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Ken&Maryの日曜名画座
K&Mセカンドライフ名画鑑賞録
毎日が日曜日KenとMaryのSecondLife
『一日一膳』 『一日一名画』 日曜名画座
赤ひげ 1965年(昭和40年) ★★★★ 悪名  1961年(昭和36年) ★★★
監督黒沢明 主演:三船敏郎  加山雄三 主演:勝新太郎 田宮二郎 
あらすじ あらすじ
医員見習として小石川養生所へ住み込んだ保本登は、出世を夢みて、長崎に遊学したその志が、古びて、貧乏の匂いがたちこめるこの養生所で、ついえていくのを、不満やるかたない思いで、過していた。赤っぽいひげが荒々しく生えた所長新出去定が精悍で厳しい面持で、「お前は今日からここに詰める」といった一言で、登の運命が決まった。人の心を見抜くような赤ひげの目に反撥する登はこの養生所の禁をすべて破って、養生所を出されることを頼みとしていた。薬草園の中にある座敷牢にいる美しい狂女は、赤ひげのみたてで先天性狂的躰質ということであった。登は、赤ひげのみたてが誤診であることを指摘したが、禁を侵して足しげく通った結果登は、赤ひげのみたてが正しかったことを知った。毎日、貧乏人と接し、黙々と医術をほどこす赤ひげは、和蘭陀医学を学ばなければ解る筈のない大機里爾という言葉を使って、登に目をみはらせた。赤ひげは「病気の原因は社会の貧困と無知から来るものでこれに治療法はない」といつも口にしていた。こんな中で登は、貧しく死んでゆく人々の平凡な顔の中に、人生の不幸を耐えた美しさを見るようになった。登が赤ひげに共鳴して初めてお仕着せを着た日赤ひげは登を連れて岡場所に来た。そして幼い身体で客商売を強いられるおとよを助けた。人を信じることを知らない薄幸なおとよが登の最初の患者であった。長崎帰りをひけらかし、遊学中に裏切ったちぐさを責めた自分に嫌悪を感じた登は、おとよの看病に必死となった。やがておとよは、登に対しても他人に対してもあふれる愛情を示し始めた。そしてふとした盗みでおとよに救け出された長次とおとよの間に、幼い恋が芽生えた頃、登はちぐさの妹まさえと結婚の約束を取り交した。そして、名誉にも金にも縁遠くなっても、一生この養生所で、医術にいそしむことを誓った。

河内の百姓の伜朝吉は無類の暴れ者で“肝っ玉に毛の生えた奴”と恐れられていたが、盆踊の晩、隣村の人妻お千代と知りあって有馬温泉へ駆落した。しかし働きに出るお千代を、ゴロゴロ待っている朝吉は次第に退屈し、彼女が酔客と戯れているのを見たのをシオに大阪に帰った。彼はそこで幼馴染の青年達にあい、そのまま松島遊廓にくりこんだ。琴糸という源氏名の女は朝吉にぞっこん惚れ込んだ。その晩連れの青年が酔った勢いで土地の暴れん坊、モートルの貞と悶着を起し、彼らと貞は翌朝対決する羽目になった。しかし機敏な朝吉の働きで貞は散々に打ちのめされた。この時現れた貞の親分吉岡の客分として一家に身を預けた朝吉は、喧嘩やバクチ場で無類の強さを示し、貞も次第に彼にひかれた。そんな時、朝吉と馴染を重ねていた琴糸が逃げて来た。松島一家を恐れて匿うことを渋った吉岡の薄情さを怒った貞は、杯を叩き返し朝吉を親分と立て、一家を去った。琴糸は吉岡の隣のお絹の家に匿われていたが、松島一家に捕えられて因島へ売られてしまった。朝吉と貞は対策を練るが、その夜かねてから朝吉を好いていたお絹は“妻にする”という証文をかかせて身を任せた。二、三日お絹と甘い生活を送っていた朝吉は、貞の仕入れたピストルと軍資金を得て因島にのりこんだ。そして、わざと別の宿をとった貞は、毎晩琴糸のいる大和楼に、素姓を隠した大尽遊びを続けて手筈をつけ、琴糸をうまく朝吉に渡した。船で沖へ出た朝吉は潮に流されてまた港へ戻されてしまった。万事休した彼は度胸をきめて琴糸と貞と三人、旅館の大広間に立籠った。その時、この島の王様シルクハットの親分が、子分大勢をひきつれて琴糸を渡せと迫って来た。さすがの朝吉も顔面蒼白となり、ピストルで親分の心臓を狙った。そこへこの旅館の主で、子分二千人を持つ島の女王麻生イトがでてきた。自分の持ち家に筋を通さずのりこんできたシルクハットの無礼をなじり、仲裁をかって出た。仲裁の儀も滞りなく成立し、自由になった琴糸を中に、朝吉と貞はイト等に見送られて港を離れた。



秋日和 1960年 (昭和35年)  ★★★★ 赤線地帯 1956年(昭和31年) ★★★★
監督小津安二郎  主演: 原節子  監督溝口健治 主演:京まち子 若尾文子
あらすじ あらすじ
亡友三輪の七回忌、末亡への秋子は相変らず美しかった。娘のアヤ子も美しく育ちすでに婚期を迎えていた。旧友たち、間官、田口、平山はアヤ子にいいお婿さんを探そうと、ついお節介心を起した。が、アヤ子がまだ結婚する気がないというので、話は立ち消えた。秋子は友達の経営する服飾学院の仕事を手伝い、アヤ子は商事会社に勤めて、親子二人郊外のアパートにつつましく暮している。たまの休みに街に出て一緒に過すのが、何よりのたのしみだった。母も娘も、娘の結婚はまだまだ先のことのように思えた。或る日母の使いで間宮を会社に訪ねたアヤ子は、間宮の部下の後藤に紹介された。後藤はアヤ子の会社に勤める杉山と同窓だった。土曜日の午後、間宮は喫茶店で、杉山や後藤と一緒にいるアヤ子を見た。後藤とアヤ子の間に恋愛が生れたもの、と間宮は思った。ゴルフ場で田口や平山に話すとアヤ子は母親への思いやりで結婚出来ない、という結論になった。秋子の再婚ということになった。候補者はやもめの平山だった。息子まで極力賛成されてみると、平山もまんざらではない。秋子を訪ねた田口は、亡夫への追慕の情たちがたい秋子にとっても再婚の話はもち出せない。アヤ子を呼んで説得したところ、アヤ子は母は父の親友と再婚するものと早合点して、母と正面衝突した。アヤ子は親友の百合子に相談した。百合子は田口、平山、間宮を訪ねると、その独断を責め立てたので、三人もいささか降参し、アヤ子は、一時は誤解したものの、母の知らない話だと分ってみれば、和解も早い。これから先、長く一人で暮す母を思って、二人は休暇をとって、思い出の旅に出た。伊香保では三輪の兄の周吉が経営する旅館があった。周吉は秋子の再婚にも、アヤ子の結婚にも賛成だった。その旅の夜、秋子は娘に自分がこれから先も亡き夫とともに生きることを語った。アヤ子と後藤の結婚式は吉日を選んで挙げられた。間宮も、田口も、平山も、ほっとした。ひとりアパートに帰った秋子は、その朝まで、そこにいたアヤ子を思うと、さすがにさびしかった。
特飲店「夢の里」には一人息子修一のために働くゆめ子、汚職で入獄した父の保釈金のために身を落したやすみ、失業の夫をもつ通い娼婦のハナエ、元黒人兵のオンリーだったミッキーなどがいた。国会には売春禁止法案が上提されていた。「夢の里」の主人田谷は、法案が通れば娼婦は監獄へ入れられるといって彼女等を失望させた。新聞を読んで前借が無効になったと考えたより江は世帯道具を持ってなじみ客の下駄屋の許へ飛び出したが、結局自堕落な生活にまた舞い戻ってくるのであった。ゆめ子は息子修一に会うために田舎へ行ったが、修一は親子の縁をきって東京に来ていた。ある雨の降る日、しず子という下働きの少女が「夢の里」に入って来た。ミッキーのおごりで無心に天丼をたべるしず子の瞳をみつめていたゆめ子が突然、修一の名を呼びながら発狂した。その夜、やすみにだまされたと知った炭屋の青木がやすみの首をしめた。やすみは死に損なったが、青木は宮崎巡査に連行された。ゆめ子が病院に送られる頃、ラジオは法案の四度目の流産を報じていた。そして今日も「夢の里」には、何ごともなかったように、ネオンの下で客呼びの声が聞える。やすみの姿が見えないのは、彼女のなじみ客だった貸ぶとん屋ニコニコ堂主人の塩見が夜逃げしたあと、そこを買いとって女主人になってしまったからである。そしてやすみに代って、下働きだったしず子が、威勢よく客呼びするミッキーの蔭で初店の盛装をこらして、しょんぼり立っていた。


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天城越え 1983年(昭和58年) ★★★★ 雨上がる  2000年(平成12年) ★★★
映画主演:渡瀬恒彦   田中裕子  主演:寺尾聰   宮崎美子
あらすじ あらすじ
静岡で印刷屋を営む小野寺のもとに、田島と名乗る老人が、県警の嘱託で「天城山殺人事件」という刑事調書の印刷を依頼しに来た。原稿を見て激しく衝撃を受けた小野寺は十四歳の頃を思い浮かべる。小野寺は十四歳のとき、母の情事を目撃し、それまで彼にとって、神であり恋人であり、亡き父を裏切った母が許せず、静岡にいる兄を訪ねて一人で天城越えの旅に出た。少年は素足で旅する若い娘ハナと出会い、並んで歩いた。少年は美しいハナに母の面影を感じる。ところが、道中、ハナは一人の土工に出会うと、無理矢理に少年と別れ、男と歩きだした。気になった少年が後を追うと、草むらの中で情交を重ねる二人を目撃する。その土工が殺された。ハナが容疑者として逮捕される。土工と歩いているところを目撃した者もおり、彼女は土工から貰ったと思われる金も持っていた。さらに、現場には九文半ほどの足跡があり、ハナの足も九文半だった。警察の取調べに対し、ハナは土工と関係して金を貰ったことは認めたが、殺しは否認した。売春宿の女だったハナは一文なしで逃げだし、金が必要だった。結局、ハナは証拠不十分で釈放された。彼女は真犯人を知っている様子だか、頑として口を割らず、事件は迷宮入りとなった。田島老人はそのときの刑事だった。「九文半の足跡を女のものだと断定したのが失敗でした。犯人は子供でした」と老人は語る。そして、犯人である子供の動機が分らないと続ける。犯人は、少年=小野寺であった。少年はハナと土工の情交を見て、母が犯されている……そんな思いが浮かんだ。ハナにも、少年と天城を肩を並べて歩いているうちに、彼の純粋な気持ちが伝わったのだろう。だから、目撃した事実を口にしなかったのだ。刑事だった老人は、三十年ぶりで小野寺が真犯人であるという推理に達し、印刷を依頼に来たのだ。しかし、もう時効であった。
亨保時代。武芸の達人でありながら、人の好さが災いして仕官がかなわない武士・三沢伊兵衛とその妻・たよ。旅の途中のふたりは、長い大雨で河を渡ることが出来ず、ある宿場町に足止めされていた。ふたりが投宿する安宿には、同じように雨が上がるのを鬱々として待つ貧しい人々がいた。そんな彼らの心を和ませようと、伊兵衛は禁じられている賭試合で儲けた金で、酒や食べ物を彼らに振る舞う。翌日、長かった雨もようやくあがり、気分転換に表へ出かけた伊兵衛は若侍同士の果たし合いに遭遇する。危険を顧みず仲裁に入る伊兵衛。そんな彼の行いに感心した藩の城主・永井和泉守重明は、伊兵衛に剣術指南番の話を持ちかけた。ところが、頭の固い城の家老たちは猛反対。ひとまず御前試合で判断を下すことになるが、そこで伊兵衛は、自ら相手をすると申し出た重明を池に落とすという大失態をしてしまう。それから数日後、伊兵衛の元にやってきた家老は、賭試合を理由に彼の仕官の話を断った。だが、たよは夫が何のために賭試合をしたかも分からずに判断を下した彼らを木偶の坊と非難し、仕官の話を辞退するのだった。そして、再び旅に出る伊兵衛とたよ。ところがその後方には、ふたりを追って馬を駆る重明の姿があった…。

出典:goo映画

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青い山脈 1963年版(昭和38年) ★★★ 青い山脈  1949年版(昭和24年)  ★★★★
主演:1963年版 吉永小百合  浜田光夫   高橋英樹 主演:池部良  杉葉子 
あらすじ あらすじ
1963年版
城下町にあるこの女子高校に転校してきた寺沢新子はちょっと変っていた。前の学校で恋愛問題を起して退学になったのだという噂もとんでいた。が、新子は級友たちの反感の渦の中でも少しも悪びれなかった。ある日、英語教師の島崎雪子の所に新子が一通のラブレターを持って来た。これはクラスの誰かのいたずらだ、と新子にいわれてみれば、誤字だらけの文章はどうみても大学生の手紙ではない。雪子は丁度そこに来合わせた校医の沼田に相談した。徹底的に究明しようといきりたつ雪子に、沼田は事を荒立てるなと忠告した。ひそかに雪子を愛する彼は、彼女がいつまでも前向きの姿勢でいることを危ぶんでいたのだった。数日後、雪子はとうとうラブレターの一件を生徒たちに切り出したが、強い反撃にあった。犯人は松山浅子と分ったものの新子が男の子とキスをしたという発言があって教室は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。そのあとの休み時間に、丘に連れ出し気分を晴らすように踊りながら話を聞く雪子に、新子は事件が誤解であることを訴えた。翌日、新子はキス事件の相手として騒がれている六助と出逢った。話を聞いて目を丸くした六助と親友のガンさん。二人とも進歩的な青年をもって任じているだけあって、大いに新子に同情し力を合わせることを約束したが、折も折、三人が街を歩いていると浅子たちがやって来たのでまたまた一騒動である。問題は日毎に大きくなった。父兄たちの反響、ことにPTA会長の井口の怒りを恐れた校長は職員会議を聞いて善処を要望したが、教員の殆んどは雪子の行き過ぎを非難した。ただ、沼田だけが雪子を支持し励ました。井口は雪子と新子、それに沼田の締め出しにかかった。沼田もすぐ雪子、新子それに六助とガンさんを呼んで対策をねった。そしてPTA会議、六助とガンさんも父兄代表に化けてのりこみ断固として井口一派と対決するのだった。
1949年版
ある片田舎町の駅前。金物商丸十商店の店先に一人の女学生が「母が手元に現金がないからこれを町へ持って行って学用品を買いなさいって……」と小さく海光女学校五年生寺沢新子と書かれたリュックの米をつき出した。留守番の六助はドイツ語の教科書を放り出して大儀のついでに御飯を炊いてもらう。だんだん事情を聞いてみると母を二人もつ新子だった。一方英語教師島崎雪子は新子あてにきたラヴレターを見せられて、友達のいたずらだという彼女の言分に、何かしら尋常でない性格をつかみ、まして前の学校で転校を余儀なくされたこの娘に力になってやりたい衝動にかられる。そしてライ落な校医の沼田にこの問題を相談するが意外な答えだったのでついなぐってしまう。雪子は恋愛の問題を講義しつつ偽のラヴレター事件を直接生徒達に説いてゆく。しかし生徒達は「学校のために」やったといい、その理由として新子の行動を六助と結びつけて曲解した例をあげた。雪子は生徒達の旧い男女間の交際の考え方を是正しようと努力するが、それはますます生徒達の反感を買うばかりだった。


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天城越え 1978年(昭和53年)NHK土曜ドラマ  ★★★★  阿修羅のごとく 1979年(昭和54年)NHK土曜ドラマ ★★★
主演:大谷直子、佐藤慶、鶴見辰吾 主演:八千草薫,  緒形拳,  加藤治子,  いしだあゆみ 
あらすじ あらすじ
三十数年昔のこと、16歳の私は、はじめて天城を越えた。私の家は下田の鍛冶屋であったが、なんとかしてよその土地に出ていきたいと思っていた私は、静岡にいる兄が羨ましくてならず、6月の終わりに、かねてからの希望を決行する気になった。天城のトンネルを通り抜けると、別な景色がひろがっていた。私は、「他国」を感じた。湯ヶ島まで来たときには、もう夕方近くなっていた。向こうから、一人の大男が歩いてきた。一目で、他所者だと分かった。「あれは、土方だね。ああいうのは流れ者だから、気をつけなければいけない」と、呉服屋から言われた。静岡に行く元気がなくなった私は、下田に引き返す決心をした。すると、そのとき、修善寺の方角からひとりの女が歩いてくるのが目についた。私は、その女が過ぎてから足の向きを変え、あとを歩いた。「そいじゃ、ちょうどいいわ。下田までいっしょに行きましょうね」。私は自分でも顔のあかくなるのを覚えた……。

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長女の綱子は未亡人で生け花の先生、次女の巻子は結婚し2人の子どもを持つ主婦、三女の滝子は独身の図書館司書、四女の咲子はウエートレス。滝子が姉妹を呼び集め、70歳の父・恒太郎が浮気していると告げるところから物語は始まる。滝子が興信所の勝又静雄に調査を依頼したのです。「まさか」と驚きながらも姉妹の反応はさまざま。実は綱子も不倫中で、巻子は夫の浮気をひそかに疑っており、咲子は男と同棲していた。
巻子たち四人姉妹の間で、父親(佐分利信)に愛人がいることが発覚し、自分たち家族のことを新聞に投書したのが誰かと騒ぎになる。しかし、投書の書き手は、なかなか分からなかった。巻子が、妹たちに声をかけて実家に全員集合する。しかし、父は深夜になっても帰ってこなかった。父の愛人の子どもがケガをして、徹夜で病院に詰めていたのだ。そして、投書したのは、実は母親だったということが分かる。巻子がアルバイト先で倒れた咲子(風吹ジュン)を送っていくと、咲子の彼が、ほかの女と部屋にいた。その彼を非難する巻子。しかし、巻子の夫(緒形拳)も浮気していることが明らかになる。母に愚痴をこぼす巻子に「女はね、言ったら、負け」と母は言う。しかしその後、巻子は、父の愛人のアパートの前に立つ母と出くわしてしまう。母は、突然そこで倒れ、亡くなってしまう。




暗夜行路   1959年(昭和34年) ★★★★  安珍と清姫  1960年(昭和35年) ★★★★
主演:山本富士子 池辺良 淡島千影 主演:市川雷蔵 若尾文子
あらすじ あらすじ

時任謙作には出生の秘密があった。謙作は、父のドイツ滞在中、母と祖父との間に生まれた子だった。幼馴染の愛子との縁談がこわれたのも、このことからであった。彼は放蕩を重ねた。謙作は祖父の死以後、その妾であったお栄と二人で暮していた。やがて、お栄を女として意識するようになった。年も上で、実際には父であった祖父と交渉のあったお栄に、そんな気持を抱くようになった自分を持てあました謙作は、旅行を思い立った。尾道へ行った。彼はお栄との結婚の決心を兄の信行に書き送った。その時、始めて出生の秘密を知らされた。謙作の父はこの結婚話に激怒して反対し、お栄も謙作の申し出を固辞した。謙作は再び東京を去り、京都に赴いた。宿の近くに療養に来ている、老人に附添う娘を見そめた。友人の高井や石本らの助力で、その娘・直子に結婚を申込み縁談はととのった。謙作夫婦は、京都南禅寺北の坊の草葺屋根の新居に住んだ。お栄は、従姉のお才の勧めで中国へ渡った。が、盗難にあい、病気になった。謙作は金の工面をして送ってやった。謙作と直子の間に男の子が生れたが、生後間もなく丹毒で死んだ。またお栄から窮情を訴えた便りがあり、謙作は朝鮮まで行きお栄を連れて帰った。帰ってみると、直子との間にチグハグなものが感じられた。留守中に、従兄の要が泊っていったという。要と直子の間に間違いが起ったのだ。謙作は悩んだが、直子を許す決心をした。転機を求め、ひとり鳥取へ旅に出た。伯耆大山山麓の蓮浄院に寄宿した。日増しに心が落着いていった。ある白登山の一行に加わり、コレラに倒れた。直子が駈けつけた。謙作の眼は、愛情に満ちていた。直子も、高熱にあえぐ謙作の横顔を見つめながら、どこまでもこの人について行こうと思った。

清姫は紀州真砂の里の庄司清継の娘である。関屋の長者友綱は清姫に縁組みを申出ていたが、彼女は見向きもしなかった。一日、狩に出た清姫は手許狂い、旅の僧安珍を傷つけた。清姫は介抱した。清姫はおのれの美貌に目もくれず避けるようにする安珍にいらだたしさを感じた。火祭りの夜、傷もいえた安珍は雑踏をさまよう。その後を清姫がつけていた。やがて、安珍は山間の出湯に傷口をひたし、経文を唱えた。と、裸身の清姫が近づいてきたのだ。彼女は恋心を訴える。安珍は苦悶した。とみると、清姫は狂気のごとく哄笑し、湯気の中に姿を消した。−−安珍は道城寺で修業にはげんだ。彼の心をもてあそんだ清姫は後悔にさいなまれていた。友綱が、真砂の里へ水を引くことを条件に、縁組みを強引に清継へ迫った。里の庄司としての清継の弱点をついたのだ。安珍の消息を聞いた清姫はじっとしていられなかった。瀑布で無心に経文を誦する安珍にしがみついた。過ちを詑びた。抱擁する二人の背後には虹が美しい弧を画いていた。−−清姫は友綱との縁組みを承諾したという清継の言葉を冷くはねかえした。安珍は真砂の里の近くに来ていた。しかし、村のため清姫に会わないでほしいという庄司の館の下僕の言葉に、安珍はやむなく道成寺へひき返した。清継は、友綱への申開きのため自らの命を絶つ決心をした。苦しい息の下から、安珍と添いとげるように清姫に言い残して死んだ。下僕から安珍のことを聞いた彼女は、安珍の後を追った。清姫の姿を見た安珍は、一瞬ためらったが逃げるように駈け出した。日高川の舟着場にたどりついた安珍は、船頭をせきたて、舟を漕がせた。清姫がやってきたときには、舟はない。清姫は日高川に身を投げた。本堂で倒れていた安珍は夢を見た。清姫の体が大蛇と化し、梵鐘の中に身をかくしたおのが身をその炎で焼きつくすという夢を。安珍は清姫の亡骸を見つけた。




安城家の舞踏会 1947年 (昭和22年) ★★★★  嵐 1956年(昭和31年)★★★★ 
主演:滝沢修 原節子 森雅之 監督:稲垣浩 出演:笠智衆、久保明、雪村いづみ、田中絹代
あらすじ あらすじ

皇族までが漬物屋を始めるという御時世に華族の没落はいうまでもない。華族の中で名門をうたわれた安城家もその例にもれず、今迄通りの生活をするために全てのものを手放し、今や抵当に入れた家屋敷まで手放す時が来た。彼等の言葉を借りていえば「まるで嘘のように無くなり、夢のように消えて行く」のである。その夢のように消えて行く華族安城家の最後を記念するために舞踏会を催したが、その舞踏会の裏には安城家最後の種種なあがきがあった。安城家の当主忠彦は家を抵当にインチキヤミ会社の社長新川から金を借りていたが華族生活から脱けきれないままに、今やギリギリのところまで来たが、やはり家を手放すことが惜しく新川を招いて最後の哀願をするが新川は肯じないだけでなく、自分の娘曜子と安城家の長男正彦との婚約も解消すると言い出した。それを立聞きした正彦は、新川を憎むあまりに、何も知らずに正彦を慕う曜子に残忍な復讐をする。やがて夜が更けて客も帰り安城家は無気味な迄に静まり返った。今日を限りに伯爵安城家の凡てが夢のごとく消えて行くという寂しさは、年老いた忠彦には堪える事が出来ず、彼は自分のノドにピストルを当てるのだった。



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大正の中頃。大学の仏文教授・水沢信次(笠)は、4人の子供を残して妻に先立たれ7年が過ぎていた。子供たちはそれぞれ親戚の家に預けていたが、洋行から帰った彼は子供たちを芝愛宕下の下宿に引き取り、男手ひとつで育てることにした。さっそく出版社の石井(加東)が挨拶かたがた辞典の依頼を持ち込むが、水沢は子育てに専念するために断る。義妹・しづ江(東郷)の家を訪れ、太郎と次郎を引き取る。だが、家事に追われて大学の講義もままならず、ついに大学を辞して石井の仕事を引き受けた。出版社の依頼で子連れの講演旅行に出掛け、そんなときは毎夜太郎の寝小便に悩まされるが、次第に子供は父に懐いていった。翌春、飯倉片町に家を借り、女中・お徳(田中)を雇い、長女の末子を迎えた。そこへ八代教授(江川)が水沢に復職の話を持ってくるが、三男を引き取るつもりの水沢はその申し出を辞退する。翌年の夏の終わり、三郎を迎えるが、10年も親許を離れていたため、懐つこうとしない。あるとき三郎のいたずらを叱ったとき、初めて打ち解けるようになった。7年が過ぎた。太郎(山本)は故郷の家を継ぎ、次郎(大塚)と三郎(久保)は画学校へ、末子(雪村)は女学校に上がった。桃の節句も近い日、水沢は末子に洋服を作ってやったが、型が古くさいといわれて気落ちする。そこに特高警察からの呼び出しがあり、次郎が発禁の社会主義思想の本を持っていたと言われて驚く。帰宅すると、太郎と次郎が絵画の芸術論をめぐって論争になっていた。次郎は洋画、三郎は日本画を習わせていたが、三郎が先生の指導でいつのまにか油絵を密かに習っていたことを知った水沢は三郎の先生に会いに行くが、日本画を勧めたのが水沢だと知らぬ先生の言葉にショックを受け、倒れて寝込んでしまう。やっと病も癒えて病床を離れた水沢は、信濃に住む太郎のもとを末子を伴って訪ねる。帰宅した水沢は、画作に悩む次郎を太郎に預けることにし、三郎が絵の勉強にフランスに行きたいという希望を認めた。それぞれ巣立っていく子供たちを見送る父の心を、水沢はお徳に語るのだった。



兄とその妹 1939年(昭和14年) ★★★★ 愛染かつら 1938年(昭和13年) ★★★★ 
監督:島津保次郎 主演:佐分利信 桑野通子 出演:田中絹代 ,上原謙
あらすじ あらすじ

妻と妹と3人で和やかに暮らす実直な会社員の生活を通して、家族の心の機微を繊細に描いた島津監督の最高傑作。碁の腕を買われ、たびたび会社の重役の家に招かれ相手をしていた間宮。聡明な妹、文子は兄が重役に取り入ろうとしていると誤解されないか心配していたが、文子に結婚を申し込んできた男性がたまたま間宮に碁の相手をさせる重役の甥(おい)だったことから、その心配は現実となってしまう。

かつ枝は17歳のとき結婚して1子をもうけたが、夫と死別。その後、津村病院で働くようになった。彼女はまもなく病院の令息・浩三と恋に落ち、2人は津村家の菩提寺に立つ愛染かつらの木の下で永遠の愛を誓うのだった。その後、幾多の誤解とすれ違いの末、日蓄レコードの歌手としてデビューすることになったかつ枝は、浩三と再会するのだった…。名作『君の名は』に代表される“すれ違いメロドラマ”の一編。主題歌「旅の夜風」も大ヒットした。後に『新・愛染かつら』、『愛染かつら』('54)、『愛染かつら』('62)とリメイクされた。




  旭山動物園物語 2008年(平成20年) ★★★★ 愛妻記 1959年(昭和34年) ★★★
監督 マキノ雅彦 出演 西田敏行 監督 久松静児 出演 フランキー堺 司葉子
あらすじ あらすじ
北海道の旭山動物園に新人の飼育係・吉田が採用される。集客力の低迷や財政難で閉園の危機に瀕している旭山では、滝山園長を中心に知恵を絞って“ワンポイントガイド”や“夜の動物園”などの企画を考え出し、なんとか入場者数を増やそうと懸命に努力を続けていた。幼い頃から苛められっ子で人間よりも昆虫に愛着を抱いてきた吉田は最初こそ頑な態度だったが、次第に心を開き、旭山の再建に夢中で取り組むようになる。

人間もなかなかやるじゃないか。そう素直に思わせてくれる映画だ。動物を題材にした作品にありがちな動物の野生を讃えることのみに留まらず、人間が持つ知恵の素晴らしさを再確認させてくれる。“ペンギンのお散歩”でお馴染みの北海道旭川市の旭山動物園が度重なる閉園の危機を乗り越えて、日本一の人気動物園になるまでを描いたこの真実のドラマ、『寝ずの番』『次郎長三国志』に続くマキノ雅彦監督の第3作である。西田敏行扮する滝山園長たちが“ペンギンを飛ばす”夢を実現するために市長の心を掴む作戦に出るが、彼らの奮闘に観る者もすっかり心を掴まれてしまうのだ。もちろん動物たちの魅力的な表情も存分に楽しめる。


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昭和七年、新進作家多木太一は、妻の節子と別れて早稲田附近の下宿屋に暢気な日々を送っていた。ところが、多木の後輩石井は、学生ながら郷里の女純子と結婚、麻雀クラブをはじめるという、抜け目ない男だった。そして多木は云われるままにその店を手伝っていた。その店には純子の友達芳江も郷里から手伝いに来ていた。子供子供したところこそあったが、元気に働く芳江は人気の的だった。そんな時、純子と石井の両親の仲がうまくいかず、石井夫婦は多木の下宿にうつって来た。そんなことで多木と芳江の仲は急速に進んで、二人は将来を誓い合う仲になった。春の天気のいい日、多木と芳江は見すぼらしい下宿屋の一室に、愛の巣を持った。恩師の世話で古典を現代語に訳す仕事をもらったと云っても、生活は苦しかった。しかし、芳江は着物を質に入れ、金を手にすると“儲った!”と喜ぶ無邪気さだった。正月早々、着るものがなく仮病を使うほどの貧乏だったが、芳江は笑いを忘れなかった。一方、石井夫婦は親と衝突、遂に家出、警察に捜索願いが出されるという騒ぎだった。また、多木の先妻節子が、後輩の大衆作家茂木といさかいし、多木の親友の新進作家深見にともなわれて説得をたのみに来たりした。しかし、多木を信ずる芳江は少しも気を廻したりせずかえってわが事のように心配するのだった。これにくらべ石井の方は散々だった。生活のため純子がカフェーづとめするようになると、石井はあらぬ疑念をもっていさかいがたえなかった。そんなある日、芳江の幼なじみ野々宮がたずねて来た。自分がいては話にくかろうと風呂に来た多木を見て石井は感心した。しかし、翌日、野々宮と浅草に行った芳江を待つ多木は淋しかった。それは芳江も同じであった。夕刻、散歩に出た芳江は、愛の結晶がやどったことを告げた。多木は生れて来る子供のためにも、今度こそ頑張ることを心に誓うのだった。



 あっこと僕らが生きた夏  2012年(平成24年) ★★★★  相棒 劇場版 絶体絶命!2008年(平成20年) ★★★
出演: 川島海荷 柳下大 山田健太  出演:水谷豊 寺脇康文 鈴木砂羽  
        在りし日の大崎耀子さん     演じた川島海荷さん 
あらすじ

あらすじ
2007年、夏の甲子園。大分県代表の楊志館高校が、初出場ながら全国ベスト8という快挙を成し遂げた。その快進撃の裏には、女子マネージャー「あっこ」の存在があった。
 16歳でがんが見つかったあっこを励まそうと、野球部員たちはひたむきに甲子園出場を目指す。また懸命に病と闘うあっこの姿が、野球部員たちに勇気を与え、絆を強くし、あっこにとって仲間が待つグランドはますますかけがえのない場所になっていった。そして最後まで大切に命の炎を燃やし続けたあっこの姿が、人々の記憶に刻まれた。 あっこが闘病中、人知れず書き綴っていた日記には、家族や仲間への思い、そして自身の揺れる思いが記されていた。これは、その日記に綴られた想いを元に描く、実在したひとりの少女と仲間たちの物語。

由志館高校野球部のマネージャー、あっこ(川島海荷)の頭の中は寝てもさめても野球部のことばかり。そんなあっこが高2の時「上咽頭がん」と診断される。命に関わる状態だと知らされショックを受けるが、甲子園を目指して練習する部員たちの姿に、自分も治療を頑張って、良くなって帰ってくることを誓う。また野球部もあっこを甲子園に連れて行くことを約束するのだった。
一時退院したあっこ(川島海荷)が野球部に戻ってきた。再会を喜ぶ部員たち。修学旅行に参加するなど束の間学生生活を謳歌するが、間もなくがんの転移が発覚する。「死」を現実のものとして見つめるあっこ。治療を続けると次の夏も病院で暮らすことになると知らされ、あっこはある決断をする。再び甲子園を目指す野球部だが、エースピッチャー・良幸の肩に異変が。そして大会初日を迎える。
警視庁の窓際部署である「特命係」の杉下左京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は、連続する猟奇殺人事件を追いかけるうちに、衆議院議員である片山雛子(木村佳乃)に行き当たる。雛子の亡き父は、外務大臣も務めた大物議員だった。殺人現場に残された謎の記号を分析する左京は、それがチェスの棋譜にあたることを発見する。殺人は、ネット上のサイト「人民法廷」で予告されていた。そして、犯人から次の犯行の予告メールが届く。その場所は数日後に開催される東京ビッグシティマラソンのコースであり、ターゲットは3万人のランナーと15万人の観客だった。犯人の足跡を洗う左京と薫の前に、木佐原(西田敏行)とやよい(本仮屋ユイカ)が浮かび上がる。やよいの兄の渡は、南米で難民の救済活動中にゲリラに拉致され、その行動を日本中のバッシングを受けた末に殺害された人物だった。その報復として、兄の親友の塩谷(柏原崇)が連続殺人事件を仕掛けていると気がつく左京たち。薫たちは開催中のマラソンコースを厳重に警備するが、そこで起こるアクシデントはすべてダミーだった。やがて、左京と薫は塩谷のアジトを発見するが、すでに彼は毒をあおって死の寸前だった。マラソン大会は、無事に終了した。その表彰式で、元総理を狙おうとしていた木佐原を捉える左京。塩谷は実行犯であり、すべての計画は木佐原によるものだった。その動機は、国家から切り捨てられてゲリラに殺された息子の無念を晴らすためであり、その経緯を記した外務省に眠るSファイルの存在を明らかにすることだった。そして、木佐原は癌に侵されており、余命半年の身の上だった。隠蔽されていたSファイルは、雛子の手によって公表される。木佐原渡は退去勧告を受けていなかったことが証明され、汚名をそそぐことができた。涙ぐみ会見を見ている父と娘の姿は、左京と薫にとっても胸を打たれる光景だった。



 仇討ち  1964年(昭和39年)★★★  網走番外地/北海篇  1965年(昭和40年) ★★★
監督 今井正  出演:萬屋錦之介 田村高廣 出演:高倉健 田中邦衛 嵐寛寿郎 
あらすじ あらすじ
徳川幕府の治世下、播州脇坂藩竜野城で恒例の武器倉庫点検が行われていた。丁度通りかかった奏者番奥野孫太夫は槍の穂先の曇りをみつけ、皮肉な言葉でなじった。これを聞きとがめた江崎新八は、孫太夫と口論した。無役軽輩から侮辱された孫太夫は、新八に果し状をつきつけたが、結果は孫太夫が斬殺された。私闘と厳禁の掟を破った二人を、新八の兄馬廻り役江崎重兵衛と孫太夫の伯父丹羽伝兵衛は協議の末、乱心しての私闘届け出、新八は城下遠隔の地にある感応寺に預けられた。憤懣やるかたない新八であったが家名尊重のためと言いきかされ、いつか住職光悦との静かな生活は新八の気持を変えていった。一方奥野家では兄を殺されて、家督は継いだものの、弟主馬の心境は怒りにふるえていた。神蔭一刀流免許皆伝の腕をもつ主馬は、兄の仇をとろうと時を待ち、感応寺へ向った。心ならずも相対する新八に主馬は運悪く刀をとられ斬られた。この噂は藩内に広まり、公儀の沙汰として仇討を認めた藩は、奥野家の末弟辰之助に新八を斬らせねばならなかった。家を守るために弟を死に追いやらねばならぬ重兵衛は新八に藩命を告げた。武家の理不尽な掟に心では反抗しながらも、兄の苦衷を察した新八は、太刀の刃引きをして、幼友達辰之助に斬られる覚悟を決めていた。そんな新八を、光悦は他藩へ逃亡して人間として生きるよううながした。城下桔梗ケ原に竹矢来が組まれ、新八と辰之助は当日を迎えた。国家老片貝頼母の合図で仇討は開始された。一瞬、辰之助を間に六人の助太刀が飛び出した。死を覚悟していた新八の心は変わった。死にもの狂いで六人にたちむかった新八は、血みどろで斬りかかっていった。しかし、素手で立ちはだかった重兵衛の姿にとまどうところを、藩士の槍が新八の胸を刺した。夕闇の立ちこめる竹矢来の中に、新八の死骸に重って重兵衛の切腹したむくろが、重っていた。 北海道北端の網走刑務所−−。殺人傷害八年の刑で服役していた橘真一は、所内で起った脱獄騒ぎには眼もくれず、真面目に務めあげ仮出獄となった。さしあたって行くあてもない橘は「社長が俺の保釈金を出してくれる筈だ」という病身の葉山の願いをかなえてやろうと、釧路港の志村運送店へ赴いた。ところが、そこは運送店とは名ばかりで、オンボロトラックが一台あるきり、とても保釈金を出す余裕などなかった。そんなところへ、オホーツク海側の港町に荷物を運べば莫大な費用を出す、という男安川と金田がやって来た。ちょうど思案にくれていた橘は、葉山の保釈金を得るために、その危険な仕事をかってでた。安川と金田、それに志村の娘弓子を同乗させて、橘の運転するトラックは、雪の荒原を突走った。が、途中荒原で待ちうけていた脱獄囚の浦上が乗りこみ、さらに、小さな村にさしかかった橘たちの車は、警官に止められ、足を骨折したという幼い女の子エミとその姉で売春婦の雪江を港町の病院に運んでくれるように頼まれた。それからしばらくいった山道でトラックは、新進歌手をともなって心中し、生きのこった小谷本命寺管長の令嬢貴子に会い、橘が様子を見に降りたのに業を煮やした安川は、金田に運転させて、橘を残して車を出発させた。しかし不馴れな金田は崖道で車輪を踏み外し、さらに車をなおそうとした浦上をも、車輪に巻きこんで死なせてしまった。仕方なく安川はまた橘を呼び返した。だが、この事件でことの険悪なのを察した橘は、峰の頂上に居合わせた網走仲間の老侠徒鬼寅を乗せて、安川と金田を制圧しようとした。その甲斐あってトラックは大事なく目的地に着いた。そこで橘は、安川が阿片業者であることを知った。積荷は阿片だったのだ。安川は秘密を知った橘ら同乗者を殺そうとした。だが貴子をめぐって仲間割れを起し、安川に射たれた金田の拳銃を奪った橋の活躍と鬼寅の助力で、麻薬団は全滅した。町へ行くヘリコプターが定員過剰で一人荒原に踏みとどまった橘の口から、あのなつかしいメロディーが流れていた。−−その名は網走番外地。



 雨の中に消えて 1963年(昭和38年) ★★★ 赤い蕾と白い花  1962年(昭和37年) ★★★
  出演:吉永小百合 高橋英樹 出演:吉永小百合  浜田光夫  高峰三枝子 
あらすじ あらすじ
川路あや子、河原たか子、桑田きみえの三人は北国の高校の同窓生、目下お寺の部屋を借りてささやかな、けれど自由奔放な同居生活を営んでいた。決活でチャーミングなあや子は女子大生、ボーイフレンドの村田栄吉がいる。せっせと花嫁修業に励むきみえは、高校時代、雪山で優しく抱いてくれた教師渡部との淡い思い出に浸るような感傷的なところもある。出版社の編集員であるたか子は一番おとな、唯一の苦手は彼女に好意をよせる作家高畠である。期せずしてこの三人に襲ってきたのは、不可解な大人の世界の激しい空気だった。都会議員候補樺山の応援弁士を引きうけたあや子は、二号が二人もいる彼が自分のお尻をツルリとなでること、その上、村田が童貞でないことを知っては我慢できなかった。しかし、村田の淡々とした態度から善意に解釈することができるようになった。たか子は熱海の高畠を訪ねて、過去に辛酸をなめ尽した中年男の異常な心理に触れ、自分の幼なさを知った。寺で留守番中のきみえを訪れたのは夢にも忘れたことのない渡部だった。しかし、結婚式を控えた彼が、あのときのことは忘れて欲しいと頼む態度に、夢は崩れ去った。そんなある日、三人の同居生活を解消する話がもちあがった。お互いの女くささが鼻につくし男の人との関係がうまくいかないというのが理由だった。お金のある中年男に魅かれるたか子、古風な見合い結婚こそ女の幸福と考えるきみえ、そしてあや子は結婚に結びつかない恋愛にも倫理的な根拠があっていいと主張するのだった。折も折、村田が父の死で郷里に帰ることになった。バス会社の経営を継ぐのだという。あや子と村田は雨の降る中で最後の食事をし公園を散歩した。将来を語り合っているうちに、あや子の胸に熱いものがこみあげてきた。傘をたたんで抱擁する二人の全身に雨が降りそそいでいた。 三輪重夫と岩淵とみ子は高校三年仲の良いクラスメイトである。重夫は小さい時に母親を亡くし、とみ子は父親を亡くして母親に育てられた。似たような境遇が、二人を一層親密にさせた。彼等には片親の子にあり勝ちな暗い影はみじんもなかった。或る日、とみ子の母親真知子が風邪をひいて寝こんだ。とみ子は三輪医院に電話した。それから毎日、重夫の父貞一が真知子の診察に来た。重夫ととみ子は、父と母がそれぞれ仲良くつきあっていけるようにいろいろと気を使った。そんな頃、とみ子の祖母おかねが上京して来た。真知子は貞一と語らっておかねを羽田空港へ連れてゆき、遊覧飛行機に乗せた。その時、真知子が捻挫したため、貞一が彼女を抱いているところを、真知子が校長をしているドレス・センターの生徒達が写真に撮った。その写真は家に送られて来た。ちょうど、重夫ととみ子が試験勉強をしている時だったので、とみ子はその写真をみた。スカートから白い足を露わに貞一に抱かれている写真なのでとみ子は、「汚らしいわ!」と言うと泣き出した。とみ子は親たちへのレジスタンスのために家出を決意した。重夫も不承不承同意した。重夫は、とみ子一人に家出させるのは危険と思ったのだ。真知子は二人の書き置きをみて仰天した。真知子は早速貞一の家にかけつけた。ちょうど、そこに旅館“柳家”のお内儀から電話がかかってきた。お内儀が三輪医院の患者で、偶然重夫の顔を見知っていたのであった。貞一と真知子がかつけると、二人は一室で寝ていた。部屋の隅と隅にフトンが敷かれ、真中には机が置かれてあった。安心した貞一と真知子も“柳家”で一泊することにした。翌朝、重夫、とみ子の二人は旅館に近い堤防で自然に抱きあうのだった。



阿弥陀堂だより 2002年(平成12年)★★★★
第26回日本アカデミー賞11部門優秀賞受賞
愛と死をみつめて 1964年(昭和39年) ★★★
  出演:寺尾聰, 樋口可南子, 北林谷栄 出演:浜田光夫, 吉永小百合, 笠智衆. 
あらすじ あらすじ
春、売れない小説家の孝夫は、パニック障害なる原因不明の心の病にかかった妻で女医の美智子の療養の為、ふたりで東京から彼の故郷である信州に移り住む。無医村であったその村で、週3回の診療を始める美智子。やがて彼女は、自然に囲まれたシンプルな暮らしの中、阿弥陀堂という村の死者が祀られたお堂に暮らす96歳のおうめ婆さんや、村の広報誌に彼女が日々思ったことをまとめたコラム「阿弥陀堂だより」を連載している、喉の病で喋ることの出来ない娘・小百合、孝夫の恩師で癌に体を蝕まれながらも死期を潔く迎えようとしている幸田とその妻・ヨネらとの触れ合いを通し、次第に心癒されていくのであった。夏、小百合の病状が悪化していることが判明した。彼女の手術担当医として再びメスを握ることを決意した美智子は、町の総合病院の若き医師・中村と協力して、見事、手術に成功する。秋、幸田が静かに息を引き取った。冬が過ぎ、再び春がやって来る。今やすっかり病を克服した美智子のお腹の中では、孝夫との間に出来た新しい命が息づいていた。


高野誠が小島道子に会ったのは、誠が浪人中、阪大病院に入院したときであった。知的な美しい瞳と、清純な顔は、その日から誠の心の中に好感をもってむかえられた。一見健康そうにみえた道子は、誠が東京の大学に入って二年目に再会したときも、病院生活を送っていた。二人の文通は続けられた。入院生活を続ける道子の不安は、誠の手紙によって力づけられていた。高校をどうにか卒業した道子は、希望の大学に入学したが、軟骨肉腫の再発で四度目の入院をした。アルバイトで大阪に来た誠は、病院を訪れては、信州の山々の美しさや、野球の話に楽しい時間を過した。道子も、不安を抱きながらも、強いて明朗にふるまっていた。九月になって、誠は東京に帰ったが、道子は主治医のすすめで、大学を退学すると本格的な、闘病生活に入った。日本には、まだデータのない不治の病と聞かされた道子は、誠に別れの手紙を出すと、淋しく、病室に横たわった。手紙を受け取った誠は、病院にかけつけるとくじける道子の気持を責めた。道子も誠の誠実な愛情に号泣するのだった。一方主治医は、道子の生命を守るために、道子の顔半分がつぶれるという、大手術が必要だと言った。話を聞いた道子の動揺は激しかった。だが誠の愛情の大きさに、ついに道子は決意をきめて、手術を受けた。元気になって社会奉仕をしたい、道子の願いは、病床の中で強く燃えあがった。大手術のあと、容態は順調であった。道子の顔は左半分、白いガーゼで覆われたが、日増しに明るくなっていった。だがある日、道子は健康な右半分に、骨が出て来たのに気づき、愕然とした。再び、手術台の上で道子は二十一歳の誕生日を迎えた。手術半ば、道子はこの世を去った。道子の日記帳には誠との楽しい生活を夢みた、数々の青春の悲しみと喜びが記してあった。



 有がたうさん 1936年(昭和11年)★★★  
 新しき土 1937年 (昭和12年・日本−ドイツ)★★★
  出演:上原謙 桑野通子 監督:アーノルド・ファンク, 伊丹万作. 出演:原節子, 早川雪洲
あらすじ あらすじ
川端康成の小説「有難う」をもとに、「ありがとうさん」と呼ばれる乗り合いバスの運転手と乗客たちが織りなす人間模様と、彼らが抱える人生の断片を温かく描いた名作。道行く人々とすれ違うとき、必ず「ありがとう」と声をかける誠実な青年が運転するバスには、若い娘を奉公に出す母や水商売の女などさまざまな事情を抱えた人々が乗ってくる・・・。 ヨーロッパ留学を終え、ドイツ人女性ジャーナリストと共に帰国した青年、輝雄(小杉勇)。一途に彼を待ちわびていた許婚の光子(原節子)と、その父・巌(早川雪洲)に温かく迎えられるが、西欧文化に馴染んだ輝雄は、“許婚”という日本的な慣習に反発を覚えて悩む。そんな輝雄の変化に気付き、絶望する光子。やがて光子は、婚礼衣装を胸に抱き、噴煙を上げる険しい山に一人で登り始める……。



 アンフェア 2011年(平成23年)★★★  
 あゝ野麦峠  1979年(昭和54年)★★★
出演:篠原涼子, 佐藤浩市, 山田孝之  出演:大竹しのぶ, 原田美枝子, 友里千賀子
あらすじ あらすじ
殺人事件の容疑者となった人物が次々に殺される前代未聞の“予告殺人”が発生。東京を追われ北海道・西紋別署に勤務する雪平夏見(篠原涼子)にその連続殺人の容疑がかかる。雪平逮捕の一報が伝えられ騒然となる警視庁内。緊迫する状況の中、雪平は事件の真相を追い求め、警察からの逃避行を決意する。そこで判明するひとつの事実。犯人の狙いは国家機密が隠されたUSBであった。USBを巡り元夫、同僚、上司、検察、凶悪犯罪者ら雪平に近づく男たち。その背後で蠢く国家を脅かす巨大な陰謀。様々な思惑が絡み合う中、予告殺人と警察の暗部をつなぐUSBを最後に手にするのは。雪平は誰を信じ、誰に裏切られ、そして誰を裏切るのか……。



明治三十六年二月、飛騨から野麦峠を越えて信州諏訪へ向かう百名以上もの少女達の集団があった。毎年、飛騨の寒村の少女達はわずかな契約金で製糸工場(キカヤ)へ赴く。河合村のみね、はな、きく、ときも新工として山安足立組で働くことになっていた。途中、ゆきという父無し子の無口な少女も一行に加わった。明治日本の富国強兵のための外貨獲得はこのような工女のか細い手に委ねられていた。三年後みねは一人前の工女になっていた。取り出す糸は細く一定で光沢がなければ輸出用にはならず、毎日の検査で外国向けにならない糸を出したものは、みんなの前で検番から罵倒され、一定基準に合格しない場合は当人の給金から罰金が差引かれた。ときとはなは劣等組、みねとゆきは、社長の藤吉から一目おかれるほどの優等工女で、跡取り息子の春夫もそんな二人に関心を抱いていた。大日本蚕糸会の総裁伏見宮殿下一行が足立組を訪れた日、劣等工女のときが自殺した。やがて正月がやってくると、各工女達は、一年間の給金を懐に家に帰るが、ゆきには帰る家がなかった。ひとりぼっちの正月の寂しさと、みねをライバル意識していたことから、ゆきは春夫に身をまかせるのだった。ある日、金庫の金が紛失し、帳付けの新吉は藤吉に嫌疑をかけられる。新吉を慕うきくは見番頭に相談するが、小屋に連れ込まれて手籠めにされ自暴自棄になった彼女は小屋に火をつけ、新吉とともに天竜川に身を沈めてしまった。旧盆で工場が休みになると、工女達は束の間の解放感に浸り、いくつかのロマンスが生まれる。はなは検番代理にまで昇格した工女達の唯一の理解者、音松とこの夜結ばれた。ゆきは春夫の子を宿していたが、春夫には許婚がおり、彼女は妾になるのを嫌い、春夫から去って、一人子供を育てようと野麦峠を彷徨っているうち流産してしまう。四十一年アメリカに不況が訪れ、生糸の輸出はとまってしまうし倒産から逃れるには国内向けの生糸を多く生産しなければならず、労働条件は日ましに悪化した。そんな中、みねは結核で倒れた。病気の工女は使いものにならず藤吉はみねを家族に引き取らせるのだった。知らせを受けた兄の辰次郎は夜を徹してキカヤに駆けつけた。物置小屋に放り出されて衰弱しきったみねを背負って、辰次郎は故郷に向かった。秋、野麦峠は燃えるような美しい紅葉でおおわれていた。みねの前で、涙でかすむ故郷が広がっていた。「兄さ、飛騨が見える」それがみねの最後の言葉だった。みねは永遠の眠りに入っていくのだった……。美しい飛騨は何も語らず、みねを見つめていた。



 赤い影法師 1961年(昭和36年) ★★★  
 青い鳥  2008年(平成20年) ★★★★
出演: 大川橋蔵 木暮実千代 近衛十四郎 大友柳太郎  出演:阿部寛 本郷奏多 太賀
あらすじ あらすじ
関ケ原の合戦に石田三成が敗れて十五年、豊臣秀頼との決戦避けがたしと知った徳川家康は伏見城に入った。その夜、警護の伊賀三十六人衆の筆頭服部半蔵は、木曽谷の女忍者を捕え、これを犯した。時は流れて家光の世、江戸の盛り場に母子の手品師が現れた。母はまぎれもなくあの時の女忍者である。母子は三成の娘母影と孫の若影で、仇討の機をうかがっているのだ。旗本水野十郎左衛門の屋敷で、若影は家光が御前試合を開くことを知った。その勝者には太閤倉から奪った無銘剣十振が与えられるという。御前試合の勝者は同じ賊に襲われ、切尖をもぎとられた。柳生十兵衛までが不発を喫した。こうした事態に指南役柳生宗矩、小野次郎右衛門は非常体制を敷いた。春日局が推挙する巴流薙刀の遠藤由利が無銘剣を受けたとき、彼女の身辺に配置されたのが服部半蔵であった。果たせるかな、闇の中から賊が現われた。ひそんでいた半蔵と激闘数合の後、賊は奪った剣を残して逃げ去った。「あれほど母に似ていようとは……」と、半蔵は茫然と呟いた。若影にとっては初めての失敗であった。この夜、若影は母から、十振の剣の一本に三成が軍資金の隠し場所を記していることを聞かされた。その後、菅沼新八郎の屋敷を襲った夜、若影は半蔵と母の会話で自分の父が誰かを知った。由利の持つ剣こそ目当ての品であった。母子は伊賀流忍者を蹴散らして、由利の剣を手に入れた。将軍家恒例の鷹狩りの日、若影は母と由利を連れて、家光の命を狙った。若影の放った火が枯野に拡がる中で、若影と半蔵が対決した。石田、徳川の意地をかけた戦いに双方血まみれとなった。「それまで!」と叫んだのは、柳生十兵衛。互にとどめを刺せない父と子の心持を知って、十兵衛はとめに入ったのだ。そして、父子は静かに剣をひいた……。 東ケ丘中学校2年1組では前学期、野口という男子生徒がいじめによる自殺未遂を起こしていた。野口は家がコンビニのため、“コンビニくん”とあだ名され、店の商品を級友たちに渡していた。遺書にはいじめをしていた3人の名前が記されていたが、公表されなかった。野口は転校し、コンビニは閉店した。そして担任の高橋は休職した。新学期初日。2年1組に、村内(阿部寛)という吃音の臨時教師がやってくる。村内は野口の机を教室に戻し、誰もいない席に声を掛ける。教師たちは事件を解決するため、生徒たちに反省文を書かせていた。それで野口のことを忘れようとしていた生徒たちは、村内の行動に動揺する。村内は毎朝、野口の机に声を掛け続けた。それは生徒だけでなく、ほかの教師や保護者にも波紋を広げていく。生徒の1人、園部真一(本郷奏多)は級友にけしかけられ、1度だけ野口にポテトチップを頼んだことがあった。園部はそのことで深く傷つき、遺書には自分の名前が書かれていたと思い込んでいた。村内が赴任して1ケ月が過ぎたある日、園部は村内に、自分の思いをぶつける。野口はいつもおどけていて、商品を頼まれると嬉しそうに必ず要求以上の品を持ってきたが、実は自分に助けを求めていたのではないか、と。村内は吃音を振り絞るように、人が生きていく上で負うべき責任について語り始める。そして、村内が学校を去る日がやってくる。




 明日の記憶  2005年(平成17年) ★★★  
 歩いても歩いても  2007年(平成19年) ★★★
出演:渡辺謙 樋口可南子 坂口憲二 出演:阿部寛 夏川結衣 YOU
あらすじ あらすじ
広告代理店に営業マンとして勤める佐伯雅行(渡辺謙)は、長年、仕事に没頭してきた。今年50歳になる彼には、一人娘・梨恵の結婚と大きなプロジェクトを控え、ありふれてはいるが穏やかな幸せに満ちていた。そんなある日、佐伯は原因不明の体調不良に襲われる。重要なミーティングを忘れたり、部下の顔が思い出せなくなったりするのだ。心配になった佐伯は妻・枝実子(樋口可南子)に促されて病院を訪れ、医師から「若年性アルツハイマー」の診断を受ける。こぼれ落ちる記憶を必死に繋ぎ止めようとあらゆる事柄をメモに取り、闘い始める佐伯。毎日会社で会う仕事仲間の顔が、通い慣れた取引先の場所が思い出せない。知っているはずの街が、突然“見知らぬ風景”に変わっていく。そんな夫を懸命に受け止め、慈しみ、いたわる枝実子。彼女は共に病と闘い、来たるべき時が来るまで彼の妻であり続けようと心に決める。希望退職した夫に代わって働きはじめ、枝実子は家計を支えるようになる。梨恵の結婚式、初孫の誕生を経て、静かに時間は流れてゆく。時に子供のように癇癪を起こし、感情が昂ぶって泣きじゃくる夫を、枝実子は黙って包み込む。幾度もの夏が訪れ、病が進行した佐伯は枝実子の名も思い出せなくなってしまったが、枝実子は静かに夫を見守るのだった。

ある夏の終わり。横山良多(阿部寛)は、再婚したばかりの妻ゆかり(夏川結衣)、ゆかりの連れ子のあつし(田中祥平)とともに電車で実家に向かっていた。今日は15年前に亡くなった横山家の長男、純平の命日だった。だが、失業中の良多は気が重い。実家に着いて仏壇に手を合わせた後、良多は母のとし子(樹木希林)、引退した開業医の父・恭平(原田芳雄)、姉のちなみ(YOU)らと食卓を囲み、純平の思い出に花を咲かせる。午後、とし子と良多一家の四人で墓参りへ。途中、とし子とちなみ夫妻の同居が話題になるが、とし子は良多が戻ってきにくくなるという配慮から、これを否定する。墓参りから戻ると、今井良雄という青年が線香を上げに来ていた。純平は、海で彼を助けようとして溺死したのだった。とし子は彼に、来年も来るようにと声を掛けて見送るが、恭平は“あんなやつのために”と悪態をつく。その言葉に、良多は“医者がそんなに偉いんですか”と声を荒げる。ちなみ一家が帰り、良多一家と老夫婦だけの夕食。ゆかりは場を盛り上げようとするが、普段会話の少ない老夫婦は険悪な雰囲気になっていく。やがて、おもむろにレコードを取り出してくるとし子。『ブルーライト・ヨコハマ』。30年以上も前の恭平の浮気にまつわる曲で、とし子が浮気を知っていた事を恭平は初めて知る。良多とあつしの入浴中、とし子とゆかりの間で、良多の子供を作るかどうかという話題になる。だが、とし子は諦めかけており、それを聞いてゆかりは顔を強張らせる。翌朝、あつし、恭平と散歩に出る良多。脚が悪く遅れがちな恭平を心配する良多は、いつかあつしを連れて一緒にサッカーを見に行こうと約束するのだった。それから7年。恭平もとし子も亡くなり、良多一家は海辺の墓地にいた。夫婦の傍らには高校生になったあつしに加え、4歳ぐらいの女の子の姿。遠くで、海だけが昔と変わらずに青く輝いていた……。



明日への遺言 2007年(平成19年) ★★★  
 あまちゃん 2014年(平成25年)HNKドラマ ★★★★★
出演:藤田まこと ロバート・レッサー フレッド・マックィーン 出演:能年玲奈 小泉今日子 薬師丸ひろ子 宮本信子 
あらすじ あらすじ
1948年3月、B級戦犯としてスガモ・プリズンに勾留されていた元東海軍司令官・岡田資中将(藤田まこと)の裁判が開始された。岡田中将とその部下に対する起訴理由は、捕虜となった米軍搭乗員に対して正式な審理を行わずに斬首処刑を執行したことだった。検察側は岡田中将らの行為は殺人だと証言し、弁護側は処刑された搭乗員は無差別爆撃を行った戦争犯罪者であると主張した。この法廷闘争を「法戦」と位置づけた岡田中将は、すべては司令官である自身の責任として全面的に引き受けようとしていた。それに気がついた部下の被告人たちは感銘を受け、浴室では『故郷』を合唱して岡田中将と一緒にいることの喜びを確認しあった。公判の4日目、岡田中将の長男・陽(加藤隆之)と婚約者の純子(近衛はな)が傍聴席に現れた。結婚式を1週間後に控える二人を対面させたいというフェザーストン弁護士(ロバート・レッサー)の心遣いに、岡田中将の妻である温子(富士純子)は深く感謝した。また別の日には、長女である達子も赤ん坊を抱いて父の姿を見守った。その一方、法廷ではバーネット検察官(フレッド・マックィーン)の執拗な追求が続く。やがて東海軍の公判は結審を迎え、判決が申し渡される。岡田資、絞首刑。法廷から退場する彼は接見する温子に「本望である」と告げた。処刑の前々夜、岡田中将は温子への手紙をしたためる。そこには、これまでを支えてくれた感謝の言葉と久遠の命を確信する決意が綴られていた。1949年9月17日、午前零時半。手錠をかけられた手に数珠を持ち、両側を監視兵に挟まれた岡田中将は月夜のブルー・プリズンを歩き、刑場の扉の前でつぶやいた。「御機嫌よう…」それが、戦争責任を背負った彼の最後の言葉だった。


東京で生まれ育った16歳の天野アキは、2008年夏、祖母・天野夏の危篤の知らせを受けた母・天野春子に連れられ、春子の郷里である岩手県北三陸市袖が浜を初めて訪れる。しかし夏の危篤の話は、後継者不足に悩む観光資源「北の海女」を春子に継いでもらおうと、北三陸駅の駅長・大向大吉がついた嘘だった。24年前に家出同然で上京した春子は、夏との口論の末に東京に戻ろうとするが、夏ら海女たちの勇姿と過疎化が進む北三陸の現実を知ったアキは、暗く引っ込み思案な今までの自分を払拭し海女になる決意をする。夫・黒川正宗との離婚を決めた春子とともにアキは北三陸に移住し、地元の美少女でアイドル志望の足立ユイと親友になる。初代「ミス北鉄」となったユイと海女活動中のアキは、観光協会のホームページに動画が掲載されてアイドルオタクの注目を浴び、北三陸には二人を目当てに大勢の観光客が押し寄せる。大吉ら町おこしに熱心な人々の思いに押され二人は観光PRの広告塔的存在になる。そんな中、久しぶりに袖が浜に帰ってきたアキの祖父(春子の父)・天野忠兵衛の口から、春子がかつてアイドルを目指していたことが暴露される(第6週)。自分の過去と重ねてアキがアイドルになることを嫌う春子の思いに反し、アキは春子の歌う姿に感銘を受けたこと、ユイと共に「潮騒のメモリーズ」として大勢の人前で歌い楽しさを感じたこと、昔の青春映画『潮騒のメモリー』を見て主演女優の鈴鹿ひろ美に憧れを抱いたことをきっかけに、芸能活動に目覚めてゆく。2009年夏、17歳のアキは上野駅に降り立つ。しかし、アキが加入する「GMT47」(GMT)は人気アイドルグループ「アメ横女学園芸能コース」(アメ女)の2軍扱いでメンバーは6人のみ。加えて、相方のユイが来ないことを事務所関係者に露骨に落胆されたり、父・正宗に恋人の存在発覚など、アキは厳しい現実に直面して落ち込む。しかしGMTの仲間とはすぐに打ち解け、憧れの女優である鈴鹿との偶然の出会いに感激し、海女仲間だった安部小百合さらに初恋相手の種市との再会を喜ぶ。事務所社長の荒巻によりアキはアメ女センターの有馬めぐのシャドウ(代役)に指名されるが、有馬は怪我やスキャンダルに瀕しても舞台に穴を開けず、アキにチャンスが巡る見込みは無い。そんなアキは荒巻の計らいで女優業の見習いのため、鈴鹿の付き人を始める...



アフタースクール 2007年(平成19年)★★★  
足尾から来たおんな 2014年(平成26年)NHKドラマ ★★★★
出演: 大泉洋 佐々木蔵之介 堺雅人 出演:尾野真千子 鈴木保奈美  柄本明 
あらすじ あらすじ
母校で働く中学教師・神野(大泉洋)は、夏休み中も部活動のために出勤していた。そんな彼のもとに、同級生だったという探偵(佐々木蔵之介)が訪ねてくる。探偵は島崎と名乗るが、神野はほとんど覚えていない。探偵は、やはり同級生の木村(堺雅人)を捜していた。神野と木村は中学時代からの親友で、今朝も産気づいた木村の妻(常盤貴子)を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない木村の代わりに病院へ連れて行ったばかりであった。神野がそう探偵に告げると、今朝撮ったという1枚の写真を渡される。そこには若い女(田畑智子)と親しげにしている木村が写っていた。ショックを受けている神野に、探偵は木村捜しを手伝ってほしいと頼む。まず、神野は顔が知られている探偵の代わりに、木村の件を探偵に依頼してきた男を尾行する。その男は、木村が勤める梶山商事の上層部の人間で、その背後には社長(北見敏之)の存在があることが明らかになる。また彼らは探偵もよく知るヤクザの片岡(伊武雅刀)と繋がっていた。一流企業で働き、人のいい木村を信じる神野であったが、探偵は鼻で笑う。さらに捜索を続けていると、片岡が自身の経営する高級クラブで働いていた女・あゆみの行方を捜しているという情報が入り、そのクラブは梶山商事の人間が頻繁に利用していたことがわかる。そしてそのクラブに勤めていたという女を訪ねたところ、あゆみが消えた日に木村が店に来ていたとの情報を得る。探偵は、ヤクザの女に手を出した木村が、女房子どもを捨てて、女と一緒に逃げたのだと言う。しかしそれでも神野は、彼はそんな奴ではないと探偵の考えを一蹴する。探偵は神野に、本当に友達の全てを知っているのかと問うが、木村の隠された側面を知ってしまった神野は、何も言い返すことができず、自宅に戻ることに。しかし、事件はここから、想像だにつかぬ展開が待ち受けていた……。 明治末。足尾銅山の鉱毒に苦しむ谷中村の娘・新田サチ(尾野真千子)は、田中正造(柄本明)から東京の社会運動家・福田英子(鈴木保奈美)の下で家政婦として働いてほしい、と頼まれる。上京の際に兄の信吉(岡田義徳)の紹介で県の役人を名乗る男・日下部(松重豊)が同行し、福田英子の家で見聞きしたことを報告するよう指示される。福田家でサチは甲斐甲斐しく働き始めるが、知識人の家でただ一人文字が読めないことに密かに劣等感を感じる。そんな中、足尾銅山で労働者達がストライキを起こした。政府転覆のチャンスと捉えた石川三四郎(北村有起哉)達は田中正造率いる谷中村の活動と連帯しようと動き出すが・・。
谷中村に戻ったサチが見たのは、国の強制執行によって崩れ落ちる実家の姿だった。しかも陣頭で指揮を執っていたのは、村を裏切った兄の信吉だった。故郷を失ったサチは英子に請われ福田家に戻るが、楳子(藤村志保)はリューマチで足を悪くして入院していた。楳子の着替えを届けに行った病院で、サチは女性看護師が献身的に患者を世話する姿に胸を打たれる。翌・明治41年。三四郎がようやく出獄してくるが、福田家は三四郎や病身の楳子を抱え、次第に困窮の度合いを増していく。家政婦として身を置くのが気づまりになるサチだが、ある日街中で石川啄木(渡辺大)と運命的な出会いを果たす。



あ・うん 1989年(平成元年)  ★★★  あさひるばん 2013年(平成25年) ★★★
出演:高倉健 富司純子 板東英二 出演:國村隼 板尾創路 山寺宏一 
あらすじ あらすじ
昭和12年春。中小企業の社長・門倉修造は、軍需景気で羽振りがよく、また男前で妻・君子がいながら女性関係が絶えなかった。一方、水田仙吉は会社勤めのつましいサラリーマンで、性格も地味だが二人は気が合い20数年来の付き合いを続けていた。その水田が3年半ぶりに地方転勤から東京に帰り、門倉は再び水田一家の付き合いを始めた。ある日、水田の娘・さと子は君子の紹介で帝大生・石川義彦と見合いをしたが、仙吉は身分不相応と断わった。しかし、さと子と石川は互いに惹かれ合い、デートを重ねるのだった。門倉と水田の妻・たみは家族ぐるみの付き合いの中で互いに好意を持つが、それは自分の胸にだけ秘めたる想いだった。女に真面目だった仙吉も門倉の紹介で芸者まり奴に執心。門倉はたみを心配し、無理矢理まり奴を横取りするが、その行為はかえって君子や仙吉を傷つけることになった。門倉はたみに惹かれていく自分に歯止めをかけようと料亭で仙吉に喧嘩を売り、水田家と絶縁した。義彦は特高に捕まり、水田はさと子に別れるよう勧めたが、二人の気持ちを離すことはできなかった。仙吉がジャワ支店長として転勤することが決まった時、門倉は最後の別れを言いに水田家を訪ねた。その時義彦も召集令状を受け取りさと子に別れを告げにやって来た。門倉は雪の中を去っていく義彦をさと子に追わせ、自分は水田家で久しぶりに仙吉、たみと酒をくみ交わしたのだった。 高校時代野球部にいた浅本・日留川・板東の3人組は、名字をもじって『あさひるばん』と呼ばれていた。甲子園出場を目指していたが、あと一歩というところでライバル校の野沢に打たれてしまう。それから30年。それぞれの道を歩む3人のもとに、野球部マネージャーだった幸子(斉藤慶子)の娘・有三子(桐谷美玲)から手紙が届く。その手紙は、入院中の母に会いに来てほしいという内容だった。彼らにとってマドンナだった幸子が病気であること、いつの間にか子供をもうけていることに驚いた浅本(國村隼)・日留川(板尾創路)・板東(山寺宏一)の3人は、久しぶりに故郷・宮崎に集結する……。




 アマルフィ女神の報酬 2014年(平成26年) ★★★  朝市の嫁さん 2014年(平成26年)★★★★
出演:織田裕二  天海祐希 佐藤浩市    出演:吉高由里子 窪田正孝 石橋杏奈   
あらすじ あらすじ

2009年12月22日、外交官の黒田康作とイタリア旅行中の矢上紗江子は、クリスマス期間で賑わうローマ市内のホテルに入る。その前日、あるテロ予告を受け、黒田はイタリア日本大使館に赴任する。ローマで開催されるクリスマスのG8外務大臣会合へ出席する川越外務大臣のイタリア訪問の準備に追われる中、偶然、日本人少女誘拐事件に巻き込まれる。美術館の公衆トイレにたまたま少女が入った時にさらわれたという。黒田は犯人に少女の父親だと名乗ったことで、少女の母・紗江子の「夫」として同じホテルに泊まる羽目になり、犯人との身代金の取引にも関わることになる。犯人側は取引場所になぜかローマの観光地ばかり指定してくるが、警察に通報した事がばれ、取引は失敗に終わる。だが、その後の取引再開にて携帯電話の逆探知という方法[6]で掴んだアマルフィへ向かい[7]、黒田はついに犯人の目星をつけるが、実は誘拐と黒田らの捜査こそ犯人グループの真の目的のために仕組まれた犯行計画の一部だったのだ。一連の犯行の動機は、7年前に起きたある中近東国家を支配する軍事政権の市民への虐殺が背景にあり、仲間を虐殺された藤井昌樹らボランティアNGOメンバーによる復讐だった。彼らは、復讐相手を軍事政権ではなく、それを陰で資金援助をした日本政府の川越大臣に定めていて、川越に事実の自白強要をして殺すことが最終目的であり、誘拐や全ての犯罪行為は、イタリア日本大使館に侵入するためだけの犯行計画だった。黒田はそれを阻止すべくローマ市警に力づくで反抗し、妻を虐殺された藤井には、紗江子から藤井への「娘にした事を生きて償ってほしい」という伝言という「説得」をもって解決しようとする。

木場朝市は花子(吉高由里子)の甲府の幼馴染み。幼い頃から花子に恋をしていましたがその恋に破れ、やや晩婚(40歳)ながら「教員仲間の妹」と良縁に恵まれて結婚した。朝市が村岡家に結婚報告に来た時に、実は「朝市の嫁さん」である「ちづ江」(石橋杏奈)も一緒に上京していた!ちづ江は朝市との結婚に不安を抱いており、朝市の初恋の相手である花子を見るために上京します。その道中で花子の兄妹や醍醐さん(高梨臨)、宇田川満代(山田真歩)らと出会い、改めて朝市に惚れ直していく…






 あなたへ 2012年 (平成24年) ★★★★   あさが来た 2016年 (平成28年) NHKドラマ ★★★★★
出演: 高倉健 田中裕子 佐藤浩市   日本アカデミー賞優秀作品賞      出演: 波瑠 玉木宏 近藤正臣 風吹ジュン     
あらすじ あらすじ
北陸のある刑務所の指導技官・倉島英二(高倉健)のもとに、ある日、亡き妻・洋子が遺した絵手紙が届く。そこには“故郷の海を訪れ、散骨して欲しい”との想いが記されていた。妻の故郷を目指すなかで出会う多くの人々。彼らと心を通わせ、彼らの家族や夫婦の悩みや思いに触れていくうちに蘇る洋子との心温かくも何気ない日常の記憶の数々。様々な想いを胸に目的の地に辿り着いた英二は、遺言に従い散骨する。そのとき、彼に届いた妻の本当の想いとは……。
ヒロイン・白岡あさのモデルは大阪を拠点に活動した実業家で教育者の広岡浅子で、その生涯を描いて1988年(昭和63年)に出版された古川智映子の『小説 土佐堀川』を原案とし、大森美香が脚本を手掛ける。広岡浅子は、京都の豪商小石川三井家の三井高益の四女に生まれ、大阪の豪商加島屋一族の広岡信五郎に嫁ぎ、幕末から大正の、日本人の女性が表舞台に出ることがなかった時代に、企業経営者として、銀行、生命保険会社、さらには女子大学を日本で初めて作る女性起業家のパイオニアである。物語は、朝ドラではもっとも古い年代となる安政4年(西暦1857年)から始まり、様々な困難を乗り越えて成長するあさと、その家族らを通して、社会に貢献するさまを描くとしている。



 あん 2015年 (平成29年) ★★★★  相棒The Movie IV 2017年(平成29年) ★★★
出演: 樹木希林   永瀬正敏   市原悦子   内田伽羅      出演:水谷豊  反町隆史  鈴木杏樹     
あらすじ あらすじ
「萌の朱雀」でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を、「殯の森」では同グランプリを獲得した河瀬直美監督が、作家やパフォーマーとして活躍するドリアン助川が人はなぜ生きるのかという根源的な問いに迫った同名小説を映画化。小さなどら焼き屋で粒あん作りを任された元ハンセン病患者の女性の姿を、四季の情景を織り交ぜながら描く。偏見にさらされ続けても精一杯生きようとする女性を「わが母の記」で第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した樹木希林が、人生につまずいた雇われ店長を「KANO 1931海の向こうの甲子園」の永瀬正敏が、女性の良き理解者を「黒い雨」の市原悦子が演じる。
(あらすじ)
縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎(永瀬正敏のもとに、ある日、求人募集の張り紙を見た徳江(樹木希林)がやってくる。彼女の勢いにのまれどら焼きの粒あん作りを任せたところ、あんの味が評判となりあっという間に店は大繁盛。つぶれたどら焼きをもらいにくる女子中学生・ワカナもだんだんと徳江に馴染んでいく。しかしかつて徳江がハンセン病患者だったことが広まり、客が一気に離れていった。この状況に徳江は店を去り、千太郎やワカナの前から消えてしまう。それぞれの思いを胸に、二人は徳江を探す……。
7年前、イギリスで起きた日本領事館関係者集団毒殺事件。当時、その唯一の生き残りだった少女が国際犯罪組織によって誘拐されたが、駐英大使と日本政府は高度な政治的判断によって、その誘拐事件を闇に葬っていた……。それから7年。国際犯罪組織バーズのリーダー=レイブンを長年追ってきた国連犯罪情報事務局元理事のマーク・リュウ(鹿賀丈史)が、日本にレイブンが潜伏しているという情報を得て香港から来日。警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、社美彌子(仲間由紀恵)からの指示で、案内役としてリュウに同行する。その矢先、リュウの部下が「天谷克則という男を調べてくれ」というメッセージを残し、首に黒い羽のタトゥーを入れた“黒衣の男”(北村一輝)に殺害される。外務省のホームページをハッキングした犯行グループは、7年前に誘拐した少女・鷺沢瑛里佳(山口まゆ)の現在の姿を動画で公開。「7年前、日本政府は我々の要求を無視した。今回拒否すれば、大勢の人々が見守る中で日本人の誇りが砕け散るだろう」というメッセージと共に約9億円の身代金を要求する。誘拐事件の全貌が明らかになり、騒然とするマスコミ。特命係の二人は捜査一課の面々、元鑑識の米沢守(六角精児)、警察庁の神戸尊(及川光博)らを巻き込みながら、事件解決へと独自に動き出す。そんななか、東京では世界の要人を招いて国際平和会議が開かれようとしていた。国際社会に向けて“テロに屈しない国家”であることを示さなければいけない日本政府。今回の要求も無視されることになれば、国から二度棄てられることになる少女。様々な思惑が交錯しながら、杉下右京は犯人グループの真の標的に近づきつつあった。しかし、異物混入事件の物証から、犯行グループが50万人分の致死量の毒物を所有していることが判明。あの犯行声明は、東京・銀座に50万人以上の見物客が集まる世界スポーツ競技大会の日本選手団凱旋パレードへの無差別大量テロであった。日本中が歓喜に包まれる凱旋パレードの真っ只中、遂に杉下右京は真犯人を追い詰める。だがその先には誰も想像してなかった真相と未来が待ち受けていた……。



 アシガール  2017年 (平成29年)NHKドラマ ★★   明日こそ 1968年(昭和43年)NHK朝ドラ ★★★
出演: 黒島結菜 松下優也 ともさかりえ     出演:藤田弓子 中畑道子 中村俊一 米倉斉加年 
あらすじ あらすじ
時は永禄3年(1560)。命がけで羽木の危機を救った速川唯(黒島結菜)は、ついに若君・羽木九八郎忠清(伊藤健太郎)と婚約。ところが和議を結んだはずの宿敵・高山宗鶴(村田雄浩)が再び戦を仕掛けて来た。高山を唆したのは、戦国最強・織田信長の家臣・相賀一成(西村まさ彦)。無為な戦を止めるため、若君は唯を残し先鋒の城に向かう。「生きることこそが勝ち」という忠清の思いを領主・忠高(石黒賢)に伝え、羽木の一族郎党を本拠・黒羽城から無事逃がした唯は、単身若君の後を追う――。
連続テレビ小説で初めて橋田壽賀子が脚本を手掛けた作品。原作は森村桂。大学入学、就職、結婚、人生の様々な転機を持ち前の行動力で切り開く主人公・摂(藤田弓子)と、そんな娘に理解を示すうちに一人の女として生きる知恵を得る母親・ふみ(中畑道子)を中心に、世代の異なる人々の成長を明るく描く。



 藍より青く 1972年(昭和47年)NHK朝ドラ ★★★★  葵・徳川三代年  2000年(平成12年年)NHK大河ドラマ ★★★
出演:真木洋子 大和田伸也 原康義 高松英郎  出演:津川雅彦 西田敏行 尾上辰之助 岩下志麻 
あらすじ あらすじ
太平洋戦争のさなかに結婚し、18歳で夫を亡くした真紀が戦後、熊本県天草から上京。一人息子と共に苦しい時代を力強く生きて中華料理店を開業するまでの物語。途中、語りの中畑道子が他界し、丹阿弥谷津子が代役を務めた。番組開始直後から、ヒロインの夫の助命嘆願が視聴者から続々と寄せられた。山田太一のオリジナル脚本。 慶長3年8月18日(1598年9月18日)、太閤豊臣秀吉は巨万の富と幼い遺児・秀頼を残しこの世を去る。五大老筆頭・徳川家康はこれを天下獲りへの絶好の好機と睨み、秀吉の残した数々の遺訓に背いていく。そんな家康の専横を阻もうと一人の男が立ち上がった。五奉行・石田三成である。そして天下分け目の戦い・関ヶ原へ向かって家康と三成の激しい謀略戦が始まった。 家康の孫にあたる水戸光圀は父祖の正しい歴史を伝えるべく、秀吉の死後から徳川三代の物語を語る。
 年(昭和年) ★★★  年(昭和年) ★★★
出演:  出演: 
あらすじ あらすじ
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