HOME Ken & Mary's Second Life

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Ken&Maryの日曜名画座
K&Mセカンドライフ名画鑑賞録
毎日が日曜日SecondLife
『一日一膳』 『一日一名画』 日曜名画座
≪資料:
goo映画から≫
ジャイアンツ 1956年(アメリカ)  ★★★★★  十戒  1957年(アメリカ) ★★★★ 
主演:エリザベス・テイラー ジェームズ・ディーン 第29回アカデミー監督賞 主演:チャールトン・ヘストン  ユル・ブリンナー  アン・バクスター
あらすじ あらすじ
第1次大戦の終わった1920年頃。東部ヴァージニアで美しさを謳われた、リントン家の三姉妹の次女レスリイ(エリザベス・テイラー)は、馬好きの父ホーレスを訪ねて来たテキサス青年ビック(ロック・ハドソン)と知り合う。東部育ちのレスリイは、たくましいビックに惹かれ、2人は恋し合った末に両親の許可を得て結婚した。ビックは花嫁を連れて故郷へと戻った。広い牧場の真中にそびえるヴィクトリア朝風の大邸宅。3代に亘る開拓者の匂いのしみこんだ家を切り廻しているのは、ビックの姉ラズ(M・マッケンブリッジ)。女丈夫のため、主婦どころかお客さま扱いのレスリイの夢は無惨に打ち砕かれた。頼りにする夫も仕事のため、一緒に食事をする暇もない有様。東部とテキサスの生活の違いを感じ出したレスリイは、人種差別の激しさに驚いた。ビックの助手格のジェット・リンク(ジェームズ・ディーン)は、少年時代から一緒に育った仲なので家族同様に待遇されているが、彼女を見る眼差しから、レスリイは彼が唯の使用人にはないもの持っていると感じた。やがて落馬が原因でラズは死亡。ようやく主婦の立場をとり戻したレスリイも、愛するビックとの間の暮らし方の溝はどうにもならなかった。月日は流れ、夫婦の間には1男2女が生まれた。かねて石油発掘に夢中だったジェットは、遂に金星を射止め、千万長者として牧場を去って行った。すくすくと育つ子供達。後とりのジョーデイにビックは牧場主の心得を教え込むが、実は母に似て学問好き。医者になりたいと申し出て父親を悲しませる。程なく第2次大戦が勃発。双子の娘の1人ジュデイはボップと結婚し、医科大学を卒えたジョーデイもメキシコ娘ファナと結婚の上、貧しいメキシコ人のため診療所を開いた。ビックは怒ったが、レスリイは満足の笑いを洩らす。戦争で成金となったジェットは、ホテルの新築祝いに一家を招待し、双子の娘ラズに夢中になってしまう。人種的差別に立腹したジョーデイはジェットのために殴り倒され、ビツクは怒るが、泥酔したジェットの姿に手を加えず立ち去った。牧場王のビックも巣立つ子供たちは押さえられない。俺は失敗だったらしいというビックに、そんなことはないと答えるレスリイは、30年前の自分の花嫁姿を夢のように思い出していた。 エジプト王ラメシス一世は、新しく生まれるヘブライの男子をことごとく殺すという命を発した。生まれたモーゼ(チャールトン・へストン)も母親の手でナイルの大河へゆりかごに隠されて流された。だが幸運にも小さな箱船は王女の足もとへただよい着いた。王女はその赤児をあわれに思い、引きとって立派に育てた。成長したモーゼがエジプト王子として勢力を得て来た頃、宮廷には彼のほかに実の王子ラメシス(ユル・ブリンナー)が権力をふるっていた。2人は王位と王女ネフレテリ(アン・バクスター)の争奪を始める。ネフレテリは“世襲王女”であったから、王座を継ぐものは彼女と結婚しなければならないからだ。ある日、モーゼは奴隷であるヘブライ人が重労働を課せられているのを見、そして1人のエジプト人が、ヘブライ人を打ちすえたところを目撃した。だが、この現場を同胞を食いものにしている奴隷頭デイサン(エドワート・G・ロビンソン)が見ていた。これがラメシスの耳に入り、ヘブライ人であることが暴露されたモーゼは砂漠に追放された。荒野をさまようモーゼを救ったのは、ジェスローだった。やがてモーゼはジェスローの長女セフォラ(イヴォンヌ・デ・カーロ)と結婚した。彼はここで平和な生活を送っていたが、ある日シナイ山で神の声を聞いた。モーゼは解放者に選ばれたのだ。ここにモーゼとラメシスの争闘が始まった。疫病がエジプトを襲った。数千の奴隷は脱出して紅海の畔までたどり着いた。ラメシスは戦車をかり出した。だが、モーゼがひとたび叫ぶと、焔が立ちラメシスの軍勢を防いだ。海は陸地となり、水は2つにわれるという奇跡が起こったのだ。エジプトの軍勢は海底に没した。勝利者モーゼは、シナイ山頂に立ち、神の指が褐色の岩に十戒を1つずつきざんで行くたびに、顔を聖なる光に輝かせ、耳にすさまじい雷鳴を聞いていた。デイサンは、最後の力をふりしぼって人々をモーゼに立ち向かわせようとした。が、モーゼが投げた石の板がくだけ、火が燃え上がり悪しき者を焼きつくした。やがて、人々はヨルダン河の畔のネボ山の麓にたどりついた。モーゼは唯1人、神の前に行くべくネボの山を登っていった。



ジェイン・エア  1990年(イギリス)版 ★★★  ジェイン・エア  1944年(アメリカ)版 ★★★★ 
主演:アンナ・パキン  シャルロット・ゲンズブール 主演:オーソン・ウェルズ、ジョーン・フォンテイン。
あらすじ あらすじ
幼くして両親を亡くしたジェイソ・エア(アンナ・パキン)は、叔母のリード夫人(フィオナ・ショウ)に引き取られるが、そこで叔母と従兄弟たちの冷たい仕打ちに合う。反抗的なジェインを持て余した叔母は、ローウッド事前寄宿学校に預ける。経営者のブロックハルーストは冷酷な人物で、生徒たちは過酷な日々に耐えていた。そんな中で、ジェインの唯一の味方は、女性教師のミス・テンプル(アマンダ・ロート)と同級生のヘレン・バーンズ(リアンヌ・ロウ)だった。だが、陰湿な仕打ちが元で、病弱なヘレンは死ぬ。ミス・テンプルの励ましを支えにローウッドでの10年間を耐え抜いて成長したジェイン(シャルロット・ゲンスブール)は、家庭教師の職を得て、ソーンフィールドに広大な屋敷を持つロチエスター卿の屋敷に向かった。卿が面倒を見ている10歳の娘アデール(ジョゼヌィーヌ・セッレ)の家庭教師となった彼女は、家事を取り仕切るフェアファックス夫人(ジョーン・プローライト)に暖かく迎えられた。壮大な屋敷、手入れのいい庭、清潔で美しい部屋、かわいい教え子…と、まるで夢のような待遇だったが、時折、時折、聞こえる不気味な笑い声が。フェアファックス夫人は使用人のグレイス・プールだと言う。そんなある日、ジェインは森の中で落馬した男を助けるが、その魅力的な男性こそ、当主ロチェスター(ウィリアム・ハート)だった。社交界の美しい女性たちには囲まれて暮らすロチェスターだったが、彼は次第に聡明なジェインにひかれていく。彼女の方でも、彼の粗野な態度の中に潜む孤独の影が忘れられない。そんなある夜、ロチェスターの部屋が火事になり、ジェインは彼の命をすんでのところで助けた。だが、彼女の恋心も、華やかな夜会でロチェスターと貴族の令嬢ブランシュが踊るのを見て、決して実らないものだと思い知らせれた。その夜、叫び声で目を覚ました彼女はロチェスターを手伝い、ナイフで刺されベットに横たわる見知らぬ男の傷の治療をした。数日後、ジェインは死の床に横たわる叔母リードを見舞い、父の弟がジェインを捜して財産を譲りたがっていたことを知らされた。ソーンフィールドに戻ると、アデールがパリの寄宿学校へ行くと言う。「もうわたしは必要ないのだ」と、言いようない寂しさに眠れず中庭を散歩するジェインは、ロチェスターに呼び止められてプロポーズされ、それを受ける。結婚式当日。弁護士がやって来て「この結婚は認められない。卿には妻がいる」と言う。そして、ナイフで刺されたあの男が続け、「私の妹バーサが彼の妻だ」と言い放つ。屋敷の最上階の部屋には髪を振り乱し、狂気にとらわれた女いた。彼女こそ、あの笑い声の主だった。ロチェスターは財産のために父と兄の策略で、3代にわたる精神病の家系を持ったバーサと結婚させられ、以来、15年間苦しみ続けて来た。ジェインは「行かないでくれ!」と言う彼の叫びを後に飛び出した。荒野をさまよった彼女は、牧師に救われて身を寄せる。だが、ある夜、闇の中から彼女を呼ぶ声を聞いた彼女はその声に導かれてソーンフィールドに戻った。ジェインは、失明したロチェスターと再会し、ようやく結ばれるのだった。

孤児のジェーン・エアは無情な伯母に追われ、ローウッドの慈善女学院に入れられ、狂信者の院長ブロックルハーストの冷酷な教べんを受けた。彼女の慰めは学友ヘレンとの交友と、校医リヴァスの温情だけであった。喜びなき学窓生活十年は、しかしジェーンに女教師の資格を得させ、ソーンフィールド邸に家庭教師として赴任した。彼女の教え子はアデールという七歳のフランス娘であった。この家の主人エドワード・ロチェスターがある日突然帰って来た。そしてアデールは彼の子かも知れぬというのだった。彼がパリで恋に落ちた踊り子が、新しい愛人と逃げた時、彼の子だといって置き去りにした子なのだ。ある夜、物音と笑い声に目覚めたジェーンは、エドワードの寝室が火事になっているのを発見し、彼の命を救った。しかし彼は翌朝、風のごとく邸を去った。数カ月後、大勢の客をつれて帰館したエドワードは宴会を催したが客の一人ブランチ・イングラムと婚約をするかも知れぬと聞くと、ジェーンは嫉妬に似た感情に苦しめられた。しかしエドワードはジェーンを愛するようになっていて、ブランチを追い帰した。エドワードは愛を告白しジェーンと結婚することになった。ところが結婚の日、メイスンという男が現れ、結婚を止めた。エドワードには妻があるのだというのだ。彼はジェーンを塔の一室に伴った。そこには気の触れたエドワードの妻がいた。ジェーンは去ってロンドンに赴き、少女時代を送った伯母の家を訪ねると、伯母は病床に伏して半狂乱となっていた。ある夜、嵐の音に彼女を呼ぶエドワードの声を聞く思いがしたので、ジェーンはソーンフィールド邸へ駆けつけた。邸宅は焼け、家政婦から、かの狂妻が放火して自ら焼死してしまい、それを救おうとしたエドワードは火で失明したという話を聞いた。彼と相対した時、二人はお互いが深く愛し合っていることを胸の奥まで激しく感じたのである。








出典:goo映画
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市民ケーン 1941年(アメリカ) ★★★★★  史上最大の作戦 1962年(アメリカ)  ★★★★
主演:オーソン・ウェルズ  ジョゼフ・コットン 主演:ジョン・ウェイン ヘンリー・フォンダ ロバート・ミッチャム
アカデミー賞撮影賞、特殊効果賞受賞
あらすじ あらすじ

荒廃した壮大な邸宅の内で、片手に雪景色の一軒家のあるガラス玉を握り、“バラのつぼみ"という最後の言葉を残し新聞王ケーン(オーソン・ウェルズ)は死んだ。死後のケーンに与えられた賛否の声は数多かったが、ニュース記者トムスンは“バラのつぼみ"の中にケーンの真の人間性を解く鍵があると信じ彼の生涯に関係のある人々に会うことになった。ケーンが幼少の頃、宿泊代のかたにとった金鉱の権利書から母親が思わぬ金持ちになった。そのために彼は財産の管理と教育のため、片田舎の両親の愛の中から無理矢理にニューヨークに押し出された。やがて青年になったケーンはかねてから興味を持っていた新聞経営にのりだした。先ず破産寸前のインクワイアラー紙を買いとり友人の劇評家リーランド(ジョセフ・コットン)とバーンステインの協力を得て完全に立ち直らせた。さらに斬新で強引な経営方針と暴露と煽動の編集方針で遂にニューヨーク一の新聞に育てあげた。読者を楽しませるが決して真実を語らぬ彼の態度を友人は諌めるが、飛ぶ鳥も落とすケーンの勢いには全く通じなかった。世界第6位という財産をバックに報道機関をことごとく掌中にし、彼の権力はもはや絶対的なものになった。一方大統領の姪エミリー(ルース・ウォリック)をしとめるに至り知事から大統領への座は目前のものとなった。しかし圧勝を予想された知事選挙の数日前に、オペラ歌手スーザン(ドロシー・カミンゴア)との情事をライバルに新聞紙上で暴露され形勢を逆転された。それと同時に妻エミリーはケーンのエゴイズムに耐え切れず去っていった。離婚、落選という初めての挫折にケーンは狂ったようにスーザンに全てを集中した。彼女の素質も考えず巨大なオペラ劇場を建て自分の新聞で大々的に宣伝をしたが、それはかえって彼女を重圧から自殺未遂へと追いやってしまい、遂には彼女も去っていった。そして1941年孤独のうちにケーンは死んだ。ー-トムスンの努力にもかかわらず“バラのつぼみ"の意味はわからなかった。彼の死後身辺が整理されおびただしいがらくたが暖炉に投げこまれた。そのなかの1つ幼少の頃に遊んだソリが燃えあがる瞬間、ソリの腹に“バラのつぼみ"の文字が現れた。

1944年6月4日未明セーヌ河の湾曲部にあるドイツ西部軍B師団司令部で、司令官ロンメル元帥は家族の許へ帰ろうとしていた。連合軍の大陸侵入作戦を知らないわけではなかったがここ数週間は悪天候だし防御は完璧だった。同じ南部イングランドで300万近い連合軍を指揮するアイゼンハワー最高司令官は上陸作戦の日−−D・DAYを決定しょうとしていた。遅い月の出と夜明け直後の干潮という絶対条件の揃うのは6月5〜7日の3日間だが、英仏海峡は大しけが続いていた。5日は取り消され延期するとなれば19日か7月まで待たねばならない。最高首脳部会議は気象部員からの詳細な報告に基づき6日をD・DAYと最終決定した。フランスのレジスタンス向けの暗号放送は盗聴されたがヴェルレーヌの“秋の歌”が上陸作戦の開始を告げるものであることは覚えられなかった。5000雙からなる大船団はノルマンディへ南下し午前零時15分、米軍空挺部隊の降下から上陸作戦の火蓋は切られた。5時半の海上からの攻撃開始を西部軍総司令部が知ったのはその30分前、情婦エヴァの側にあったヒトラーやヘルリンゲンの自宅にいたロンメルが知ったのは5時間後だった。防御陣地は判断を誤った作戦会議のために殆ど無用の長物と化したが、激浪に苦しめられてきた連合軍を海辺に釘づけにして多大な損害を与えた。しかし物量を誇る連合軍は内陸深く侵入し上陸舟艇はノルマンディの海を覆った。“上陸作戦の最初の24時間は決定的なものになるだろう−−この日こそ連合軍にとっても我々にとっても一番長い日になるだろう”とロンメルに言わせた6月6日は史上最大の作戦をもった連合軍の圧倒的な勝利に終わり、ナチス・ドイツが崩壊し去る運命の日になった
出典:goo映画
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知りすぎた男 1956年(アメリカ) ★★★★★ 十二人の怒れる男  1957年(アメリカ) ★★★★★
主演:ジェームズ・スチュアート ドリス・デイ 
アカデミー歌曲賞『ケセラセラ』
主演:ヘンリー・フォンダ ベルリン国際映画祭 金熊賞
あらすじ あらすじ

アメリカの医者ベン・マッケナ(ジェームズ・スチュアート)はブロードウェイのミュージカル・スターだったジョー夫人(ドリス・デイ)と、7歳になる息子ハンクを連れて、パリでひらかれた医学会議に出席した後フランス領モロッコへ旅をした。カサブランカからマラケシュへ行く途中、バスの中でマッケナ夫妻がアラビア人の男に捕って困っているとき、ルイ・ベルナール(D・ジェラン)というフランス人の若い男に助けられる。マラケシュに着いた時、ベルナールをカクテル・パーティにさそう。ベルナールは後で一緒にアラビア料理店へ行くことを条件として招待に応じる。その夜マッケナ夫妻はホテルにベルナールを招く。数分後、ノックの音が聞こえて、ジョーがドアを開けると1人の男が廊下に立っていた。その男はベルナールの姿を見つけると、部屋をまちがえたと云って、あわてて帰って行く。突然ベルナールはベンとジョーをアラビア料理店に連れて行くことが出来なくなったと云い急いで部屋を出て行った。マッケナ夫妻が2人だけで食事に出かけるとイギリス人のドレイトン夫妻がジョーの姿を認めて話しかけてきた。翌日、ベンとドレイトン夫妻と一緒にマラケシュの市場を見物に出かける。辺りがさわがしくなって、1人のアラビア人が何者かに殺される。アラビア人は息をひきとるまえにベンの耳に秘密を告げた。しかも、アラビア人と思ったのは、ルイ・ベルナールの変装だった。マッケナ夫妻は証人として警察に連れて行かれた。ドレイトン夫人はハンクを連れてホテルに帰る。ベンに不思議な電話がかかる。ベルナールが最後に云った「アンブローズ・チャペル」という謎の言葉を話したらハンクを殺すという脅迫だった。ベンはハンクのことが気になるので、一緒にきたドレイトンを先にホテルに帰らせて様子を探らせることにする。マッケナ夫妻が釈放されて、ホテルに戻るとドレイトン夫妻はすでにモヌケのカラ。ベンとジョーは後を追ってロンドンに向かう。ロンドンに着くと、ブキャナン警視が待っていて、ハンクの誘拐されたことを知っており、ベルナールは暗殺計画を知るためにマラケシュに派遣されたフランスのスパイだったと告げる。ベルナールの最後の言葉だけが謎をとく鍵であるとブキャナンは云ったが、ハンクの生命が危険にさらされるのをおそれて、ベンは謎の言葉を教えることを拒んだ。ベンは「アンブローズ・チャペル」という言葉をたよりに捜査を続け、それが教会であることを知る。ドレイトンはこの教会を預かっている牧師で、暗殺計画はこの礼拝堂を中心に画策されていた。ベンは教会の中に入りハンクを救い出そうとするが、ドレイトンに妨げられ、ハンクは大使館に連れて行かれた。暗殺はアルバート・ホールの音楽会で、ヨーロッパの某国の首相を倒すことだった。一方、ジョーは事情をブキャナンに知らせるためにアルバート・ホールへ赴いたが、音楽会に来ている筈なのに姿が見えなかった。狙われている首相の正面のボックスに暗殺者のリアンがいる。リアンはオーケストラに耳をすませて機会を待っていた。ベンが教会からかけつけてきた。暗殺はシンバルが鳴ると同時に行われる。リアンがピストルをかまえて狙う。ジョーは叫び声をあげ、ベンがリアンにおどりかかる。リアンは逃げようとして、ボックスに落ちて死ぬ。ベンはハンクが大使館に監禁されていることをブキャナンに告げて、救助を頼むが、大使館は治外法権になっているので、捜索は不可能だった。ジョーは大使館のパーティにベンとともに招いて貰う。ジョーはパーティで得意の歌をうたい、ハンクに聞かせて口笛でこたえさせようとした。ベンはハンクの口笛をたよりに監禁されている部屋を探し出し、ドレイトンがハンクを連れ出そうとしているところに襲いかかる。ドレイトンは階段から足を踏み外して死ぬ。ベンとジョーはやっとハンクをとりもどし、悪魔のような事件から解放される。

ニューヨークの法廷で殺人事件の審理が終わった。被告は17歳の少年で、日頃から不良といわれ、飛び出しナイフで実父を殺した容疑だった。12人の陪審員が評決のため陪審室に引きあげてきた。夏の暑い日で彼らは疲れきっており、早く評決を済ませ家に帰りたがっていた。第1回の評決は11対1で有罪が圧倒的、しかし、判決は全員一致でなければならなかった。無罪は第8番(ヘンリー・フォンダ)ただ1人。彼は不幸な少年の身の上に同情し、犯人かもしれないが有罪の証拠がないといった。第3番(リー・J・コッブ)が証拠を読みあげた。殺人の行われた部屋の真下に住む老人が、当日の夜、少年が“殺してやる!”と叫んだのを聞いた。その直後、老人は少年を廊下でみかけた。警察は被害者の胸に飛び出しナイフが刺っているのを発見した。逮捕された少年はその時間に映画を見ていたという。だがその題名は思い出せなかった。第10番(エド・ベグリー)は殺人現場の向う側に、高架鉄道をはさんで住んでいる老婦人が、折から通過した回送電車の窓越しに、犯行を目撃した事実を指摘した。第6番(エドワード・バインス)は親子の仲が日頃から悪いことを重要視した。これに対し第8番はこれらの証言にも、万が一間違いがあるかもしれないと反駁した。陪審員たちは凶器のナイフを再検討した。被告はナイフを買ったことは認めたが、落としてなくしたという。警察は形が特別なもので、被告のものが凶器だと主張した。第8番は同形のナイフを自分のポケットから取り出した。この効果はあった。2度目の評決で第9番目(ジョセフ・スウィニー)が無罪に変わった。味方を得た第8番は、証言の不確かさを次々と反駁していった。第11番(ジョージ・ヴォスコヴェク)は少年が犯人なら、なぜ捕まるとわかっている自宅に帰ったのかと疑った。3回目の評決がとられた。無罪が4人に増えた。第2番(ジョン・フィードラー)が傷口のことにふれた。第5番(ジャック・クラグマン)は飛び出しナイフなら傷口の角度が逆だという。第8番の科学的な分析と、粘り強い説得で、第7番(ジャック・ウォーデン)、第1番(マーティン・バルサム)と第12番(ロバート・ウェバー)が無罪の側についた。いまだに有罪を主張するのは頑固な第3番と、第4番(E・G・マーシャル)と狂信的な第10番だけ。その時、第9番は第4番のかけている眼鏡から思いつき、証人の女が近眼で、彼女の証言が嘘だと指摘した。有罪は第3番だけになった。彼は自分の意見を述べた。が、論旨は通らず遂に自分の敗北を認めた。評決は全員一致で無罪となった。外に出た12人は、互いの名前も知らずに、夕立のやんだ街の中へと散っていった。







出典:goo映画
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シベールの日曜日 1962年(フランス)★★★★   ジャンヌ・ダルク 1999年(フランス) ★★★
主演:ハーディ・クリューガー  パトリシア・ゴッジ 主演:ミラ・ジョヴォヴィッチ ジョン・マルコヴィッチ フェイ・ダナウェイ
あらすじ あらすじ

戦争中パイロットだったピエール(ハーディ・クリューガー)は戦線で少女を射殺したと思いこみ、それ以来、みずから激しい戦に加わり、墜落のショックで彼は記憶喪失性となった。恋人マドレーヌ(ニコール・クールセル)の愛情も、友人である芸術家カルロスの友情もピエールの孤独な心を救えなかった。彼はあてもなく町をさまよい歩いた。あるたそがれ時、ピエールは町で一人の少女(パトリシア・ゴッジ)に会った。少女の名はフランソワズで寄宿学校に入れられていた。父親から見捨てられたのだ。二人は日曜日ごとに会い、互に孤独な二人の間には汚れのない愛情が生れていった。日曜日は二人にとって貴重な時間となったが、この日曜日を守るために、彼等は周囲に嘘をいわねばならなかった。マドレーヌもこの嘘に気づき心配して後を追ったが、池の畔で遊ぶ二人の姿は汚れのない美しいものだった。ピエールと少女は父と娘として装ってきたが、そんな嘘はいつまでもつづくはずがなかった。クリスマスがやってきた。いつものように二人は池の畔で楽しいクリスマスイブを過ごしていた。いまはピエールを唯一の友人と思っている彼女は、はじめて本当の名前はシベールだと告げるのだった。一方、マドレーヌはピエールの不在に気づき相談相手の医師ベルナールに助けを求めた。ピエールを頭から変質者扱いにしている彼は早速警察に連絡した。警察もベルナールと同じく父親でもない男が少女と恋人同士のようにしているのに少女の危険を感じた。警官達は二人の楽しいクリスマスの現場に踏み込んできた。彼等はピエールにピストルを向けた。ピエールは死んだ。シベールは池の畔でいつまでも泣き続けた……。ピエールもいなくなった。シベールはまた一人ぼっちになってしまったのだ。

15世紀、英仏百年戦争下のフランス。小さな農村に生まれた信仰深い少女ジャンヌ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は17歳を迎えて神の声を聞き、シノンの城で王太子シャルル(ジョン・マルコヴィッチ)に謁見。自分は神の使者だと語るジャンヌに国母ヨランド・ダラゴン(フェイ・ダナウェイ)と重臣らは不安を抱きつつも、彼女に軍を率いることを許す。白い甲冑に身を固めたジャンヌはデュノア伯ジャン(チェッキー・カリョ)らが待つ前線に向かい兵士を鼓舞、みごとに勝利した。英国軍との激戦のさなか、ジャンヌは矢に胸を貫かれながらも命をとりとめ、英国軍を退却させた。この勝利で王太子はシャルル7世として即位。その間もジャンヌは進撃を続けたが、ヨランドらはジャンヌの人気を危惧し、彼女を裏切って敵に売ろうとしていたため、軍は疲弊。気づくと、ジャンヌは国内の敵たるブルゴ-ニュ派の黒頭巾の謎の男(ダスティン・ホフマン)の手中に落ちて、囚われの身となっていた。異端審問にかけられ、一度は改悛の宣誓書を書かされたジャンヌだが、やがて良心が打ち勝ち、彼女は宣誓を拒否。かくして1431年ルーアンでジャンヌは火刑台に上り、19歳の生涯を閉じるのだった。

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ショーシャンクの空に 1994年(アメリカ) ★★★★★ 紳士協定  1947年 ★★★★★
主演:ティム・ロビンス モーガン・フリーマン 主演グレゴリー・ペック  ドロシー・マクガイア
第20回アカデミー作品賞 監督賞 助演女優賞受賞:
あらすじ あらすじ
47年、ショーシャンク刑務所。銀行の若き副頭取、アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、妻と間男を殺した罪で刑に服した。誰とも話さなかった彼が1ヶ月後、“調達係 ”のレッド(モーガン・フリーマン)に、鉱物採集の趣味を復活させたいと言い、ロックハンマーを注文する。一方あらくれのボグズ一派に性的行為を強要され常に抵抗したアンディは、2年間生傷が耐えなかった。49年、アンディは屋根の修理作業に駆り出された時、監視役のハドレー刑務主任(クランシー・ブラウン)が死んだ弟の遺産相続問題で愚痴をこぼしているのを聞き、解決策を助言する。彼は作業中の仲間たちへのビールを報酬に、必要な書類作成を申し出た。取り引きは成立して囚人たちはビールにありつき、彼らはアンディに一目置くようになる。アンディがレッドに女優リタ・ヘイワースの大判ポスターを注文した頃、彼を叩きのめしたボグズはハドレーに半殺しにされ病院送りにされた。ノートン所長(ボブ・ガントン)はアンディを図書係に回すが、これは看守たちの資産運用や税金対策の書類作成をやらせるためだった。アンディは州議会に図書予算請求の手紙を毎週一通ずつ書き始める。6年目に、ついに200ドルの予算を約束する返事と中古図書が送られてきた。アンディはその中にあった『フィガロの結婚』のレコードを所内に流し、囚人たちは心なごんだ。63年、図書室の設備は見違えるように充実していた。所長は、囚人たちの野外奉仕計画を利用して、地元の土建業者たちからワイロを手に入れ、アンディにその金を“洗濯”させていた。65年、ケチなコソ泥で入所したトミー(ギル・ベロウズ)が、以前いた刑務所で同じ房にいた男が「アンディの妻と浮気相手を殺した真犯人は俺だ」と話したと言う。アンディは20年目にやって来た無罪証明の機会に色めきたつが、再審請求を所長は求める彼を相手にしない。所長はアンディが釈放されると、今まで彼にやらせてきた不正の事実が明らかになるのを恐れていた。アンディは懲罰房に入れられ、その間にトミーはハドレーに撃たれて死んだ。その後のある定期検査の日。アンディの房は無人だった。マリリン・モンローからラクエル・ウェルチへ代替わりしていたポスターを剥がすと、その壁には深い穴が開いていた。アンディはあのハンマーで19年間かかって穴を堀り、嵐の晩に脱獄に成功したのだ。アンディは所長たちの不正の事実を明るみにさらし、ハドレーは逮捕され、観念した所長は自殺した。やがてレッドは仮釈放になるが、外の生活に順応できない。彼はアンディの手紙を読み、意を決して今はメキシコで成功している彼の元を訪ねるのだった。 妻に先立たれ、幼い息子トミー(ディーン・ストックウェル)と老いた母(アン・リヴェール)との暮らしが続く人気ライターのフィリップ、通称フィル(グレゴリー・ペック)は、週刊スミスの編集長ミニフィ(アルバート・デカー)の招きでカリフォルニアからニューヨークに移り、早速反ユダヤ主義の記事を依頼された。この記事の発案者は、ミニフィの姪キャシー(ドロシー・マグワイア)で、フィルは彼女に心を動かされる。ともかく今回の仕事は厄介だった。幼馴染みでユダヤ人のヴィッド(ジョン・ガーフィールド)に相談しようかとさえ悩んだ末、フィルは自分自身でユダヤ人になり切ることにする。社の幹部との昼食会で、ユダヤ人だと名乗ったため、噂はあっと言う間に広まった。真実を知っているのは、母、トミー、ミニフィ、キャシーだけだ。フィルの秘書も実はユダヤ人だが、それが知れると雇ってもらえなかったとフィルに告白する。フィルがユダヤ人と知ると、人々は急によそよそしくなる。そんなおり、社の同僚のアン(セレステ・ホルム)のパーティに出席し、フィルはキャシーに求婚する。そしてキャシーはフィルを姉ジェーン(ジェーン・ワイアット)に紹介するため、コネチカットの家を訪れたりしていると、デヴィッドが帰国。彼をユダヤ人だからと罵ったり、フィル達のハネムーン先のホテルがユダヤ人を理由にキャンセルしたりと、現実にこの問題は大変根深かった。このことがこじれ、フィルとキャシーの間にも溝ができた。そしてようやくフィルの記事が発表された。内容の素晴らしさが評価されると共に、実はユダヤ人でなかったとフィルに対する見方も変わる。差別や偏見に目をそむけていたキャシーは、デヴィッドに悩みを打ち明け、彼の助言でフィルとやり直しを決意。デヴィッドもコネチカットの山荘をかりて人生をやり直す決心をした。




出典:goo映画
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ジャスミンの花開く  2004年(中国) ★★★ シェルブールの雨傘 1964年(フランス) ★★★★
主演:チャン・ツィイー  ジョアン・チェン 主演:カトリーヌ・ドヌーヴ

あらすじ

あらすじ
1930年、電影黄金時代。映画スターを夢見る18歳の娘・茉(モー/チャン・ツィイー)は、映画会社の社長・孟(モン/チァン・ウェン)に見初められ、一夜にして新進映画女優の仲間入りを果たす。その矢先に孟の子どもを身籠り、孟は茉を捨て香港へと逃走する。途方に暮れる茉は母(ジョアン・チェン)の元へと帰るが、そこには見知らぬ男が同居していた。茉は夢を失い絶望のなか娘を産む。ある日、男に誘惑され、身をまかせる茉。男に裏切られた母は置き手紙と共に命を絶つ…。1950年、文革時代。美しく成長した茉(モー/ジョアン・チェン)の娘・莉(リー/チャン・ツィイー)は、労働者階級の青年・偉(ジェ/ルー・イー)となかば強引に結婚するが、莉は同居する母・茉への嫉妬心と子供が出来ない苛立ちから精神を病んでいく。莉の心中をいたわる偉は養女・花(ホア)を貰い受けるが、莉は偉が花と関係を持っているという妄想に陥り、偉を党に訴えると叫ぶ。無実を証明するため偉は命を絶
ち、正気を失った莉は家を飛び出す…。1980年、現在。花(チャン・ツィイー)は祖母・茉に育てられ、可愛らしいメガネっ娘に成長。地方の大学に合格した青年・杜(トゥ/リィウ・イェ)との交際を茉に猛反対され、反抗するように花は婚姻届を出
すが、一緒に暮らすこともなく遠距離夫婦となる。彼の子供を身籠り、上海の家で仕事に精を出しながらも会える日を楽しみに待つ花だが、杜は別の女とも関係を持っていた。その頃、死の床にあった茉は決して忘れることの出来ない自分の過去を花に聞かせる。やがて臨月を迎え、花は一人で出産。数年後、郊外の団地に引っ越し、母娘二人、未来の希望に満ち溢れた新しい生活を夢見る花の姿があった。
五七年十一月。ジェヌビエーブ(カトリーヌ・ドヌーヴ)はシェルブールの雨傘屋の娘で、近くのガレージに勤める恋人ギイ(ニーノ・カステルヌオーボ)を、深く愛していた。ある日ギイに召集令状が来て、二年間の義務兵役に発つことになった。その夜、二人は求めあった。五七年十二月。雨傘屋の不況で、エムリー夫人(アンヌ・ヴェルノン)は自分の宝石を売ることにした。高級宝石商カサール氏がそれを買いとったのは娘のジェヌビエーブの美しさに魅せられたかだった。五八年一月。ギイからの便りはなかった。そしてジェヌビエーブの体には愛の果実が宿った。彼女がギイを待つ心には、少しの曇りもなかった。そなとき、カサールはエムリー夫人に、ジェヌビエーブとの結婚を申し込んだ。五八年三月。ジェヌビエーブの心の中に、カサールの姿が少しずつ刻みこまれていった。ギイからは何の音沙汰もないのだ。それにカサールはお腹の子までひきとろうというのだ。五八年六月。カサールとジェヌビエーブは結婚した。九年三月。ギイが帰って来た。戦闘で負傷した足をひきずって。恋人の結婚を知り、深く悲しんだ。足が不自由な彼は、仕事のミスから失職した。街を歩いても思い出の傘屋もいまは閉じられたまま。孤独が身にしみた……。五九年四月。ギイの育ての母が死んだ。五九年三月。その母の娘マドレーヌとギイは婚した。いくばくかの遺産で、彼等はガソリン・スタンドを買った。六二年十二月。雪のイヴ。ギイとマドレーヌは子供も出来て幸せだった。その日の暮れ方、イ一人が店にいるとき、ベンツが停った。運転している女性がかつての恋人であることをさとった。懐しかった。エムリー夫人は亡くなったという。彼女が車いる女の子を「あなたに似てるわ……」それ以上の言葉は交さなかった。さりげない別れ……いまはギイもジェヌビエーブもそれぞれ幸福なのだ。



ジュリア 1977年(アメリカ) ★★★★   地獄の黙示録 1979年(アメリカ) ★★★★
ジェーン・フォンダ  ヴァネッサ・レッドグレイヴ 主演:マーロン・ブランド  (第52回)アカデミー賞 撮影賞/音響賞
あらすじ あらすじ
アメリカの有名な劇作家リリアン・ヘルマン(ジェーン・フォンダ)が処女作「子供たちの時間」を書いていた34年ごろ、彼女は推理小説家のダシェル・ハメッ(ジェイソン・ロバーズ)と同棲していた。仕事がはかどらずかんしゃく起こすことが多いリリアンをダシェルは絶えず励ましていた。そして、この頃リリアンは懐しい幼友だちのジュリア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)を思い出していた。ジュリアは、金持ちの上流家庭に生まれた美しい娘であったが、身内の人たちを嫌い、特に金持ちの祖父母を嫌っていた。早くから文学や詩に親しんでいたジュリアは、ひっこみがちなリリアンをリードし、年頃になった2人は互いに将に対する希望などを話し合うようになり、友情と愛情は深まっていった。オックスフォード大学に入ったジュリアは、その後ウィーンへ行き、フロイトから教えを受けることになったが、ここで反ナチの地下運動に関係することになる。風のたよりにジュリアの動静を知っていたリリアンは、仕事がはかばかしくないままダシェルにすすめられてパリに行き、そこで劇を書き上げることになる。パリに着いたリリアンは、ウィーンで起こった暴動で200名の人が殺されたという新聞記事を読みウィーンに行く。ジュリアは入院していて全身包帯で巻かれており、ベッドに横たわったまま口をきかず、リリアンは何で手術したかもわからずパリにもどることになる。35年、アメリカに帰ったリリアンは、ダシェルのすすめで劇を書き、それが大ヒットする。37年、モスコーの演劇フェスティバルに招かれたリリアンは、途中パリでヨハン(マクシミリアン・シェル)という若い男に、ベルリンにいるジュリアに5万ドルの金を届けることを頼まれ、不安を感じならも引き受けた。フランスからドイツへ行く列車の旅はひどく不安なものだったが、途中乗り合わせた2人の女などジュリアの仲間の支援をうけながら無事ベルリンのジュリアのもとに着いた。そこで再会したジュリアは義足をつけ松葉杖に頼る身となっており、手術をした時のことを知る。5万ドルの金はすじ書通りにジュリアの手に渡るが、そこで意外なことをジュリアから知る。ジュリアには女児があり、フランスの田舎のパン屋に預けてあるという。そして、いずれ義足を作るためにニューヨークへ帰るが、その時子供も連れていき、以後リリアンに育ててもらいたいと言った。
しかしジュリアはニューヨークに行くことなしにナチに殺され、リリアンは、子供をひきとりにアルサスのパン屋まで行くが、反応はむなしく、子供はみつからなかった。ニューヨークのジュリアの祖父母の邸を訪ねても、むなしく終わった。ジュリアを失い、子供を見つけることもできなくて悲しむリリアンを、ダシェルはそっと慰めようとしたが彼女のジュリアの身内を憎む心はついまでも消えなかった。
狂うような暑さのサイゴンの夏。ブラインドの降りたホテルの一室で、ウィラード大尉(マーティン・シーン)は空ろな視線を天井に向けていた。505大隊、173空挺隊所属、特殊行動班員である彼に、それからまもなく、ナ・トランの情報指令本部への出頭命令が下った。本部では3人の男が彼を待ちうけており、そのうちの1人がウィラードに、今回の出頭目的を説明した。それは第5特殊部隊の作戦将校であるウォルター・E・カーツ(マーロン・ブランド)を殺せという命令だった。カーツはウェストポイント士官学校を主席で卒業し、空挺隊員として朝鮮戦争に参加、数々の叙勲歴を持つ軍部最高の人物であったが現地人部隊を組織するという目的でナン川上流の奥地に潜入してからは、彼の行動が軍では統制できない異常な方向へと進んでいった。情報によると彼はジャングルの奥地で原地人を支配し、軍とはまったく連絡を絶ち、自らの王国を築いている、というのだ。そのアメリカ軍の恥である錯乱者カーツを暗殺しなければならない、というのが軍の考えだった。この密命を受けた若い兵士ウィラードは、4人の部下、クリーン(ローレンス・フィッシュバーン)、ランス(サム・ボトムス)、シェフ(フレデリック・ホレスト)、チーフ(アルバート・ホール)を連れ、巡回艇PBRに乗り込んだ。まず、ウィラードは、危険区域通過の護衛を依頼すべく、空軍騎兵隊第一中隊にキルゴア中佐(ロバート・デュヴァル)を訪ねた。ナパーム弾の匂いの中で目覚めることに歓びさえ感じているキルゴアは、花形サーファーであるランスを見ると彼にサーフィンを強要した。ワーグナーの“ワルキューレの騎行"が鳴り響く中、キルゴアの号令で数千発のナパーム弾がベトコン村を襲った。キルゴアのもとを発った彼らは、カーツの王国へとPBRを進めた。河岸に上陸するたびにウィラードに手渡される現地部隊からの機密書には、カーツの詳細な履歴と全行動が記されており、読めば読む程ウィラードには、軍から聞いたのとは別の人物であるカーツが浮び上ってきていた。王国に近づいたころ、クリーンが死に、チーフも死んだ。そして、王国についた時、ウィラードはそこで、アメリカ人のカメラマン(デニス・ホッパー)に会い、彼から王国で、“神"と呼ばれているカーツの真の姿を聞かされる。カーツは狂人なのだろうか。それとも偉大な指導者なのだろうか。ウィラードにもわからなかった。そして遂にカーツとの対面の日がきた。テープレコーダーや本に囲まれたツを殺すのだった。



ショーほど素敵な商売はない  1954年(アメリカ) ★★★★  ショコラ 2000年(アメリカ) ★★★ 
主演:エセル・マーマン  ドナルド・オコナー  マリリン・モンロー 主演:ジュリエット・ビノシュ  ジョニー・デップ
あらすじ あらすじ
1919年、モリー(エセル・マーマン)とその夫テレンス・ドナヒュー(ダン・デイリー)がアデルフィ劇場に出演したとき、当時1歳の長男スティーヴも初舞台を踏んだ。1923年にドナヒュー一座がピッツバーグ劇場に出演したときはスティーヴ6歳、それに4歳の長女ケイティ、2歳の次男ティムが加わっていた。それから月日が流れ、ドナヒュー夫妻は成人した長男スティーヴ(ジョニー・レイ)長女ケイティ(ミッチー・ゲイナー)次男ティム(ドナルド・オコナー)と5人一座を組み、ニーヨークのヒポドロムに出演して大当たりをとった。父親に似て浮気者のティムはガール・フレンドとナイトクラブへ行ったとき、そこの受付をしている歌手志望のヴィッキー(マリリン・モンロー)に眼をつけたが、体よく追いはらわれた。長男スティーヴが牧師になって欠けたあと、ドナヒュー一座はマイアミのショーに出演することになったが、偶然ヴィッキーショーに出演するためマイアミに来ており、ティムは大喜び。ヴィッキーにブロードウェイ出演の口がかかって来たとき、一緒にティムとケイティも出演する話が決まった。スティーヴの牧師就任式にはドナヒュー一家も出席して前途を祝福した。その席で作詩者のチャールズはケイティと結婚したいとスティーヴに告げた。スティーヴはもちろん2人の婚約を喜んだ。その夜ティムとヴィッキーはふとしたことから喧嘩別れしてしまった。いよいよ初日という日、ティムは自動車事故で負傷、入院した。父テレンスに不心得を叱られたティムは詫び状を残して病院から行方をくらました。ヴィッキー、モリー、ケイティのショー「マンハッタン・パレード」は大成功だった。テレンスはショーに出演するかたわらティムの行方を探していた。ティムのことでモリーはヴィッキーのことを誤解していた。ティムの行方がわからず、自分の芸にも自身を失ったテレンスは、モリーのすすめる芸能人救済資金募集ショー出演をも断り、姿をくらました。そのショーのはじった夜、ヴィッキーはモリーの誤解をといて和解した。そのとき、突然長男スティーヴが楽屋を訪れ、母をはげました。そこへ水兵服姿のティムが現れ、父テレンスもまた帰って来た。そして久しぶりに全員揃ったドナヒュー5人組はヴィッキーを加えて舞台に登場するのだった。 フランスの小さな村。レノ伯爵(アルフレッド・モリーナ)の猛威で因習に凝り固まったこの村に、ある日、不思議な女ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘アヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)が越してきてチョコレート店を開く。次々と村の掟を吹き飛ばす二人の美しい新参者に、訝しげな視線を注ぐ人々。しかし、チョコレートのおいしさに魅了された村人たちは、心を開き、それまで秘めていた情熱を目覚めさせていく。そして、夫の暴力を恐れ店に逃げ込んだジョゼフィーヌ(レナ・オリン)がヴィアンヌ母娘の生活に加わってまもなく、河辺にジプシーの一団が停泊する。ヴィアンヌは、そのリーダーであるルー(ジョニー・デップ)という美しい男性に心を奪われ、彼を店に招き入れる。だがよそ者であるジシーたちを快く思わない村人たちの、ヴィアンヌに対する風当たりは強くなった。やがて老女アルマンド(ジュディ・デンチ)の誕生日パーティー中、ルーの船は放火され、ジプシーの一行は村を出ていく。そして疲れて眠ったまま息を引き取ったアルマンドの葬式が続く中、ヴィアンヌは荷造りをして、次の土地に移るべく、嫌がる娘を引っ張って出ていこうとするのだった。






出典:goo映画
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シシリアン  1969年(フランス) ★★★  シシー3部作若き皇后エリザベート  1955年(ドイツ) ★★★     
主演:ジャン・ギャバン  アラン・ドロン 主演:ロミー・シュナイダー
あらすじ あらすじ
パリに住むマフィアの顔役、ビットリオ・マナレーゼ(G・ギャバン)は五月の蝿と異名をとる、殺し屋サーテット(A・ドロン)を、獄中から救出する計画を立てていた。彼から送られた莫大な値打のスタンプ・コレクションに対する返礼であった。裁判所で、ビットリオの二人の息子、アルド(Y・ルフェーブル)とセルジオ(M・ポレル)に電気ドリルを渡されたサーテットは、護送車で送られる途中、アルドの妻ジャンヌ(I・デミック)の助けをかりて逃走に成功。一年ほど前にル・ゴフ警部(L・バンチュラ)に逮捕されて以来、久しぶりに自由を得たのだった。その後しばらくの間、ビットリオにかくまわれてたサーテットはジャンヌと人知れず愛し合うようになっていた。やがてサーテットは、獄中仲間から手に入れた宝石強奪の仕事の話を、ビットリオにもちかけた。心動かされた彼は、ニューヨークのマフィアのボスであるトニー・ニコシア(A・ナザリ)に助力をあおぐことにした。その結果、パリからニューヨークへ宝石を運ぶ飛行機を襲うことに決められた。当日、ビットリオ、アルド、セルジオ、それにサーテットが問題の飛行機に乗込み、何億ドルという宝石を略奪してしまった。仕事が終った後、南米へずらかる予定のサーテツトをニューヨークに残し、ビットリオたちはパリへ戻って来た。そこでシシリーへ帰る支度をしていたビットリオは、孫の口から、サーテットとジャンヌに浮気の事実があったことを聞いた。シシリー人の面目を汚された彼は、ジャンヌともども殺そうと思いサーテットを呼び戻すべく、トニーに工作を依頼した。しかしジャンヌの密告をうけた妹から自分が狙われているということを聞いたサーテットは、アルドとセルジオが待機するオルリーには、降り立たなかった。逆にこの二人は、サーテットの妹にかけられたジャンヌの電話を傍受していたル・ゴフ警部に逮捕されてしまった。このことをサーテットから聞いたビットリオは、パリ郊外で分前を払うとサーテットに伝え、ジャンヌをつれてその場に出かけた。殺気をはらんで向い合う両雄。最初に火を吹いたビットリオの銃が、ーテットの身変りになったジャンヌを血にそめた。そして、つづけざま、サーテットの身体に、弾丸がぶちこまれた。二人の死骸を残し、戻って来たビットリオ。しかし、そこには、ル・ゴフが顔役の帰りを待ち受けていた。
一八四八年、フランスに起った革命の嵐はオーストリアをも襲い、ハプスブルグ家は危機に立った。ソフィー大公妃(フィルマ・デギッシャー)は夫のフランツ・カルル大公を退位させ、息子のフランツ・ヨゼフ王子(カール・ハインツ・ベーム)の即位をはかった。皇后候補の物色が始まった。ソフィー大公妃は妹ルードビカ公妃(マグダ・シュナイダー)の長女ヘレーネ・愛称ネネ(ウッター・フランツ)に白羽の矢を立てた。一家の主、マックス公爵(グスタフ・クヌート)が宮廷生活を嫌っていたため、ネネの一家はボッセンホーフェンで田舎ぐらしをしていた。父親とともに、自然を相手の毎日をたのしんだのはシシーの愛称で呼ばれる次女エリザベート(ロミー・シュナイダー)であった。ネネとシシーは母ルードビカ公妃と共にソフィー大公妃に招かれてイッシュルを訪れた。シシーは若すぎるため、オースリア皇帝の宴席に出られなかった。しかし彼女はそんなことには一向無頓着だった。裏窓から逃げ出して魚を釣っていると、フランツ・ヨゼフが通りかかった。王子はこの可憐なシシーが一目でお気に召した。シシーも王子が好きになった。二人は互の身上話をして、楽しい一刻を過した。しかし王子が姉の夫となるべき人であったことを知ると、シシーは苦しんだ。宴席にシシーも招待された。宴席上、フランツ王子はシシーばかりをみつめ、シシーとのみ話し、おどった。楽しい夜であった。夜更けて子は婚約を発表したが相手はシシーであった。ネネは寂しそうであった。一瞬戸惑った大衆は、バルコニーの若い二人を祝福した。ソフィー大公妃はまだ幼いシシーを皇后に迎えることに反対した。しかし王子の熱意は勝った。オースリアの王子が小国ババリアの王女と婚約したことは世界中の人々を驚かせた。森や動物に別れを告げると、シシーはホッセンホーフェンを去った。フランツ・ヨゼフ皇帝とウィーン市民は、シシー女王を歓迎した。結婚の日、シシーはお伽噺の国の王女のように、フランツの先導で静かに祭壇へ向って行った。シシーの眼には喜びの涙が光っていた。



シラノ・ド・ベルジュラック 1990年(フランス・ハンガリー)★★★   ジョーズ 1975年(アメリカ) ★★★★ 
主演:ジェラール・ドパルデュー 主演:ロイ・シャイダー  ロバート・ショウ
第48回アカデミー賞/作曲賞/音響賞/編集賞受賞
あらすじ あらすじ
1640年。雑多な人で溢れ返るブルゴーニュ劇場の中で、ひときわ目立つ大きな鼻の持ち主、詩人にして剣客とその名も高いガスコンの青年隊の偉丈夫、シラノ・ド・ベルジュラック(シェラール・ドパルデュー)が大声を上げた。今しも彼が秘かに思いを寄せる従妹のロクサーヌ(アンヌ・ブロシェ)に色目を使ったモンフルリーを舞台から引きずり降ろし、それに言いがかりをつけてきたヴァルヴェール子爵--かねてより妻ある身でありながらロクサーヌを狙っているギッシュ伯爵(ジャック・ヴェベール)の手先となっている男--と決闘しようというのである。騒ぎの夜、シラノはロクサーヌから伝言を受けるが、それは彼女の慕う美青年クリスチャン(ヴァンサン・ペレーズ)がガスコンの青年隊に入隊するので、彼女の思いを伝えてほしいというものだった。自らの鼻にコンプレックスを抱くシラノは無念をかみしめ、ロクサーヌのために愛の橋渡しを務めることになる。こうしてシラノはクリスチャンのために愛の手紙を書き、口説き方を伝授するが、一方シラノに怨みを抱くギッシュ伯爵は仕返しのためガスコンの青年隊を戦場に送ることにするが、それを知ったシラの機転でロクサーヌとクリスチャンは出陣の前夜ににわか仕立てながら結婚式を挙げることができた。シラノはクリスチャンにも無断でどんなに戦闘が激しくなってもロクサーヌに一日2通の恋文を届けることを忘れなかった。それを知ったクリスチャンは危険を省みず戦場にやって来たロクサーヌに、シラノも愛を告白すべきだと言うのだが、その間もなくリスチャンは銃弾に倒れ、ロクサーヌはシラノが書いたとも知らず手紙を恋人の思い出と共に胸にしまう。そして14年、修道院で暮らすようになったロクサーヌのもとをシラノが訪ねてくるという日。相変わらず敵の多いシラノはその途中で頭上から材木を落とされて重傷を負うが、はうようにしてロクサーヌのもとへ向かう。あのクリスチーヌの恋文を読ませてくれと頼み、シラノは朗読を始めるが、夕闇の中にもかからわず一言一句間違いなく諳んじる聞き覚えのある声に、ロクサーヌははじめて手紙の主が彼であったことを悟る。しかし時すでに遅くシラノはロクサーヌに看取られて息絶えるのだった。








出典:goo映画
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それは、6月のある夜に始まった。小さな海水浴場アミティの浜辺には、気の早い若者のグループが焚火を囲んでビールを飲んだりギターをかき鳴らしてたわむれていた。その中にクリシーという女子大生がいた。波打際めがけて走り出し、一糸まとわぬ姿でなまぬるい夜の海に飛び込んだ。どんどん沖へ出る。やがて彼女何かが自分の足をひっぱっているような衝撃に襲われた。次の瞬間、水面から身体が浮き上がった。恐怖で声が凍って、クリシーの身体はかき消すように海面から消えた。彼女が最初の犠牲者だった。翌朝、アミティの警察署長ブロディ(ロイ・シャイダー)の家に電話がかかり、溺死者が出たとの報告が入った。浜辺に直行したブロディは、そこに打ちあげられているきりきざまれたような人間の肉体の断片を目撃し、吐き気を慌てて呑み込んだ。署に戻ったブロディは事故報告書の死因欄に“鮫に襲われて死亡"と書いた。ブロディは海岸に遊泳禁止の立て札を立てることを決意したが、アミティ市の市長ボーン(マーレイ・ハミルトン)が顔色を変えてやってきた。アミティは夏の間に海水浴場がおとしていく金で、住民が細々と残り1年の生活を成り立たせているような、典型的な宇美の町だった。海岸を閉鎖する事は大変な死活問題である。死は鮫でなく漁船に巻き込まれたかもしれないというのがボーン市長の主張だった。検死官も市長の言葉に追従した。翌日の日曜日、大勢の人が浜辺にでて初夏の太陽を楽しんでいたが、ブロディの心は落ちつかなかった。やがて第の犠牲者が出た。少年が海中に消えたのだ。少年の母親は復習のために3千ドルの賞金を出すという新聞広告を出した。同じ日に開かれた市議会では、海岸を閉鎖すべきか否かで激しいやりとりが交わされた。そのとき、会場の後からボソリとした声がした。漁師のクィント(ロバート・ショウ)で、1万ドル出すなら人喰いザメを殺してやろうという申し出だ。やがてブロディに援軍が現われた。若い海洋学者フーパー(リチャード・ドレイファス)だ。クリシーの遺骸をみたフパーは間違いなく鮫の仕業で、しかも誰も今まで見たことがないような巨大な鮫だという。賞金につられてアミティの沖合いに群がった漁船の一隻が全長4メートル余りの虎鮫をしとめて戻って来た。人々はこれこそ人喰い鮫と騒ぎ立てた。しかしブロディとフーパーはクリシーの遺骸から虎鮫の口蓋が小さすぎると感じた。その夜、虎鮫の腹を切り裂いた二人の前に人間の肉片は発見されなかった。翌7月4日、アミティの海開きだった。早朝から海水浴場が続々アミティからやってきた。武装した見張りがボートに分乗し、ヘリコプターを配置してものものしい雰囲気だったが、その裏をかくように巨大な殺人マシーンは狭い水路をさかのぼり、その先の広い入江に向っていた。ボートに乗っていた若い男がまたたくまに犠牲になり、ブロディの子供もあやうく喰い殺されるところだった。海岸は閉鎖され、クィントは正式にやとわれた。彼の漁船“オーガ号"にブロディとフーパーの3人が乗り込んで、鮫殺しに出発した。数時間後、殺人マシーンが、姿を現わした。全長8メートルという巨大なホオジロザメで、体重は3トンもあろうかという信じられない怪物だ。クィント得意の武器である樽をつけた銛も、今度ばかりはまったく通じなかった。鮫は挑戦するように巨大な体をオーガ号にぶつけてくる戸、船底はたちまち破られ、水が入ってくる。もはやクィントはお手上げだった。フーパーは最後の手段として金の檻に入り、海中に入った。そこから強烈な毒を撃ち込もうというのだ。しかし、鮫にとって金の檻などマッチ箱にも等しく、たちまち破壊され、フーパーは海底にしずんでいった。オーガ号に対する鮫の本格的な攻撃が開始された。オーガ号は半分沈み、クィントがひとのみで喰われた。船に残されたブロディは、再度襲ってきた鮫に酸素ボンベをくわさせた。オーガ号のマストに登ったブロディはライフルでその酸素ボンベに狙いを定める。ものすごい爆発音がおわると、再び静寂が訪れた。そしてフーパーも船に戻ってきた。船は沈み、二人は木片につかまって岸に向かって泳ぎ出した。



シャーロットの贈りもの 2006年(アメリカ) ★★   ジョルスン物語 1947年(アメリカ) ★★★ 
主演:(声)ジュリア・ロバーツ 主演:ラリー・パークス 第19回アカデミー賞:ミュージカル映画音楽賞/録音賞
あらすじ あらすじ
誰もが変わらない毎日を過ごす平凡な田舎町サマセット。春の大雨が降った夜、農家を営むエラブル家に11匹の子ブタが生まれた。ところが母ブタの乳は10個しかなく、最後に生まれた小さな子は母の胸に抱かれることすらできない。エラブル家の娘のファーン(ダコタ・ファニング)はその1匹をウィルバー(声:ドミニク・スコット・ケイ)と名付け、まるで母親のように育て始める。やがてウィルバーは、様々な動物が住む向かいのザッカーマン農場に預けられることになった。夜、どこからかウィルバーに話しかける声が聞こえてきた。声の主はクモのシャーロット(声:ジュリア・
ロバーツ)だった。ウィルバーと彼女は大の仲良しになる。しかし、春に生まれた子ブタは、クリスマスのハムになる宿命にあった。怯えるウィルーに、シャーロットが守ってあげると約束する。シャーロットは自分の巣に糸で『とくべつなブタ』と綴ったのだ。”ザッカーマン農場のクモの巣”の噂は瞬く間に広がり、静かな農場に人々が押し寄せてくる。ウィルバーがピンチになるたびに、まるで自分の命を縮めることも厭わないような力強さで言葉を紡ぐシャーロット。そんな時、ファーンは町のお祭りで家畜の品評会があることを知る。そこに出て優勝できればきっとウィルバーはハムにされないですむ。シャーロットの身体には新しい命が宿っており無理のできる状態ではないが、ウィルバーとの約束を守るため、品評会に付きこを決意。いよいよ明日は品評会の結果が発表される日。シャーロットはネズミのテンプルトン(声:スティーブ・ブシェミ)と共に『最後のメッセージ』を捜していた。そして次の朝、4番目の奇跡が起きる……。
黒塗りスタイルで一世を風靡した大エンタティナー、アル・ジョルスンの半生を描く。ジョルスン自身の吹き替えによる賑やかな唄でいっぱいの楽しい映画。和田誠氏の名著『お楽しみはこれからだ』の題は、本作の台詞から採られた。ユダヤの戒律厳しい家庭に育った少年が、家出して歌手を目指す。長い下積みの末、黒人歌手の代役で試みた黒塗りが大受け、スターダムを駆け上がり、世界初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」の主役を張るに至る。映画で知り合った女優と恋に落ちて結婚するが、妻は仕事と家庭の両立に悩み身を引く……というしんみりムードの後半が、3年後の続篇「ジョルスン再び歌う」の出来すぎた結末より、“ショウは続けねばならない”という感じで滋味深い。ジョルスン役のパークスは、後に赤狩りの犠牲となり悲劇的な末路を迎える。




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七年目の浮気 1955年(アメリカ) ★★★★  自転車泥棒 1948年(イタリア) ★★★★ 
主演:マリリン・モンロー  トム・イーウェル 主演:ランベルト・マッジォラーニ エンツォ・スタヨーラ
あらすじ あらすじ
リチャード・シャーマン(トム・イーウェル)は出版社の編集者。中年に近い恐妻家の男だが、避暑に出かける妻ヘレン(イヴリン・キース)と息子のリッキー(ブッチ・バーナード)を飛行場で見送り、妻君の口うるさい忠告に閉口してひとりアパートに戻った。ところが彼の部屋の1階上には、部屋主の避暑旅行の留守期間だけ住みこんだテレビに出演している娘(マリリン・モンロー)がいた。その悩ましさを印象づけられたシャーマンは落ちつきをなくし、止むなく出版予定の精神病医ブルベイカー博士の原稿を読み始めた。やがてシャーマンは、自分が女たらしになる妄想の糸をたぐり出し、女秘書モリスから妻の女友達エレンまで、さまざまな女たちに誘惑される想像にふける。と、そこへ妻から長距離電話が。ヘレンは、旧友の作家トム・マッケンジーに会ったと言う。シャーマンの心はおだやかでなくなり、ふとしたきっかけで階上の娘を自室に招くが、現実の世界は妄想のようにはうまく運ばず、彼はことごとにヘマをする。翌朝、出社したシャーマンがブルベイカー博士の原稿を読むと、結婚7年目の男の浮気心を「7年越しのムズムズ」と説明している。自分もちょうど結婚7年目なのでいたく良心を責められるシャーマンだが、妄想は又もや始まる。たまりかねて妻に電話をかけると、マッケンジーとドライヴに出かけたという。アパートに戻ったシャーマンは、階上の娘をさそって映画を観に行く。自分の部屋はクーラーがないので暑くて眠れない、という娘を自分たちの寝室に寝かせ、シャーマンは居間で一夜を明かす。翌朝、又もやノイローゼ的妄想を始めたシャーマンに、娘は昨夜のお礼の接吻をする。そこへマッケンジーが突然訪ねてきた。シャーマンは、ヘレンが離婚する意志を伝えにやって来たと誤解し、トムを殴り倒してヘレンの元へ飛んでゆくのだった。 アントニオ(ランベルト・マッジォラーニ)は長い失業のすえ、ようやく映画のポスター貼りの仕事を得た。仕事に必要な自転車を質屋から請け出すために彼はシーツを質に入れた。六歳の息子ブルーノ(エンツォ・スタヨーラ)を車に乗せ、彼はポスターを貼ってまわった。ところがちょっとしたすきに自転車が盗まれてしまった。車がなければまた失業だ。アントニオは無駄とはわかっていても警察に行った。毎日何千台も盗まれている時だ、警察は相手にしてくれない。こうしてアントニオ親子の自転車探しがはじまった。ローマの朝早く、2人は古自転車の市場に行った。ここで泥ら
しき男に会うが、証拠がない。その男と話していた乞食の跡をつけるが、乞食も逃げ出す。途方にくれて女占い師を訪ねるが、もちろんなんの答えもでない。いらいらしてついブルーノにあたってしまう。偶然泥棒を発見したが、かえって仲間にやられそうになる。ブルーノの機転で警官が来るが、肝心の車はない。やけになったアントニオはとうとう競技場の外にあった自転車を盗んでしまうが、たちまち捕ってしまった。子供の涙の嘆願に許されるが、アントニオは恥かしさに泣き、そんな父の手をブルーノは黙ってとって、タ暮のローマの道に姿を消すのだった。


出典:goo映画
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シンシナティ・キッド 1965年(アメリカ) ★★★ 幸せのレシピ 2007年(アメリカ) ★★★
主演:スティーヴ・マックイーン 主演:キャサリン・ゼタ アーロン・エッカート
あらすじ あらすじ
シンシナティ・キッド(スティーヴ・マックィーン)は渡り者の賭博師。ニューオーリンズの町の小さな賭け金稼ぎに嫌気がさしたころ、ポーカーの名人ランシー(エドワード・G・ロビンソン)がやって来た。キッドはいつか、ランシーと手合わせを、と考えていたので、この社会の長老格シューター(カール・マルデン)にその機会を頼んだ。シューターはかつて血気の勝負師、キッドの自信過剰をたしなめたが結局、2人は対戦した。さて、キッドにはクリスチャン(チューズデイ・ウェルド)という情婦があった。彼女はキッドを深く愛している。が、彼女はもっと安定した生活、家庭、そして子供たちを欲していた。キッドの方は、彼女を愛してはいたが、シューターの妻メルバ(アン・マーグレット)に求められ、その魅力にとりつかれるような、曖昧さも持っていた。大手合わせは全国から人を集めて大きな興奮のうちにスタート。1人ずつ脱落して最後に残ったランシーとキッドの決戦--。キッドは敗れた。完全に孤独だった。だがクリスチャンだけが、彼を暖かく迎えた。彼女は彼が勝ったのか負けたのかも知らなかった。賭博師の女の、暗黙のルールで、カードのことに関しては一切係らないのだ。彼が文なしだとわかると、彼女は持ち金のすべてを彼に渡した。12ドル。キッドに生気がよみがえる。いつもの元気な様子で、じっと見守った。クリスチャンに背を向けながらいう「アパートに帰ってろよ。そこで会おう。」
マンハッタンのレストラン“ブリーカー22”で料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は威圧的な態度になっており、オーナーのポーラ(パトリシア・クラークソン)に言われてセラピーに通っている。ある日、姉が交通事故で亡くなったため、しばらく休暇を取り、孤児となった姪ゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取る。休み明けにレストランへ向かうと、ポーラは副料理長としてニック(アーロン・エッカート)を雇っていた。自分の城を踏みにじられたと思ったケイトはニックと衝突。一方家では、ケイトはゾーイへの接し方に頭を悩ませていた。ゾーイは心と、ニックの機転によりゾーイは食事を取り始める。その日からゾーイは徐々に心を開き、彼女の要望によりケイトの部屋へニックを呼んだことから二人の距離も縮まってくる。しかしケイトが休んでいる間に、ポーラはニックに正式に専属シェフにならないか打診。それを知ったケイトはニックに、自分の城を奪うな、なぜ独り立ちしようとしないのかと激しく詰め寄り、再び衝突。夜、ニックからシェフになる話は断ったとの電話が入る。翌日、ニックが家に来ることはもうないと告げられたゾーイはショックを受け、失踪。慌てたケイトはニックに連絡し、二人で探す。ゾーイは母の墓にいた。落着きを取り戻したケイトに、ニックはサンフランシスコで総料理長となると話す。再び厨房はケイトの天下となったが、ニックを必要としていることに気付き、自分の殻を破って彼の部屋へ引き留めに行く。しばらくして、ケイト・ニック・ゾーイのレストランが開店し、仲睦まじく働く3人の姿があった。



シェーン 1953年(アメリカ) ★★★★  J・F・K  1991年 (アメリカ) ★★★ 
主演:アラン・ラッド アカデミー作品賞撮影賞 主演:ケヴィン・コスナー シシー・スペイセク  アカデミー賞:撮影賞/編集賞  
あらすじ あらすじ
頃は1890年。初夏。ワイオミングの高原に1人の旅人(アラン・ラッド)が漂然とやってきた。男は移住民の1人ジョー・スターレット(ヴァン・ヘフリン)の家で水をもらい、家族の好意で1晩泊めてもらうことになった。男は名をシェーンと名乗った。妻マリアン(ジーン・アーサー)、1人息子ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と3人暮らしのジョーは、かねて利害の反する牧畜業者ライカーに悩まされていたので、冬まででも働いてくれないかとシェーンに頼んだ。シェーンは、何か心に決めたことがあるらしく、町の酒場でライカーの手下から喧嘩を売られたときも、相手にならなかった。図に乗ったライカー一味は、シェーンが再び酒場に現れたとき、また彼に絡み、今度は彼も応えて乱闘が始まり、シェーンはジョーの応援を得て群がる相手を叩き伏せ、酒場を引き揚げた。怒ったライカーはシャイアンから人殺しの商売のウィルスンという男を呼び寄せ、移住民の1人、短気なトリーがウィルスンのピストルの最初の犠牲となった。ライカーに農場の明け渡しを要求され、農民一同のために命を捨てる決心をしたジョーは単身敵の酒場に乗り込もうとしたがシェーンがそれを止め、肯ぜぬジョーを殴って気を失わせて、マリアンに別れを告げた。馬に跨って敵地に歩みを進めるシェーンの後ろ姿をジョーイ少年が追った。酒場で、さすがのウィルスンも一瞬早いシェーンのピストルに斃れた。殆ど同時に3発目の弾がライカーを倒していた。酒場を出ようとするシェーンの後を狙ったライカーの弟も一瞬のうちに命を失った。酒場の表に立つジョーイに、立派な男になれ、といって、シェーンは馬にのって去って行った。その後ろ姿に呼びかけるジョーイの叫び声が、ワイオミングの荒野にこだまして――。

出典:goo映画
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1963年11月22日、晴天の午後。テキサス州ダラスにおいて、第35代大統領ジョン・F・ケネディが暗殺されるという大事件が起こった。ニューオリンズ州の地方検事ジム・ギャリソン(ケヴィン・コスナー)は、暗殺後2時間も経たないうちに警官殺しの容疑で逮捕されたリー・ハーヴィー・オズワルド(ゲイリー・オールドマン)が大統領暗殺の犯人と発表され、さらに今度はオズワルド自身がダラス警察本部の駐車場で護送される途中、ナイトクラブの経営者ジャック・ルビー(ブライアン=ドイル・マーレー)に撃たれて死ぬという一連の経過に疑問を抱く。ギャリソンは匿名の電話情報からオズワルドの航空隊時代の教官であったデイヴィッド・フェリー(ジョー・ペシ)を訊問するが、彼はFBIに拘留されるもすぐに釈放となった。大統領を引き継いだジョンソンが暗殺事件を調査するべく設置した最高裁長官アール・ウォーレンを委員長とする調査委員会も、オズワルドの単独犯行説と結論した。そして3年後。ケネディがこのまま大統領を続けていれば撤退していたはずのヴェトナム戦争はますます泥沼化していた。ギャリソンは改めて暗殺事件をスタッフとともに秘密捜査することにし、最初の匿名の電話の主であるジャック・マーティン(ジャック・レモン)をはじめ、数々の目撃者、関係者に聞き込みを行い、やがて軍の極秘任務によりキューバ侵攻のゲリラ作戦を行うマングース計画を進めていた元FBI捜査官ガイ・バニスター(エドワード・アズナー)やフェリーらが暗殺を図ったことと、首謀者は実業家として知られるクレー・ショー(トミー・リー・ジョーンズ)であることを突き止めた。捜査が真相に近づくにつれギャリソンはマスコミの攻撃や政府からの脅しを受け、妻(シシー・スペイセク)や子供たちとの私生活も危機に見舞われるが、Xと名乗る大佐(ドナルド・サザーランド)から事件が軍やFBIやCIAをも巻き込んだクーデターであることを知らされ、遂にクレー・ショーを暗殺の共謀罪で告訴する。裁判でギャリソンはケネディが三方から射撃されたことを明らかにし、1発の銃弾で7ケ所に傷を与えたという「魔法の弾丸説」の虚構を暴いて陪審員にアメリカの正義を訴える。だがクレー・ショーは無罪に終わった。全ての真相が明らかになるには、オズワルドやジャック・ルビーについての非公開の極秘報告書が公表される2039年まで待たなければならない。




死刑台のエレベーター 1958年(フランス) ★★★★  勝利の朝  1933年(アメリカ) ★★★★
主演:モーリス・ロネ ジャンヌ・モロー ジョルジュ・プージュリー 主演:出演キャサリン・ヘップバーン  ダグラス・フェアバンクス・ジュニア
アカデミー主演女優賞:キャサリン・ヘップバーン
あらすじ あらすじ

未開地開拓会社の技師ジュリアン・タベルニエ(モーリス・ロネ)と社長夫人フロランス・カララ(ジャンヌ・モロー)は愛し合っていた。二人の自由を阻む邪魔者シモン社長を亡きものにせんと、二人は完全犯罪を計画していた。殺害計画実行の日が来た。ジュリアンは拳銃をポケットにしのばせ、バルコニーから手すりに錨つきのロープをかけて上り、社長室に入り、社長を射殺し、その手に拳銃を握らせた。彼は再び手すりから一階下の自分の部屋におり、何くわぬ顔をして、彼を待っていた電話交換手とビルの管理人と共に、エレベーターでおり、外に出た。しかし手すりに錨つきロープを忘れて来たことに気付き、ビルにかけこみ、エレベーターに乗り、上りはじめたが急に階の途中でエレベーターは止まってしまった。ビルの管理人が電源スイッチを切って帰ってしまったのだ。ジュリアンは何とか脱出せんと試みたが無駄だった。フロランスとの約束の時間はどんどん過ぎていった。彼を待つフロランスは段々と不安にかられ、彼を求めて夜のパリをさがしまわった。一方、花屋の売り子ベロニック(Y・ベルダン)とチンピラのルイ(ジョルジュ・プージュリー)はジュリアンの車を盗んで郊外に走り出た。車の中にはレインコート、小型カメラ、拳銃があった。前を走るスポーツ・カーについて、或るモーテルに着いた彼等は、ジュリアン・タベルニエ夫婦と偽り、そのスポーツ・カーの持主ドイツ人夫婦と知り合いになった。ドイツ人夫婦の小パーテーに招かれ、いたずらにカメラで写真を撮した後、ルイと共にドイツ人夫婦の部屋を出たベロニックは、モーテルの現像屋へフィルムをとどけ、自分達も、部屋に帰った。そのころ、なおジュリアンを探し求めていたフロランスは、夜の女と共に警察に連行された。同じ頃、ジュリアンは尚も脱出せんとしたが万策つき、やむなく朝を待つことにした。一方モーテルのベッドで寝ていたルイとベロニックは夜明けを待たずに起き、ドイツ人のスポーツ・カーを盗んで逃げようとして見付かり彼等を射殺して逃げ、アパートに帰ったが、今更のように殺したことが怖くなり催眠剤を飲み心中をはかった。ドイツ人夫婦殺しは、宿帳に記載されていたジュリアン・タベルニエ夫婦と云う名と、現場にあった車と拳銃で、犯人はジュリアン・タベルニエと推定された。警察に連れて行かれたフロランスは身分を明し、釈放されたがその時、警部から、ジュリアンが若い娘と共にドイツ人を殺し、逃亡したと云うことを聞いた。朝、エレベーターが動き出し、やっと外へ出られたジュリアンを待っていたのは、身に覚えのない殺人事件の犯人と云うことで、彼を捕える警察の手であった。ドイツ人殺しのアリバイを立証する為には、完全犯罪として計算してやった社長殺しの方が危くなる。警察は、社長は自殺であると思いこんで、専らドイツ人殺しの自供を求めた。一方フロランスはジュリアンが昨夜、車に乗せていた若い娘は花屋の売り子であろうと、彼女の部屋にかけつけたが、若い二人は催眠剤を飲んだが死んではいなかった。フロランスはドイツ人殺しの嫌疑をジュリアンから除く為彼等のことを警察に知らせた。その間に部屋を出たルイは、唯一つの彼等の証拠品であるフィルムをとりに、モーテルへと行った。しかしルイは写真屋の暗室で逮捕された。ドイツ人と共に撮した写真が全てを証明していた。ルイを追って来たフロランスも、社長殺しの共犯として逮捕された。即ち、ジュリアンと共に撮した親しげな写真が彼等の関係を物語っていたのだった。

田舎娘のイヴァ・ラヴレースは舞台に憧れてニューヨークに出て来た。彼女が憧れているブロードウェイの有名な興行師ルイス・イーストンは新作「青空」を上演することとなり、その役割選定中であった。イヴァはイーストンの事務所を訪れて、イーストン及び「青空」の作者ジョゼフ・シェリダンと会ったが、田舎町での素人芝居にしか経験のない彼女は端役も貰えなかった。数週の後「青空」初日の晩イヴァはイーストン事務所で会った老女優ヘジェスと邂逅し、彼女に伴われてイーストン私邸の祝賀園に出席する。1日中絶食していた彼女はシャンパンに酔って席上「ハムレット」と「ロメオとジュリエット」を演じてみせる。そしてそのまま酔いと疲れのあまり倒れてしまう。その夜イーストンに憧れ恋しているイヴァは彼に肌を許したのである。翌朝シェリダンが訪れ来て、ことの次第をイーストンに聞かされて痛く失望する、彼はイヴァを愛していたのである。しかもイヴァはなおイーストンを恋し、彼女自身も彼に愛されていると信じていることを知って、シェリダンは深く悩んだ。その後イヴァは緞帳芝居に出たり、ヴォードヴィルに出たりしてからくも口に糊していた。シェリダンは仕切に彼女の行方を探したが解からなかった。約1年後イーストンはモルナール劇を翻案した「金の枝」を上演することとなる。いよいよ初日の葢開けとなった時主役女優のリタ・ヴァーノンが居直って給料値上げを要求する。イーストンは憤慨しつつも背に腹はかえられず譲歩する気になった。シェリダンは探し続けていたイヴァをようやく発見してイーストンには秘密で代役女優として雇っていたので、無理にイーストンを口説いて、リタを首にしてイヴァに主役を演らせた。イヴァはシェリダンの心尽しと知遇に感激して一生懸命に演じたので、果然大喝采を受けた。かくて彼女は生涯の希望であったブロードウェイ舞台の花形となることができたのである。






出典:goo映画
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シッピング・ニュース  2001年(アメリカ) ★★★   四月の雪  2005年(韓国) ★★★
主演:ケヴィン・スペイシー ジュリアン・ムーア
主演:ペ・ヨンジュン ソン・イェジン
あらすじ あらすじ
事故死した妻ペタル(ケイト・ブランシェット)に裏切られた中年男クオイル(ケヴィン・スペイシー)は、娘バニー(アリッサ・ゲイナー、ケイトリン・ゲイナー、ローレン・ゲイナー)を連れて叔母のアグニス(ジュディ・デンチ)と共に、ニューヨークから父の故郷であるニューファンドランド島にやってきた。クオイルは地元の新聞社に職を得て、コラムシッピング・ニュースを担当することになる。いつも漁ばかりしている編集長のジャック(スコット・グレン)、古株のタート(ピート・ポスルスウェイト)、家庭欄とゴシップ記事担当のビリー(ゴードン・ピンセント)、イギリス人ナットビーム(リス・エヴァンス)、ジャックの息子で大工のデニス(ジェイスン・ベア)、そして託児所を営む若き未亡人ウェイヴィ(ジュリアン・ムーア)らとの出会いの中で、クオイルは生活の活力を取り戻していく。やがて彼は、自分の一族の先祖がこの島付近を荒らす海賊だったという衝撃の事実、そしてアグニスの悲しい過去を知ってしまう。それでもウェイヴィとのささやかな恋の予感に、心を躍らせる日々。やがて嵐が起きる。家は吹き飛ばされてしまったが、クオイルの心は癒える方に向かっていくのだった。

出典:goo映画
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ソウルのコンサート制作会社で照明のチーフ・ディレクターとして働くインス(ペ・ヨンジュン)が、妻の交通事故の知らせを受け取ったのは、仕事の真っ最中のことだった。東海岸の小さな町、サムチョク。救急病院の手術室の前で、インスはソヨン(ソン・イェジン)と出会う。そして、ふたりに残酷な現実がつきつけられる。それぞれの妻と夫は一台の車に乗っていた。デジカメ、携帯電話……2人の疑惑を裏づけ、知りたくもない現実が突きつけられる。「死んでくれればよかったのに」。意識の戻らぬ妻に向かい、インスの唇からそんな言葉が思わず漏れ出す。疑惑が確信へとその姿を変え、生死をさまよう者たちへの思いが憎悪になる。しかし、彼らは真実を確めずにはいられない。インスとソヨンは互いの結婚相手のことを語り合う。そして、それぞれが結婚する前、大学時代からの知り合いであることを知る。今や確める術もないが、何時から欺かれていたのか? 悲しみは憎しみとなり、そして無力感だけが残った。他の誰にも語ることのできない真実を、はからずも共有することになったインスとソヨン。ふたりはいつしか互いの支えとなっていることに気付く。傷の深さの分だけ、それを埋めるかのようにインスはソヨンと愛し合う。しかし、転機は唐突に訪れた。インスの妻が意識を取り戻し、ソヨンの夫はさらに状態を悪化させてゆく。目を奪う鮮やかな花弁の上に舞い降りる“四月の雪”。それは幻のように儚く消えてゆく。いつしか春を迎えようとしているサムチョクの街。ふたりの愛も雪のように消えてしまうのだろうか。



 幸せのちから 2006年(アメリカ)  ★★★    G.I.ブルース 1960年(アメリカ)  ★★★
主演:ウィル・スミス  ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス
主演:エルヴィス・プレスリー  ジェームズ・ダグラス  ロバート・アイヴァース
あらすじ あらすじ
五歳の息子・クリストファー(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)と妻・リンダ(タンディ・ニュートン)とともにサンフランシスコで生活するクリス(ウィル・スミス)。生活は困窮していたが、クリスは医療機器のセールスに励み、生活を立て直そうと必死で働いた。しかし家賃の支払いすらままならず、一日16時間のパート労働を続けていたリンダも限界に達してしまう。息子を連れて出て行ってしまうリンダ。28歳になるまで実の父と会った事すらなかったクリスは、息子に自分と同じ思いをさせまいと心に誓い、彼を自分のもとに引き取る。しかし生活は悪化の一途を辿り、父子は医療機器の在庫を抱えてモーテル暮らしを強いられる。そんなある日、クリスは街中で真っ赤なフェラーリを颯爽と乗り付けた高級スーツの男を見かけ、声をかけた。「どうすればあなたみたいに成れるんだい?」。男は株の仲介人だった。聞けば学歴がなくとも証券会社の養成コースを受講すれば正社員採用の道が開けるというのだ。クリスは受講者募集の口を見つけ、定員に滑り込む為の猛烈アピールを開始する。彼の特技であるルービックキューブの技術に関心した採用者によって、養成コースの受講に成功するクリス。無給で六ヶ月の実地研修を続けた末、採用されるのは20人の内のたった一人だと告げられる。厳しい道ではあったが、今の生活から愛息子とともに抜け出す為にはこれしか無いと決め、クリスは勉強と顧客開拓に励んだ。一方生活は益々困窮し、二人は、ついにホームレスにまで身を落とす。手元に残っている金目の物は、壊れてしまった一台の医療機器だけだった。駅のトイレや教会の宿泊斡旋所などを渡り歩き、疲弊しつつもユーモアを絶やさない二人。そしてクリスは六ヶ月の研修期間を乗り切り、20分の1の採用者の資格をも見事に勝ち得た。未来が開けた喜びを噛み締めながら、クリスは息子をむかえに託児所へと急ぐのだった。 西ドイツ駐屯アメリカ装甲師団の人気者3人男タルサ(エルヴィス・プレスリー)とリック(ジェームズ・ダグラス)とクッキー(ロバート・アイヴァース)は、除隊したら故郷オクラホマでナイトクラブをやろうと相談している仲間である。アツサは歌がうまい戦車の砲手だ。部隊が駐屯しているフランクフルトにオイローパというカフェがあり、そこにリリ(ジュリエット・プラウズ)という美しいダンサーがいた。タルサ立ちの部隊では、身持ちの固い彼女を陥落させた者には300ドルが与えられる賭けができていた。ところが、そのためリリとデートすることになって選ばれていた代表選手の兵士がアラスカ転属となり、ピンチ・ヒッターに何とタルサが指名されてしまった。テルサは苦心のすえリリとデートする機会を得た。2人はカフェをまわっているうちにだんだん仲よくなった。彼女はタルサを自分のアパートに誘った。しかしそこには彼女の同居人ティナがいた。明くる日からタルサの恋は真剣になってしまった。リリも彼に好意をよせた。が、リリはある日タルサの上官から、自分には300ドルの金が賭けられているのを聞いてしまった。リリは失望し、タルサの弁解も聞かなかった。がっかりしたタルサは戦友リックとその恋人マーラの間に生まれた赤ん坊のおもりをして心をなぐさめた。だが赤ん坊は泣いてばかりいた。困ったタルサは唯1人の女の友達であるリリに電話で相談した。赤ん坊をつれて、タルサはリリのアパートに行った。賭けに参加した兵士たちはリリとタルサが赤ん坊を抱いているのを見て驚いた。リリの心がとけてタルサが彼女を獲得したのはいうまでもない。



 情婦 1957(アメリカ)★★★    しあわせの隠れ場所 2009年(アメリカ) ★★★
監督 ビリー・ワイルダー出演:タイロン・パワー マレーネ・ディートリッヒ
主演:サンドラ・ブロック ティム・マッグロウ クイントン・アーロン 
第82回アカデミー賞主演女優賞受賞
あらすじ あらすじ
病癒えたロンドン法曹界の長老ウィルフリッド卿(チャールズ・ロートン)は、看護婦に付き添われて事務所に帰る。が、酒、煙草、そして得意の刑事事件もダメだといわれ、大いにクサっていた。そこへ弁護士仲間が依頼人を伴って現われ、弁護士の煙草ほしさに部屋に招じ入れ、話を聞くうちに卿は俄然興味がわいてきた。ヴォール(タイロン・パワー)という依頼人は、知り合いの富裕な未亡人が殺されたことから、嫌疑が自分にかかっていること。自分の潔白は妻クリスチーネ(マレーネ・ディートリッヒ)が保証する、と述べて卿に弁護を頼む。だが円満な夫婦の間の証言など、法廷で取り上げられるわけがない。他にヴォールの無実を証す証人がないとすれば、殺す動機のない点を主張しなければならない。その点ヴォールは、自分の発明品に少し投資してもらいたいと思っていた、と述べる。ところがこの時、新聞で未亡人の全財産がヴォールに遺されていたことが判り、ヴォールの立場は不利になる。やがて事務所にスコットランド・ヤードの車が停まり、ヴォールは逮捕される。その後ヴォールの妻クリスチーネが来訪。ヴォールのアリバイを証言するが、その言葉はなぜか曖昧であった。この2人は、ヴォールが戦時中ドイツに進駐していた頃、彼女を助けことから結ばれた仲である。ウィルフリッド卿は看護婦や周囲の心配をよそに、弁護に立つことになった。公判の日、中央刑事裁判所の傍聴席は、満員だった。検事の証人喚問、ウィルフリッドの反対訊問など、事態は黒白いずれとも定めかねる展開になる。その時検事側証人として、クリスチーネが出廷。自分には前夫があり、ヴォールとの結婚は正式のものではないと証言、しかも未亡人殺しを告白したという、驚くべき証言をする。ここにおいてヴォールの有罪は確定したかに見えた。その夜、ウィルフリッド卿は見知らぬ夜の女に呼び出され、クリスチーネが夫を陥れようとした証拠の手紙を買わされる。次の公判の日、ウィルフリッドはこの手紙を重大な証拠として出廷、クリスチーネの仮面を剥ぐ。一転、ヴォールは無罪になった。だが、何か納得のいかないウィルフリッドの前に、クリスチーネが現われた。……事件は落着したのではなかったのか? ウィルフリッド卿の予感は、不幸にも的中したようである。何故なら、クリスチーネは彼に意外な事実を語ったのだ。意外な事実? だが、それに引き続いて、彼女にとっても、意外な事実が明らかになったのだ。……ここで、この事件の種明しをすることは、差し控えることにする。その方がこれから御覧になる人には、かえって親切な紹介の仕方だと思うし、結末を洩らさないでくださいという製作者の要望に、添うことであるからだ。 家族と共に車で帰路に着く途中、リー・アン(サンドラ・ブロック)は、一人で雨に濡れながら夜道を歩くマイケル・オアー(クィントン・アーロン)に目を留める。彼を放っておけなかったリー・アンは自宅に連れ帰りマイケルの境遇を知ると、一家に迎え入れることにした。リー・アンがアメリカン・フットボールでのマイケルの持つ才能を見い出したことから、彼は一気にスター選手へと開花していく。当初は学力不足だったオアーは家庭教師に学ぶなどの努力の結果、NCAA1部校の奨学金に必要なGPA2.50を上回る成績になった。オーバーン大学のトミー・テュバーヴィル、ルイジアナ州立大学のニック・セイバン、サウスカロライナ大学のルー・ホルツ、テネシー大学のフィリップ・ファルマー、アーカンソー大学のヒューストン・ナット、エド・オージェロンらによるリクルーティングを受けたオアーはテューイ夫妻の母校、ミシシッピ大学への進学を決意する。しかしNCAAの調査員からリクルーティングに関するルール違反が行われていたのではないかと調査を受け、自分がリー・アンの家庭に迎え入れられたのは下心があったのではないかと疑いを持ち家を飛び出してしまう。







  Shall We Dance? 2004年(アメリカ) ★★★   JUNO 2007年(アメリカ) ★★★
出演:リチャード・ギア ジェニファー・ロペス スーザン・サランドン  
主演:エレン・ペイジ マイケル・セラ ジェニファー・ガーナー
あらすじ あらすじ
ジョン・クラーク(リチャード・ギア)は、遺言書の作成を専門にするシカゴの弁護士。高級デパートに勤める妻ビヴァリー(スーザン・サランドン)と2人の子供に囲まれた、幸福な暮らしを送っている。しかし心のどこかに空しさを感じていた彼は、ある日、通勤電車の窓を通して、社交ダンス教室の窓辺にたたずむ美しい女性の姿に目を留める。そして衝動的に電車を途中下車。ダンス教室へと足を踏み入れたジョンを迎えたのは、その女性、ポリーナ(ジェニファー・ロペス)だった。成り行きで入門クラスの一員になったジョンは、競技ダンスの世界で活躍していたポリーナが、1年前のトーナメントで挫折を経験し、パートナーだった恋人とも破局していたことを知る。それ以来、ジョンはレッスンの日を心待ちにするようになり、日常生活では味わえない達成感をダンスにより経験していく。やがて教室には、ジョンと同じ法律事務所に勤めるリンク(スタンリー・トゥッチ)が長髪のカツラを被って現われ、彼と奇妙な絆で結ばれたりも。しかし夫の変化に気づき、浮気を疑ったビヴァリーは、ディヴァイン探偵(リチャード・ジェンキンス)に調査を依頼。ジョンのダンス通いは妻にバレてしまう。そんな時、ジョンは教室の主宰のミッツィー(アニタ・ジレット)の勧めで、コンテストに出場することになる。彼はポリーナからの猛特訓を受け、コンテストの当日、パートナーのボビー(リサ・アン・ウォルター)と共にダンスフロアに立つ。しかし客席に来ていた娘の声援に動揺したジョンが、ボビーのスカートを引きずり降ろして、ダンスを中断させてしまう。それ以来、ジョンはダンスをやめてしまうが、仲間からの暖かい誘い、そしてビヴァリーとの和解を経て、再び踊る決心をする。そして正装したジョンは、ビヴァリーの仕事場であるデパートに出向き、彼女と共にパーティーへと向かうのだった。 アメリカ中西部のとある平凡な街に住むジュノ(エレン・ペイジ)は、1977年のパンクロックとB級映画が大好きという、ちょっと変わった16歳の女子高生。ある秋の日、彼女の妊娠が判明する。原因は、同級生のポーリー(マイケル・セラ)との興味本位のセックス。ジュノは中絶するつもりで病院に向かうが、中絶反対運動に参加している同級生に出会い、考えを変える。“赤ちゃん、もう爪だって生えてるわよ。”という同級生の言葉が心に突き刺さったのだ。ジュノは早速、親友のリア(オリヴィア・サルビー)とともに里親探しを開始。フリーペーパーで郊外の高級住宅街に住むヴァネッサ(ジェニファー・ガーナー)とマーク(ジェイソン・ベイトマン)の夫婦を見つける。準備万端整ったところでジュノは両親に妊娠の事実を報告。ショックを受けながらも二人は彼女を受け入れ、全面的なバックアップを約束するのだった。週末、父のマック(J.K.シモンズ)とともに養子縁組契約のために里親希望の二人の家に向かうジュノ。弁護士とともに待っていたマーク、ヴァネッサと、ぎこちない会話を続けながらもなんとか契約手続きは無事完了。ホッと一息ついたところで、ジュノがマークのギターを発見。二人はお互いが共通の趣味を持っている事を知り、意気投合する。これをきっかけに、紙切れだけの関係が大きく変わってゆく。小さな命を授かったことがきっかけとなり、ジュノは、今まで気づかなかった様々なことを知り、成長してゆく。窮屈そうに生きる大人たちの姿、両親の深くて大きな愛、かけがえのない友情。そして、長い冬が過ぎ、春から初夏に変わる頃、ジュノはいよいよ出産予定日を迎える……。



 情事 1960年(イタリア) ★★★   白いカラス 2003年(アメリカ) ★★★
出演:ガブリエレ・フェルゼッティ モニカ・ヴィッティ レア・マッサリ 主演:ニコール・キッドマン アンソニー・ホプキンス エド・ハリス
あらすじ あらすじ
ローマの上流階級のひとり娘アンナ(レア・マッサリ)には若い建築家のサンドロ(ガブリエレ・フェルゼッティ)という恋人がある。そのサンドロは都会の頽癈と倦怠にむしばまれて、すでに芸術的な意欲を失い、アンナへの愛すらも不安定なものになっていた。アンナの不安と焦燥感は実はそこに原因があった。ある夏の終り、二人は上流階級の友人たちに招かれて、数日間、シチリア島の近くにあるエオリエ群島へヨット旅行に出かけた。アンナはその旅行に親友のクラウディァ(モニカ・ヴィッティ)をさそった。三人は何となく気まずい零囲気の中で、ヨット旅行を続けたが、とある無人島に陸したとき、突然アンナの姿が、かき消すようになくなったのである。ヨットに乗り合わせていた友人たちとともに、サンドロとクラウディアは必死にアンナを探したが、彼女の姿は沓として消えたままだった。あくる日も荒涼たる島の中を一同は手わけして探しまわったが、やはりアンナの姿はどこにも見つからなかった。事故で溺死したのだとしても、死体も見当らない。捜査は打ちきられた。しかし、サンドロとクラウディアは生きているかもしれないアンナを求めて捜索の旅に出た。アンナの失跡によって結びつけられたこの二人は、何者かにおびえるような不安の中で、だんだんとはなれ難くなって行った。情事の旅を続けながらアンナのイメージは二人の念頭から薄らいで行った。いうまでもなく、他の友人たちの間ではもうアンナの事はすっかり忘れられていた。あるパーティの夜。友人たちは当然のようにこの新しいカップルをむかえた。その夜、酔ったサンドロは見知らぬ女を抱いた。不安の一夜を明かしたクラウディアはそんなサンドロの姿を発見して絶望した。が、サンドロの方もその気持は同じだったにちがいない。サンドロは逃れ出て戸外のベンチで一人男泣きに泣いた。その肩をうしろから、おいかけてきてそっと抱いたのはクラウディアであった。 1998年、米マサチューセッツ州。名門アテナ大学の学部長コールマン・シルク(アンソニー・ホプキンス)は、ユダヤ人として初めて古典教授の地位に昇りつめた学者。だが勇退を目前に、何気なく発した言葉が黒人差別だと非難され、辞職に追い込まれてしまう。半年後。いまだ怒りのおさまらないコールマンは、湖畔で隠遁生活を送る作家のネイサン・ザッカーマン(ゲイリー・シニーズ)を訪ね、自分の屈辱の経緯を本にしてくれと依頼する。それには尻込みしたネイサンだが、孤独な二人の間には友情が芽生えていった。1年後。コールマンはネイサンに、恋人がいることを打ち明ける。彼女の名はフォーニア・ファーリー(ニコール・キッドマン)。義父の虐待、ベトナム帰還兵の夫レスター(エド・ハリス)の暴力、子供の死という悲惨な過去を背負った、清掃の仕事をしている34歳の女性だ。一方、コールマンも自身の出生にまつわる秘密を、長年連れ添った亡き妻にさえ隠していた。実は彼は白い肌に生まれついた黒人であり、社会でうまく生きていくためにユダヤ人だと偽っていたのだった。互いに深い傷を持つコールマンとフォーニアは、ネイサンの忠告を無視して、どんどん愛にのめり込んでいく。そしてコールマンがフォーニアに自分が黒人であることを告白した後、ふたりは交通事故死してしまうのだった。





白い恐怖 1958年(アメリカ) ★★★★  死ぬまでにしたい10こと  2002年(スペイン・カナダ)★★★
監督:ヒッチコック 出演:イングリッド・バーグマン グレゴリー・ペック  
主演:サラ・ポーリー マーク・ラファロ スコット・スピードマン
あらすじ あらすじ
長年精神病治療院「緑の園」の所長だったマアチソン博士が更迭され、新所長としてエドワァズ博士を迎えることになった。ただ1人の女医コンスタンス・ピイタアゼン博士は、美人だが研究一徹で、同僚の求愛にも見向きもしない性格だった。だが治療院にやってきたエドワァズ博士を名乗る若い男にコンスタンスは一目惚れをしてしまう。ところが、食事しながら彼女が計画中のプールの略図をフォークの先で白いテーブルクロスに描いた途端彼の様子が変になる。その場は何事も無く収まり二人は急速に愛情を深める。夜更けに眠れぬコンスタンスは、図書室に本を取りに行くが、その途中でエドワァズの部屋に立ち寄り彼と抱き合う。その時彼女の部屋着の白地と縞に気付いた彼はまたしても荒々しい態度を取るのだった。そこへ患者のひとりが自殺を図ったと連絡が入る。エドワァズは手術室に駆けつけるも、その場に卒倒してしまう。コンスタンスはエドワァズの本の署名と彼がよこした手紙の署名が異なることに気付く。彼のシガレット・ケースにはJ.B.の頭文字が入っていた。エドワァズ博士を名乗る「男」は、自分はきっとJ.B.の頭文字を持つ男で本物のエドワァズ博士を殺して身代わりとなってここに来たんだろうと言い出し、そして逃亡する。コンスタンスはJ.B.が残した手紙から、彼がエンパイア・ステイツ・ホテルに身を隠していることを知り、ホテルに駆けつける。J.B.の手には火傷の痕があり、それが彼の記憶喪失症の原因を解き明かすと確信したコンスタンスは、J.B.を連れ恩師の精神分析学者ブルロフ博士を訪ねる。途中再び発作を起こしたJ.B.は空中戦闘のことを口走る。彼はロオの上空の空中戦で負傷し、記憶喪失症になったのだった。ブルロフ博士に夫だと紹介するコンスタンス。二人はブルロフ博士の家に泊まることとなる。その夜ブルロフ博士の家にある様々な「白」により、再び発作を起こしそうになるJ.B.。翌朝ブルロフ博士はJ.B.の治療を試みる。その結果彼の恐怖は雪とスキーに関係があると判る。事件が起きた場所がゲイブリエル・ヴァリイだと知ったコンスタンスとJ.B.はそこに向かう。目的地に着いた二人はスキーを始める。滑走中J.B.は全てを思い出す。自分の名前は「ジョン・バリントン」であること。子供の頃不注意で弟を滑落死させてしまった罪に苛まれていたこと。エドワァズ博士は彼の記憶喪失症を直すために一緒にスキーをしてる時断崖から落ちて死んだことを。ところが、この報告に従って断崖を調べた警察はエドワァズ博士の遺体から銃弾を発見する。殺人嫌疑で逮捕されるジョン。「緑の園」に帰ったコンスタンスは、初めてジョンがこの医院にやってきた時に、マアチソン博士がエドワァズ博士と旧知なのにジョンをエドワァズ博士として扱ったことに気付く。更迭を恨んだマアチソンが新任のエドワァズを殺害したのだった。コンスタンスに詰問されたマアチソンはもはや逃れられぬと悟り自殺する。無実となったジョンとコンスタンスは新婚旅行に出かけるのだった。 清掃の仕事をしている23歳のアン(サラ・ポーリー)は、夫のドン(スコット・スピードマン)と、二人の娘とトレーラーハウスで暮らす主婦。しかしある日、突然の腹痛に倒れ、トンプソン医師(ジュリアン・リチングズ)に癌で余命2〜3ヵ月と宣告される。アンはドンと母(デボラ・ハリー)には貧血だと説明。そして夜更けのコーヒーショップで今までの人生を振り返りつつ、死ぬまでにしたいこと10項目のリストを作る。さっそくそれを実行していくアン。そんな時、コインランドリーで、コーヒーショップにいた男リー(マーク・ラファロ)が声をかけてくる。帰宅し洗濯物の袋を開けると本が一冊入っており、電話番号を書いた紙が挟まれていた。恋人と別れたばかりというリーの家を訪ねたアンは、彼と恋におちる。優しい夫のドンには、隣の家に越してきた自分と同じ名前のアン(レオノール・ワトリング)が、新しいパートナーになってくれるよう密かに願う。そして、10年も刑務所にいる父(アルフレッド・モリーナ)と面会。したいことを一通り実行したアンは、母やドンやリーに最後のメッセージをテープに録音して、亡くなるのだった。





シカゴ 2002年(アメリカ) ★★★  シャイン 1995年(オーストラリア) ★★★★
出演:レニー・ゼルウィガー キャサリン・ゼタ=ジョーンズ リチャード・ギア   
主演:ジェフリー・ラッシュ ノア・テイラー アレックス・ラファロヴィッツ
第69回アカデミー賞主演男優賞
あらすじ あらすじ
1920年代、シカゴ。ヴォードヴィルのスターを夢見るロキシー・ハート(レニー・ゼルウィガー)は、人妻でありながら、自分をショーに売り込んでくれるというケイスリー(ドミニク・ウェスト)と浮気していたが、その言葉が嘘だったことを知り、彼を撃ち殺し逮捕されてしまう。一方、ロキシーの憧れの歌姫、ヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)も殺人罪で逮捕されていた。しかしヴェルマは女看守長ママ・モートン(クイーン・ラティファ)を買収して敏腕弁護士ビリー・フリン(リチャード・ギア)を雇い、夫と姉に裏切られた被害者として自分を演出し、スターとしてのステイタスをさらに上げている。それを真似ようとしたロキシーは、お人好しの夫エイモス(ジョン・C・ライリー)を使ってビリーを雇う。かくしてロキシーはマスコミの同情を買い、シカゴ史上最もキュートな殺人犯として獄中から一世を風靡する。スターの座を得たロキシーはヴェルマを見下すが、社交界の花形令嬢キティー(ルーシー・リュー)が殺人事件を起こした途端、マスコミの関心はそっちに移った。ロキシーは巻き返しを図り、ビリーと共に無罪判決を勝ち取る賭けに出る。見事無罪になったのだが、しかしその途端、マスコミや世間は彼女から離れてしまった。あっという間に落ちぶれたロキシーに、やはりくすぶっていたヴェルマが、自分と組まないかと話を持ちかける。かくしてロキシーとヴェルマは、コンビとなり華やかな舞台で歌い踊るのだった。 激しい雨の晩、ワイン・バーで働くシルヴィア(ソニア・トッド)はびしょ濡れで店のドアを叩いたデイヴィッド・ヘルフゴッド(ジェフリー・ラッシュ)を家まで送ってやった。デイヴィッドは幼少の頃(アレックス・ラファロヴィッツ)から音楽狂の父ピーター(アーミン・ミューラー=スタール)にピアノを仕込まれ、天才少年として評判になった。だがアメリカ、ついで英国の王立音楽院に留学の話が出ると、最初は息子の才能に鼻高々だった父は、突然彼が家族から離れることを暴力的に拒否する。デイヴィッド(ノア・テイラー)は著名な作家で、年齢を越えて友情を結んだキャサリン・プリチャード(グーギー・ウィザーズ)の励ましで、ついに家を出る。ロンドンで彼はセシル・パーカー(ジョン・ギールグッド)に師事、パーカーは彼をわが子のように愛し、鍛える。彼はコンクールでの演奏曲に、幼年時代から父にいつか弾きこなすよう言われていたラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を選ぶ。猛特訓でこの難曲を完璧に演奏したデイヴィッド、だがその直後、あまりのストレスに彼は発狂した。それから10数年を精神病院で過ごしたデイヴィッドはかつて自分のファンだったという女性に引き取られるが、その後引取り先を転々とした。そしてある晩、あのバーのドアを叩いたのだ。シルヴィアはやがてデイヴィッドがピアノを弾くことを知り、彼はやがて店の専属ピアニストとして大人気になる。新聞にも記事が出て、父も訪ねてくるが、彼は父を許せなかった。シルヴィアが星占い師のギリアン(リン・レッドグレイヴ)を紹介し、二人はやがて愛し合い、結婚する。デイヴィッドはついにコンサート・ピアニストとして復帰する。だがその席に、父の姿はなかった。彼は妻とともに父の墓に参る。彼の前には新しい人生が広がっていた。



ジョン・レノン、ニューヨーク 2010年(アメリカ) ★★★   シティオブエンジェル 1998年(アメリカ)★★★
出演:ジョン・レノン オノ・ヨーコ エルトン・ジョン      
主演: ニコラス・ケイジ メグ・ライアン アンドレ・ブラウアー  
あらすじ あらすじ
ビートルズの解散騒動にまつわるゴタゴタや、ジョンとヨーコのベッドインなどの平和活動を通じて巻き起こったヨーコ・バッシングで母国イギリスに嫌気がさしたジョン・レノンは、1971年9月、故郷リバプールを思わせるアメリカ・ニューヨークへ移住する。当時のアメリカはベトナム戦争の真っ最中であり、反戦運動が激しい衝突を繰り返していた。その動きに巻き込まれていったジョンは、積極的に平和運動の先頭に立ったり、不当逮捕された者への抗議を曲にして表したりした。ジョンは若者たちに大きな影響力を持ち、その行動は政府の神経を刺激した。そのため国外退去を命じられ、長い裁判闘争が行われた。その後、ジョンたちが応援した大統領候補が敗れるという政治的な挫折があり、ヨーコを前にした浮気をきっかけに2人は、“ロスト・ウィークエンド”と呼ばれる別居生活に入る。ロサンジェルスに移り住んだジョンは荒れた生活を送るが、エルトン・ジョンのコンサートでヨーコと再会し、和解する。そして待望の子供を授かると、ジョンは専業主夫の生活に入る。

ロサンジェルス。天使のセス(ニコラス・ケイジ)は、心臓病の患者を救えずに悔やむ外科医マギー(メグ・ライアン)を見初めて恋に落ちる。セスは天使の掟を破って彼女の前に姿を現す。しかし、天使のままでは彼女を本当に感じて愛することはできない。悩むセスは、そんなある日、マギーの患者である中年男メッシンジャー(デニス・フランツ)と知り合う。メッシンジャーはセスの正体を言い当てて、自分も元天使だと打ち明ける。そして、「天使もその気になれば人間になれる」とセスに教える。決意したセスは永遠の命に別れを告げ、建築中のビルから身を投げ、ついに人間になった。恋人の同僚の医師ジョーダン(コーム・フォオレ)から求婚され心揺れながらも、セスを忘れられなかったマギーは、別荘まで尋ねてきたセスを受け入れた。その夜、ふたりは結ばれ、セスはマギーを通じて人間としての喜びを知った。だが、翌日、自転車で買い物に出たマギーは帰り道、事故に遭ってあえなく命を落とした。悲しみに沈むセスだが、尋ねてきた仲間の天使カシエル(アンドレ・ブラウアー)に、たとえ一夜でも人として生きられたことの幸せを語り、地上で生きて行くことを誓うのだった。



シービスケット 2004年 (アメリカ)  ★★★★   17才の肖像 2009年(イギリス)★★★
出演:トビー・マグワイア ジェフ・ブリッジス クリス・クーパー   主演: キャリー・マリガン ピーター・サースガード ドミニク・クーパー
あらすじ あらすじ
世界恐慌下のアメリカで、一頭の競走馬に全てを賭けた3人の男たちの人生をドラマチックに描いた勇気と感動のヒューマン・ドラマ。原作はローラ・ヒレンブランドのベストセラー・ノンフィクション小説『シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説』。監督は「カラー・オブ・ハート」のゲイリー・ロス。主演は「サイダーハウス・ルール」「スパイダーマン」のトビー・マグワイア。共演に「ビッグ・リボウスキ」のジェフ・ブリッジスと「アダプテーション」のクリス・クーパー。
 1929年10月、アメリカは株の大暴落で大恐慌時代に陥った。それまで自動車ディーラーとして成功を収めていたハワードは、皮肉にも最愛の息子を交通事故で亡くし、妻にも去られてしまった。そんな彼は1933年、運命的に出会った女性マーセラと結婚。そして、乗馬の愛好家である彼女に影響を受け、競馬の世界に傾倒していく。やがて彼は、馬に人一倍愛情を注ぐ元カウボーイ、スミスを調教師として雇う。スミスは“シービスケット”と呼ばれる小柄で気性の荒いサラブレッドの潜在能力に目を付け、ハワードにその馬を購入するよう進言する。そして、誰もが手を焼くその馬の騎手に、気が強くて喧嘩っ早い男レッドを起用するのだった。


1961年。ジェニー(キャリー・マリガン)は、ロンドン郊外のトゥイッケナムの学校に通う16歳の少女。父・ジャック(アルフレッド・モリーナ)と母・マージョリー(カーラ・セイモア)は、成績優秀なジェニーがオックスフォード大学に進学することを期待している。楽団でチェロを弾き、フランスに憧れ、ロマンティックな恋を夢見るジェニーの今のボーイフレンドは、生真面目だが冴えない同級生のグラハム(マシュー・ビアード)。そんなジェニーは大学に入ればもっと自由に好きなことができると信じていた。楽団の練習の帰り道、どしゃぶりの雨に見舞われたジェニーは、高級車を運転する見知らぬ大人の男性から「君のチェロが心配だ」と声をかけられる。自宅までのほんの僅かな距離を行く間に、彼の紳士的な態度と柔らかな物腰、ウィットと教養に富んだ言葉がジェニーの心を捉える。それがデイヴィッド(ピーター・サースガード)との出会いだった。数日後、ジェニーは街角でデイヴィッドを見かけて声をかける。デイヴィッドが彼女を音楽会と夕食に誘うと、ジェニーはその申し出を喜んで受け入れた。デイヴィッドの友人で美術品取引の仕事仲間のダニー(ドミニク・クーパー)とその恋人ヘレン(ロザムンド・パイク)を紹介されたジェニーは、彼らが足を運ぶナイトクラブや絵画のオークションに同行、洗練された大人の世界にすっかり魅了されていく。生まれて初めて“人生を楽しむ”ということを知った彼女は、これまでの自分の人生が急に色褪せたものに思えるのだった。それを教えてくれたデイヴィッドにますます恋をしていくジェニー。そしてデイヴィッドもまたジェニーの聡明さに惹かれていく。初めての真剣な恋に夢中のジェニーは、17歳の誕生日をまもなく迎えようとしていた。だが、もう後戻りできない大人の入口で、彼女は大切な選択を迫られることになる。ジェニーが自ら最後に選んだ道とは……?



 終戦のエンペラー 2012年(アメリカ) ★★★    ★★★
出演:マシュー・フォックス トミー・リー・ジョーンズ 初音映莉子   主演:  
あらすじ あらすじ
1945年8月30日。第二次世界大戦で降伏した日本にGHQを引き連れたマッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)が降り立つ。直ちにA級戦犯の容疑者たちの逮捕が命じられ、日本文化の専門家であるボナー・フェラーズ准将(マシュー・フォックス)は“名誉”の自決を止めるため、部下たちを急がせる。その頃、前首相東條英機(火野正平)は自ら胸を撃つが、心臓を外して未遂に終わる。マッカーサーはフェラーズに、戦争における天皇(片岡孝太郎)の役割を10日間で探れと命じる。連合国側は天皇の裁判を望み、GHQ内にもリクター少将(コリン・モイ)を始めそれを当然と考える者たちがいたが、マッカーサーは天皇を逮捕すれば激しい反乱を招くと考えていた……。大学生の頃、フェラーズは日本人留学生アヤ(初音映莉子)と恋に落ちるが、彼女は父の危篤のため帰国。あれから13年、フェラーズは片時もアヤを忘れたことはなかった。だがアヤの捜索を頼んでいた運転手兼通訳の高橋(羽田昌義)から、アヤが教員をしていた静岡周辺は空襲で大部分が焼けたという報告が届く。そんな中、フェラーズは開戦直前に首相を辞任した近衛文麿(中村雅俊)に会い、開戦の3ヶ月前、戦争回避のため秘密裏に米国側と接したが、国務省がそれを拒否したという事実を知る。調査が行き詰まり、宮内次官の関屋貞三郎(夏八木勲)に狙いを定めたフェラーズは、マッカーサーの命令書を楯に強引に皇居へ踏み込む。関屋は開戦前の御前会議で、天皇が平和を望む短歌を朗読したと語る。説得力のない証言に腹を立てて立ち去るフェラーズだったが、深夜、天皇に最も近い相談役である内大臣、木戸幸一(伊武雅刀)が現れ、天皇が降伏を受諾し反対する陸軍を封じるために玉音放送に踏み切り、千人の兵士から皇居を襲撃されたという経緯を聞かされる、だがその話を証明する記録は全て焼却、証人の多くも自決していた。戦争を始めたのが誰かはわからない。だが終わらせたのは天皇だ。フェラーズはマッカーサーに、証拠のない推論だけの報告書を提出する。マッカーサーは結論を出す前に、天皇本人に会うことを希望。異例の許可が下り、社交上の訪問としてマッカーサーに会うという建前に沿って、ついに天皇がマッカーサーの公邸に現れる。しかし、天皇は周りの誰も知らない日本の未来を決めるある一大決意を秘めていた……。

  
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