらすじ

父の死と共に南部の家を失ったブランシュ・デュボア(ヴィヴィアン・リー)はアルコールに身を持ち崩して、妹ステラ(キム・ハンター)が結婚しているニューウ・オルリンズのフランス街の家を訪れた。妹の夫スタンリー・コワルスキー(マーロン・ブランド)は暴力的な男で、カードと酒に狂ってはステラを打つのであったが、彼女はこの男に全身を捧げて悔いなかった。そのような妹夫婦の日常を見るにつけ、ブランシュはスタンリーのカード仲間ミッチ(カール・マルデン)に次第に関心を持つようになった。母と2人暮らしの純情な独身者で、真面目にブランシュとの結婚を考えはじめ、彼女も彼に、年若の夫を失った暗い過去を打ち明けて、将来への希望を語った。しかしスタンリーは街の仲間から、ブランシュが実は大変な莫連で、17歳の少年を加えこんだというので故郷を追われてきた女だということを聞き出して、ミッチにぶちまけた。ブランシュの誕生日に、むろんミッチは出て来ず、しかもスタンリーは彼女に贈り物として故郷へ帰る片道切符を渡した。その夜ステラが俄かに産気づき、スタンリーと病院に出かけたあと、ブランシュは訪ねてきたミッチに結婚を迫ったが、彼はもはやその言葉に動かされはしなかった。夜更けて帰ってきたスタンリーはブランシュが1人妄想に酔っているのを見ると暴力でこれを犯した。完全に発狂したブランシュは、紳士が自分を迎えに来たという幻想を抱いて、精神病院へ送られていった。

1943年に生まれたアレナス(ハヴィエル・バルデム)は、14歳でカストロ率いる暴動に参加。62年までハバナ大学に通い、作家を目指すと同時に同性愛に目覚めていく。処女作は評価されるが、やがてキューバ政府は芸術家や同性愛者たちを弾圧。危険も顧みず作品を書き続けたアレナスは、2作目の小説で世界的に名が知れ渡るが、一方カストロ政権への反逆子として、政府や警察から容赦ない迫害を受ける日々が続いた。そして73年、無実の暴行罪で訴えられたアレナスは逮捕される。彼は、脱獄し、逃亡を試みるが失敗。再び逮捕され、悪評高いモーロ刑務所で服役する。ひどい扱いを受ける日々を経て、ようやく出所したアレナスは、生涯を通じて大親友となるラサロ(オリヴィエ・マルティネス)に出会う。80年、アレナスはNYへ亡命。やがて、エイズに感染、発病。ラサロに支えられながら作家活動を精力的に続けたものの、90年12月7日、鎮痛剤を大量に摂取し自殺するのだった。

出典:goo映画
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善き人のためのソナタ  2006年(ドイツ) ★★★★  夜の道 1957年(アメリカ) ★★★
主演:ウルリッヒ・ミューエ 第79回アカデミー賞外国語映画 主演:ジェームズ・スチュアート オーディ・マーフィ ダン・デュリエ
あらすじ あらすじ

1984年11月の東ベルリン、DDR(東ドイツ国家)は国民の統制と監視のシステムを強化しようとしていた。劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)の舞台初日。上演後のパーティーで国家保安省(シュタージ)のヘムプフ大臣(トーマス・ティーメ)は、主演女優でドライマンの恋人でもある魅力的なクリスタ(マルティナ・ゲデック)から目が離せなくなる。党に忠実なヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)はドライマンとクリスタの監視および反体制的であることの証拠をつかむよう命じられる。早速ヴィースラーは彼らのアパートに向かい、屋根裏に監視室を作り盗聴を始め、詳細に記した日々の報告書を書き続けた。既にクリスタと関係を持っていたヘムプフ大臣は「君のためだ」と脅し関係を続けるよう迫っていた。その一方で、ヴィースラーは毎日の監視を終えて自分の生活に戻る度に混乱していく自分を感じていた。そんな中、ドライマンは、DDRが公表しない、東ドイツの高い自殺率のことを西ドイツのメディアに報道させようと雑誌の記者に連絡を取った。監視されていないと確信したドライマンは雑誌の記者を家に呼ぶ。匿名の記事が雑誌に載ると、緊張が走った。DORはドライマンのアパートを家宅捜査するが、何も見つけることはできなかった。クリスタに約束を破られた大臣は、薬物の不正購入を理由に彼女を逮捕させ、刑務所へ連行する。そこではヴィースラーが担当官として尋問にあたることになった。複雑な再会に戸惑いながらも、記事はドライマンによるものであると認めなければ二度と舞台に立つことはできないだろう、と脅す。クリスタは尋問に屈し、証拠となるタイプライターの隠し場所を教えてしまう。そして捜査官は、今度は確信を持ってドライマンのアパートに踏み込み、ドアの敷居を持ち上げさせるが……。


出典:goo映画

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コロラド山脈の奥地で新しい鉄道敷設に出稼ぎに来ている作業隊がいる。彼らはホワイティ(ダン・デュリエ)を首領とする強盗団に度々輸送中の列車から給金を奪われ戦々兢々としていた。鉄道工事会社の支配人キムボールは現場へ給金を届け作業隊の不安を除こうと頭を悩ませていたが、彼はマクレーン(ジェームズ・スチュアート)という格好の輸送金護衛者を見つけ実行にかかった。マクレーンは元鉄道員だが、5年前、列車輸送中の大金を強盗団に奪われ、一味に加わっていた実弟のユチカ・キッド(オーディ・マーフィ)を追っ手から逃がしたかどで職を追われ今はアコーディオンを道連れに各地を渡り歩いていた。彼は社運をかけて渡したキムボールの1万ドルを胴巻に入れコロラドの作業場へ向った。彼はジョーイという少年を連れて行ったが、それはキムボールの事務所へ行く途中ふとしたことで拾ったものだった。コロラドへの車中、果して強盗団が現れた。マクレーンはジョーイの持つ靴の箱に素早く金を隠した。意外の無収穫に怒った強盗団は乗り合わせたキムボールの妻ヴァーナ(エレイン・スチュワート)と少年を人質にペイロードの町へ去った。そしてこれを知ったキムボール支配人はマクレーンが信頼を裏切り強盗団に内通したと誤解した。マクレーンは単身ペイロードへ行ったが、強盗団のいる酒場の近くでチャーリイ(ダイアン・フォスター)という女に出会った。チャーリイはマクレーンの弟ユチカ・キッドの恋人で結婚を申込に来ていたのだ。マクレーンは酒場に入り、自分の指名が気づかれていないのを幸い、弟と話をしたいとキッドを外へ連出した。彼は、1万ドルの金が少年の靴箱に入っていることを語り弟を説得、非を悟らせようとしたが無駄だった。一方チャーリイもキッドと面会したが結婚は断られた。兄弟は酒場へ戻るが、そこへキムボールの会社の男が現れ、「預けた金はどこだ」と詰寄った。一座は忽ち殺気立ち射ち合いが始った。キッドは金を持つ少年を連れ馬で逃出した。それをヴァーナとチャーリイを連れたマクレーンが追いさらにその後をホワイティ一味が追う。マクレーンはしかし追い詰められて危機一髪。この時兄弟愛に目覚めたキッドは矢にわに強盗団に向うが忽ち倒される。マクレーンはその隙にホワイティを射ち倒し、キッドは兄の胸に抱かれて息を引取った。給金は無事作業隊に渡された。



喜びも悲しみも幾年月  1957年(昭和32年) ★★★★★  陽暉楼  1983年(昭和58年) ★★ 
主演:佐田啓二, 高峰秀子 主演:緒形拳, 池上季実子, 浅野温子
あらすじ あらすじ

上海事件の昭和七年−−新婚早々の若い燈台員有沢四郎ときよ子は、東京湾の観音崎燈台に赴任して来た。日本が国際連盟を脱退した年には、四郎たちは雪の涯北海道の石狩燈台へ転任になった。そこできよ子は長女雪野を生み、二年後に長男光太郎を生んだ。昭和十二年には波風荒い五島列島の女島燈台に転勤した四郎一家はともすると夫婦喧嘩をすることが多くなった。きよ子は家を出ようと思っても、便船を一週間も待たねばならぬ始末であった。気さくな若い燈台員野津は、そんな燈台でいつも明るく、台長の娘真砂子を恋していたが、真砂子は燈台員のお嫁さんにはならないと野津を困らせた。昭和十六年−−太平洋戦争の始った年に有沢一家は、佐渡の弾崎燈台に移り、今は有沢も次席さんとよばれる身になっていた。B29が本土に爆音を轟かす昭和二十年−−有沢たちは御前崎燈台に移り、東京から疎開して来た名取夫人と知合った。まもなく野津といまは彼の良き妻の真砂子が赴任してきた。艦載機の襲撃に幾多の燈台員の尊い命が失われた。戦争が終って、野津夫婦も他の燈台へ転勤になった。それから五年−−有沢たちは三重県安乗崎に移った。燈台記念日に祝賀式の終ったあと、美しく成長した雪野と光太郎は、父母に心のこもった贈物をするのであった。やがて雪野は名取家に招かれて東京へ勉強に出ていった。昭和二十八年には風光明眉な瀬戸内海の木島燈台に移った。ところが大学入試に失敗して遊び歩いていた光太郎は、不良と喧嘩をして死ぬという不幸にみまわれた。歳月は流れて−−思い出の御前崎燈台の台長になって赴任する途中、東京にいる雪野と名取家の長男進吾との結婚話が持ち出された。やがて二人は結婚して任地のカイロに向う日、燈台の灯室で四郎ときよ子は、二人の乗っている船のために灯をともすのであった。そしてめっきり老いた二人は双眼鏡に見入った。そして、長い数々の苦労も忘れて、二人は遠去かる船に手を振った。旋回する燈台の灯に応えて、船の汽笛がきこえて来た。





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大正元年冬、太田勝造と駆け落ちした豊竹呂鶴は追手の手にかかり死亡。二十年後、二人の間に生まれた房子は、陽暉楼の芸妓・桃若として大変な売れっ子になっていた。陽暉楼の女将・お袖は、呂鶴と勝造を張り合った勝気な女だったが、呂鶴の娘をあえて預り高知一の芸妓に仕上げ、自分のあとを継がせるつもりでいる。勝造は「芸妓紹介業」の看板を出し、今では“女衒の大勝”と呼ばれる存在になっていた。家には後添いのお峯と、実子で盲目の忠がいたが、最近、大阪に珠子という女を囲っている。珠子は、勝造の心の中の呂鶴の影に悩み、自ら陽暉楼に身を売ろうとしたが、お袖に断わられた。その時、陽暉楼で会った桃若に呂鶴の面影を見、嫉妬にかられた珠子は遊廓・玉水の明日楼に身を売る。ある日、大阪・稲宗一家の賭場で勝造は、丸子という芸者に出会う。以前から高知進出を企てていた稲宗は、丸子を陽暉楼に送り込み、主人・山岡を篭絡し抱きこもうと画策していた。稲宗の指し金で、丸子は山岡を誘い込み陽暉楼の芸妓となる。四国一の大ダンスホールに商工会々頭・前田、南海銀行副頭取・佐賀野井らとやって来た陽暉楼の面々は、珠子ら玉水の娼婦たちと居あわせる。やがて、珠子と桃若の間に険悪な空気が走った。佐賀野井から誘いをうけ約束の場所に駆けつけた桃若は、珠子との凄まじい決闘の結果、髪は乱れ、体中水びたしであった。そんな彼女を佐賀野井は抱きしめ、桃若は初めて愛の歓びを知る。その頃、陽暉楼を守るため、動きまわる勝造を稲宗一家の者が襲った。やがて、稲宗の手は珠子にまでのび、珠子は高知から大阪・飛田へと鞍替えさせられた。一命をとりとめた勝造は、お袖から稲宗の策略でピンチに立たされていること、桃若の妊娠を知らされる。桃若の相手は、パトロンの四国銀行協会々長・堀川でなく別の男だという。そして、お袖は道後温泉に遊ぶ山岡、丸子のもとに行き、力ずくで丸子を追い払う。一方、勝造は珠子をとり戻し、その足で稲宗の代貸し、三好のところに行き、山岡の博打の借金をたたき返し、稲宗一家との縁をたち切った。桃若は、前田から佐賀野井が三年間ヨーロッパへ行ったことを知らされショックをうけるが、子供を生もうと決心し、悩んだ末、堀川に子供は彼の子でないと打ち明けた。そんなことは承知で子供は認知しようと考えていた堀川は、自分の気持ちを踏みにじられたことに激怒し、縁切りを言い渡す。珠子は、勝造の希望通り秀次と一緒になり、高知に店を出すことになった。そして、桃若は女の子を生み弘子と名づける。桃若は、子供のために懸命に働くが、ある日、稽古の最中、突然倒れた。結核で身を蝕ばまれていたのだ。病院に見舞った珠子は、弘子を治るまであずかると言うが、芸妓の世界の習いとして、すでに弘子はお袖の世話で里子に出ていた。お袖は、弘子を返してくれとの勝蔵の頼みに、桃若の勝手な振舞をののしる。桃若の容態は悪化し、臨終の枕もとに弘子を伴って駆けつける勝造。その夜、秀次・珠子の店を勝造が訪れ桃若の死を告げた。その時、稲宗の手下が店を襲い、ドスに倒れて秀次は死んでいった。そして、大阪駅・三等待合室。勝造は切符を二枚珠子に渡し、用事が済むまでここで待つよう言い残し出て行く。勝造は床屋にいる稲宗、三好らを射殺するが、逃げる途中、追手に刺され絶命した。深夜の駅では、いつまでも勝造を待ち続ける珠子の姿があった。




用心棒 1961年(昭和36年) ★★★  夜霧よ今夜もありがとう  1967年(昭和42年) ★★★ 
監督:黒澤明 主演:三船敏郎 主演:石原裕次郎, 浅丘ルリ子
あらすじ あらすじ

馬目の宿は縄張りの跡目相続をめぐって一つの宿湯に二人の親分が対立、互いに用心棒、兇状特をかき集めてにらみ合っていた。そこへ桑畑三十郎という得体の知れない浪人者がふらりとやって来た。一方の親分馬目の清兵衛のところにやって来た三十郎は用心棒に俺を買わないかと持ちかけて、もう一方の親分丑寅の子分五、六人をあっという間に斬り捨ててしまった。清兵衛は五十両で三十郎を傭った。しかし女房のおりんは強つくばりで、半金だけ渡して後で三十郎を殺せと清兵衛をけしかけた。これを知った三十郎はあっさり清兵衛の用心棒を断わり、居酒屋の権爺の店に居据った。両方から、高い値で傭いにくるのを待つつもりだ。名主の多左衛門は清兵衛に肩入れ、造酒屋の徳右衛門は丑寅について次の名主を狙っていた。そんなところへ、丑寅の弟卯之助が帰って来た。短銃を持っており腕も相当だった。三十郎は丑寅方につくことになった。丑寅の金の供給源である徳右衛門は、百姓小平の女房ぬいを妾にしていた。小平から博奕の借金のかたにして取りあげてしまったのだ。小平と息子の金助の情ない様子を知って、三十郎は亥之吉をだまして親子三人を逃がしてやるのだった。権爺はそんな三十郎をだんだん好きになっていった。しかしぬいが感謝のために三十郎に出した手紙を卯之助にみつけられたため、三十郎は捕えられて土蔵に放りこまれた。ぬいの逃げ場所をはかせようと地獄の責苦がつづいた。ぬいの居所を知っているので殺されずにすんでいるのだ。三十郎はかんぬきをだまして墓地に逃れた。丑寅は卯之助の知恵で清兵衛の家に火をかけた。清兵衛一味は全部殺された。喧嘩は丑寅の勝利に終った。そこへ三十郎がふらりとやって来た。卯之助が銃を構えるより速く三十郎の手から出刃が飛んだ。そして丑寅達の間を三十郎が駆け抜けると、丑寅達は倒れていた。「おい親爺、これでこの宿場も静かになるぜ」と言って三十郎は去って行った。

外国航路から帰ってきた相良は早速恋人の秋子に電話で求婚した。だが彼女は約束の教会に急ぐ途中、交通事故にあった。夕暮れの教会で相良は秋子をいつまでも待ち続けた−−。四年の月日が流れ、相良は今、横浜でナイトクラブ“スカーレット”を営むかたわら“逃がし屋”をやっていた。そうしたある日、探し続けていた秋子がグエンと名のる男と店にやって来た。グエンの祖国では革命が起り、直ぐ帰国しなければならない彼は、相良にシンガポール行きの船を捜してくれと頼みにきたのだ。冷たい目で秋子を見つめる相良、むろん彼は断った。この気配を、本国からの反グエン派の手先の佐伯は逸早く察し、警察も密出国幇助罪で相良を調べ始めた。そんななかで秋子は毎晩スカーレットに通い、夫の密出国を助けてくれとたのむのだった。やがて捜査状況も一段と厳しくなってきた。かたくなになっていた相良も今は、秋子の幸せのためにも“船を捜そう”とグエンに約束した。感激したグエンはここではじめて告白するのだった。四年前秋子をひいたのは自分の車で、そのため秋子は子供を生めない身体になってしまい、相良との夢が破れた秋子はグエンの求婚を受け入れたのだ。−−ということをしゃべった。そして今二人の結び付きの固さを見て、秋子への想いを断ちきり、相良は二人の幸せのためにと是が非でもシンガポール行きの船を見つけようと心に誓った。かけずり廻ってやっとつかまえた船の中でグエンの脱国を阻止しようと待ち構えていた佐伯らと、相良は激しい戦いを展開し、ついに佐伯を倒した彼は、無事グエンと秋子を日本から脱出させてやったのだった。その夜、港には深い霧がたちこめていた。




八日目の蝉(NHKドラマ) 2010年(平成22年) ★★★★   八日目の蝉(映画) 2011年(平成23年) ★★★★ 
主演:檀れい 北乃きい  板谷由夏 京野ことみ 主演:井上真央, 永作博美
あらすじ あらすじ
第1回「逃亡」
 野々宮希和子(檀れい)は、同じ会社で働く秋山丈博(津田寛治)と実らぬ愛を育んでいた。一緒になるという丈博の言葉を信じ、子供も堕したが、丈博の妻、恵津子(板谷由夏)もこのとき妊娠していたのだった。恵津子は、希和子を呼び出し「自分の子を平気で掻き出すがらんどうのような女に他人の家庭を壊すまねはさせない」と告げる。朦朧とした意識のなかで希和子は丈博の家に忍び込む。生きる望みを失った希和子に微笑みかける赤ちゃん=薫(女の子)を見たとき「この子のためだけに生きてゆこう」、希和子は決意し、赤ちゃんを盗み出す。5年半にわたる赤ちゃんを連れた逃亡劇が始まった。 それから20年後、成人した薫=秋山恵理菜(北乃きい)が、恋人(岡田浩暉)と歩いている。家に帰ると、恵理菜は、父・丈博に「私、妊娠した。相手の人はお父さんみたいな人。父親になってくれない人だよ。」と告げる…。
第2回「エンジェルの家」 
希和子(檀れい)は名古屋に流れてくる。公園でホームレスのような老女、中村とみ子(倍賞美津子)に話しかけられ、ごみ屋敷のような家につれて行かれる。とみ子は、「あんたのような女はエンゼルさんのところへ行くのがいいよ」と告げる。エンジェルホームとは傷ついた女たちだけが共同で暮らす宗教施設。希和子は、近くにやってきたエンジェルホームの移動販売車の女にホームに連れて行ってほしいと頼む。もう一人、車に乗り込んできた沢田久美(坂井真紀)と一緒に、サライと名乗る女(高畑淳子)から入居の審査を受けるが…。
第3回「悲しき女たち」
 エンジェルの家で三年がたった。希和子(檀れい)は野菜を作り、パンを焼き、移動販売車に乗って売りに行く。穏やかな暮らしは心地よいが、薫(小林星蘭)と引き裂かれた暮らしはつらかった。 ある日、久美(坂井真紀)が、息子を夫の家からさらって逃げるための逃走資金を得るため教祖エンゼル(藤田弓子)の部屋からお金を盗み出そうとする。しかし、現場をサライ(高畑淳子)に見つかってしまう。かろうじて許されるものの、久美は息子への執着を捨てきれず、行商に出たとき希和子といっしょに会いにいく。しかし、息子は久美のことをまったく覚えていなかった。 一方、ホームは、逃げ込んできた17歳の少女の出産をきっかけに社会的糾弾を受けるようになっていた。教祖エンゼルは、マスコミの要求をいれ、ホームを公開すると宣言。自分の素性がばれる恐れを抱いた希和子は、脱走を決意する。
第5回「光の島」
 文治(岸谷五朗)は、あんたの気持ちが知りたいと希和子(檀れい)に迫るが、希和子は、一時の心の迷いとして文治から遠ざかろうとする。そんなある日、久美(坂井真紀)が実家に帰ってくる。希和子は久しぶりの再会を喜ぶが、久美も文治との仲を後押しするようなことを言う。ある日、虫送りの祭りに出た希和子と薫(小林星蘭)の横顔を捉えた写真が新聞に大きく掲載される。希和子は自分の素性がばれる日がやってくることを予感するが、この島で最後まで薫と暮らす時間を大切にしようと決意し、親子の思い出を必死に作ろうとする。一方、久美は、母昌江(吉行和子)と再び喧嘩をし、島を出てゆくことに…。希和子が文治と薫の前で刑事たちに捕まったのはその数日後のことであった。
最終回(第6回)「奇跡」
 現在。恵理菜=薫(北乃きい)は、千草(高橋真唯)に語り始める。「小豆島の方言でしゃべり、島で自由に育った自分は、実の母、恵津子(板谷由夏)に素直に受け入れられず、『本当の家族』は、居心地の悪いものでしかなかった」と。ふたりは、小豆島に渡り、思い出の跡を辿ろうとするが、収穫はない。あきらめかけた時、港町の写真館のショーウィンドーに15年前の薫=恵理菜と希和子(檀れい)の写真が飾ってあった。そしてフェリーに乗る直前、そばにいた漁師に千草が写真館で入手した写真を見せると「覚えている」という。その男は老いた文治(岸谷五朗)であった。希和子が捕まる時に叫んでいた言葉も文治は覚えていた! 岡山の港に降りたとき、恵理菜たちの姿をじっと見つめている女がいた。出所し、この地に流れつき、港の売店で働いている老いた希和子であった…。

1995年10月東京地裁。秋山丈博(田中哲司)、恵津子(森口瑤子)夫婦の間に生まれた生後6カ月の恵理菜を誘拐、4年間逃亡した野々宮希和子(永作博美)への論告求刑が告げられた後、希和子は静かにこう述べた。「四年間、子育ての喜びを味わわせてもらったことを感謝します」と……。会社の上司で妻帯者の丈博を愛した希和子は彼の子供を身ごもるが、産むことは叶えられなかった。そんな時、丈博から恵津子との子供のこと知らされた希和子は、夫婦の留守宅に忍び込み、赤ん坊を抱かかえて雨の中を飛び出す。希和子は子供を薫と名づけ、各地を転々としながら、流れ着いた小豆島でひと時の安らぎを得る。楽園のようなこの地で、薫に様々な美しいものを見せたいと願う希和子だったが、捜査の手は迫り、福田港のフェリー乗り場で4年間の逃避行は終わりを迎えた……。秋山恵理菜(井上真央)は21歳の大学生となった。4歳で初めて実の両親に会い、私たちこそが正真正銘の家族だ、と言われても実感が持てなかった。世間からはいわれのないない中傷を受け、無神経に事件が書きたてられる中、家族は疲弊していった。誘拐した希和子を憎むことで自分を殺し、誰にも心を開かないまま、恵理菜は家を出て一人暮らしを始める。そんな中、岸田孝史(劇団ひとり)に出会い、好きになった。だがある日、自分が妊娠していることに気づいた恵理菜の心は揺れる。岸田は家庭のある男だった。そんな頃、恵理菜のバイト先にルポライターの安藤千草(小池栄子)が訪ねてくる。千草はあの誘拐事件を本にしたいという。恵理菜を度々訪れ、親しげに生活に立ち入ってくる千草。だが、恵理菜は放っておいて欲しいと思いながらも、なぜか千草を拒絶することが出来なかった。千草に励まされながら、恵理菜は今までの人生を確認するように、希和子との逃亡生活を辿る旅に出る。そして最終地、小豆島に降り立った時、恵理菜は記憶の底にあったある事実を思い出す……。







出典:goo映画
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酔いどれ天使   1948年(昭和23年) ★★★★   余命1ヶ月の花嫁 2009年(平成21年)
主演:志村喬 , 三船敏郎 , 山本礼三郎 主演:榮倉奈々 瑛太 柄本明
あらすじ あらすじ

駅前のヤミ市附近のゴミ捨場になっている湿地にある小さな沼、暑さに眠られぬ人々がうろついていた。これら界わいの者を得意にもつ「眞田病院」の赤電燈がくもの巣だらけで浮き上っている。眞田病院長はノンベエで近所でも評判のお世辞っけのない男である。眞田はヤミ市の顔役松永がピストルの創の手当をうけたことをきっかけに、肺病についての注意を与えた。血気にはやる松永は始めこそとり合わなかったが酒と女の不規則な生活に次第に体力の衰えを感ずるのだった。松永は無茶な面構えでそっくり返ってこそいるが、胸の中は風が吹きぬけるようなうつろなさびしさがあった。しめ殺し切れぬ理性が時々うずく、まだシンからの悪にはなっていなかったのだ。−−何故素直になれないんだ病気を怖がらないのが勇気だと思ってやがる。おれにいわせりゃ、お前程の臆病者は世の中にいないぞ−−と眞田のいった言葉が松永にはグッとこたえた。やがて松永の発病により情婦の奈々江は、カンゴク帰りの岡田とけったくして松永を追い出してしまったため、眞田病院のやっ介をうけることになった。松永に代って岡田勢力が優勢になり、もはや松永をかえりみるものもなくなったのである。いいようのないさびしさにおそわれた松永が一番愛するやくざの仁義の世界も、すべて親分の御都合主義だったのを悟ったとき、松永は進むべき道を失っていた。ドスをぬいて奈々江のアパートに岡田を襲った松永は、かえって己の死期を早める結果になってしまった。ある雪どけの朝、かねてより松永に想いをよせていた飲屋ひさごのぎんが親分でさえかまいつけぬ松永のお骨を、大事に抱えて旅たつ姿がみられた。

イベントコンパニオンの千恵(榮倉奈々)は、ある展示会場で知り合った太郎(瑛太)から交際を申し込まれる。だが、千恵はそのとき既に乳ガンと診断されていた。悩みながらも交際をスタートさせるが、数ヵ月後、自分の病気のこと、そして胸を切除しなければならないことを告白。太郎に別れを告げ、姿を消してしまう。そんな千恵を追って屋久島へたどり着く太郎。“俺は変わらない。一緒に頑張ろう。”その言葉に動かされ、千恵は再び太郎と生きていくことを決意。しかし、そんな2人にとって辛い事実が明らかになる。千恵のガンが再発したのだ。激しい痛みと闘いながら、治ると信じて治療に励む千恵。そして、献身的に看病する太郎、千恵の父・貞士(柄本明)、千恵の叔母・加代子(手塚理美)。やがて3人は医師から、千恵の余命があと1ヶ月であると告げられる……。



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